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今日も『アセビ(馬酔木)』の話の続き。そのアセビですが、愛媛県内ではいろいろな方言名で呼ばれることもあり、アシビ、アセブ、ウマヨイギ、ドクギ、ドクシバなどがあります。アシビは古名の名残りかアセビの音便(語が連接する時、発音しやすい別の音に変わる現象)。アセブは久万高原町や旧面河、九柳谷などで使われる方言名ですが、「アセブ谷」という地名も残っていますので、アセビの群生があった場所だと思われます。しかもその場所からは縄文後期の遺跡も発掘されています。
ウマヨイギは馬酔木の訓読み。ドクギは有毒性を示したもの。このアセビ谷に関わらず、アセビの名前がつく地名は方言名を含めると北は青森から近畿・紀伊半島を経て、中国、四国まで全国各地に多く残っています。万葉の古き時代から日本全国に分布しながらも、ほぼアセビかアシビ、アセボ、アセモなど大きな変化が見られないという事は、余程その毒性が認知されていたという事なのかもしれません。各地で鹿や馬が誤飲して痺れたのか、その逸話だけが各地に伝えられたのか・・・。
アセビはツツジ科の植物ですが、ツツジ科にはアセビに限らず有毒植物が多くあります。例えば『アザレア』(別名、西洋ツツジ、オランダツツジ)は、葉に含まれるグラヤノトキシンやロードヤポニンという成分により、嘔吐、下痢、痙攣、昏睡などを引き起こし、摂取量が多いと死に至る場合もあることから猫に危険な有毒生物として知られているし、『レンゲツツジ』㊨は『羊躑躅(ようてきちょく)』という漢字が表わす通り、 羊がその葉茎を食べると立ち止まりうづくまるほど有毒。
そのように有毒植物として知られるアセビですが、扱い方次第では毒も薬になるということで、実は日本人は古来よりこのアセビの毒性を利用してきました。アセビの葉を煮て、その煮汁を牛や馬にたかる虱(シラミ)などの殺虫剤としたり、汲み取り式の和式便所に入れて(あるいは枝葉ごといれた)蛆殺しとしたり、大根などの野菜の害虫駆除にも使われてきたのです。また材は、皮付きのまま床柱にされたり、ろくろ細工や寄木細工、櫛、薪炭などにも用いられてきました。更に明日に続く。
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