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和霊神社参拝、鬼王丸の最後の締めは、宇和島市三間町にある四国八十八か所のうちの第42番札所『 一カ山 毘盧舎那院仏木寺(いっかざん びるしゃないん ぶつもくじ)』を訪れました。仏木寺の境内には、家畜堂という小さなお堂があり、そこにはミニチュアの牛馬や動物や扁額(へんがく)などが多数奉納されているのですが、もともと家畜たちの安全などを祈願していたのですが最近では、ペットを含めて動物の霊を供養する神社として信仰が広がっているそうです。
そもそもの寺の由来は、この地で牛を引く老人と出会った弘法大師が、誘われるまま牛の背に乗って歩むと、樟の大樹に宝珠がかかっているのを見つけた。それは唐を離れる際に有縁の地を求めて東に向かって投げたものであったことから、この地が霊地であると悟り、樟に大日如来を刻んで宝珠を埋め、これを本尊として安置し「一山仏木寺」と名づけ堂宇を建立して開創したという伝承が残っています。牛の背に乗ってこの地に至ったというところから家畜守護の寺とされています。
往時は、近隣の農家が農耕をともにした家畜たちの安全を祈願していたようですが、今では牛をはじめとした家畜の守り神として畜産農家の信仰を集めているそうです。なので畜産業を営む義父家族(和牛を約400頭ほど肥育)はよく参拝しているようです。牛といえば、宇和島市では伝統的に闘牛が盛んで、私も小さい頃親に連れて行ってもらった覚えがあります。宇和島の闘牛は鎌倉時代に農耕用の強い牛を作るために野試合をさせていたのが起源とされています。
今は農家で牛の姿を見かけることは少ないでしょうが、畜産の盛んな故郷の野村町では牛はごこ身近な存在だったので親しみを覚えます。だからといって牛に近づいて撫でるような勇気はないのですが・・・。また『草も木も仏になれる仏木寺なお頼もしき鬼畜人天』というご詠歌があって、個人的には材木屋にとっても信仰の対象たりえるのではないかと考えています。ところで入母屋造りの楼門は老朽化したため、2010年に荘厳で立派な姿に建て替えられています。
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