森のかけら | 大五木材


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20091031 ミスター・オクトーバー私が小学生の頃、まだ大リーグが遥か夢の世界だった頃の話。当時、『ミスター・オクトーバー』といえば、ニューヨークヤンキースの主砲レジー・ジャクソンを讃える名誉ある称号でした。その由来は、レジーがヤンキースに移籍した1977年のワールドシリーズの第6戦という大舞台で、あろうことか3打席連続本塁打(全ての打席が初球)の神がかりな活躍で、ヤンキースに勝利をもたらした事によります。おまけに実は、第5戦の最終打席でもホームランを打っていたので、ワールドシリーズでは史上空前の実質4打席連続ホームランでもあったのです。メジャーのワールドシリーズは、10月に開催されるため、そこで活躍する選手を『Mr.October』と呼んで、その栄光を讃えたのです。その後も『ミスター・オクトーバー』と呼ばれた選手はたくさんいましたが、レジーほどこの称号が似合った選手は他にいなかったのではないでしょうか。

20091031 野村克也豪快なフルスイング、口髭をたくわえてサングラスを掛けたその風貌、たっぷりのショーマンシップ、移籍する先々のチームで問題を巻き起こす異端児、どれをとっても全てがレジー、これぞ記憶に残る名プレイヤーでしょう。先日日本のドラフト会議が行われましたが、抽選後の指名選手への記者会見でよく『記録よりも記憶に残る選手になりたい』というフレーズが使われるようになりました。心意気は分かりますが、プロの世界でまだ1球も投げたり打ってない選手が使ってしまうと、言葉が軽く感じられてしまいます。夢と希望を持ってプロの世界に飛び込んできた若者の気持ちに水を差すつもりもありませんが、指名順位が低いといって不満を口にするのも私には不遜に映ってしまうのですが・・・。古くは、ミスタータイガース掛布雅之(ドラフト6位)だって、あのイチロー(同4位)だって、さらに阪神不動の4番で私と同じ誕生日(関係ありませんが)の金本知憲(同4位)だって、さらに名将・野村克也元監督に至っては契約金なしのテスト生から這い上がりました。

今の彼らには、指名順位しか自分を測れる社会との物指しがないというのは分かりますが、毎年12人のドラフト1位選手が入団してきて、活躍できるのはそのわずか数%という厳しい世界です。すぐに指名順位などよりもはるかに大きな価値観が自分の周囲にあることに気付きます。順位が上だ下だとこだわったことがあまりに青臭かった事だと懐かしむ時が来るでしょう。入団したら、次は自分の力で順番を奪える世界です。指名順位にこだわって折角の機会を失わないで下さい。『』やら『』という物は、この世の中にそうゴロゴロとは転がってないように思うからです。

私は、自分の人生における『』の絶対量は決まっていると信じているので、なるべく不用意に運を使わないようにしています。この話をすると笑われる事もありますが一切気にしません。私は子供の頃、よく雑誌の懸賞やクイズ、くじ引きなどでも当たる事も多く、自分でも運が強いと漠然と思っていました。大学生の頃、手相を見てもらう機会が合ったのですが、そこでもそう言われた事があります。欲しいと念じていた物がタイミングよく手に入ったりすることもあったりして嬉しかったのですが、その頃から運の総量の事を考えるようになりました。このままあまり運を使いすぎると、晩年辛いことになるのでは・・・あまりに非科学的といえば非科学的なのですが、そもそも感覚で生きている人間なので、そうだと決め込んだら無茶苦茶頑固です!

20091031 ドラフト会議それからは、宝くじや高額な懸賞にも応募しないようにしました。自分でここぞという『大事』には願も込めますが、あまり影響のない『小事』の時には、むしろ外れろと運が逃げるのを避けるよう意識するようになりました。まあ、ただの貧乏性という事ですが、それまでの運の貯金が効いたのか、【森のかけら】の雑誌の掲載やテレビ、ラジオ出演、【四国山の日】受賞、そしてトム・ヴィンセントさんとの出会いから世界へWeb発信と、ここにきて良き兆候が次々と。いまこそ溜めておいた運を使うとき!ただ、私の運に英語が通じるかどうかが不安ですが・・・。それと、運の貯金が底をつく前に、どこまで辿り着けるものやら・・・。使った分だけまた貯金せねばなりません。当分辛抱、辛抱の精神です。

私の運はさておき、四国九州アイランドリーグからも二人の選手が指名されたようです。お二人も含め、指名された皆さん力一杯頑張って日本のプロ野球を盛り上げていただきたいものです。いずれその中から、『ミスター・オクトーバー』と呼ばれる偉大なプレイヤーが生まれることを期待しつつ。寝かしておいたタイトル、ギリギリで10月に間に合いホッとひと安心。




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