森のかけら | 大五木材


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筆が乗って予定以上に映画に話題に日数を費やしてしまいましたが本日が最後。実は2017年に宇宙や異星人について劇的な展開がみられるのではと淡い期待していたムー派の人々も少なくなかったはず。なぜなら大統領選挙期間中にヒラリー・クリントンは大統領に当選した暁には、国の安全保障をおびやかさない範囲で、エリア51をはじめとする、UFOに関する極秘ファイルの開示を成功させ、国民と情報を共有したいと公言していたからです。

大統領ですらタブーとされる領域に足を踏み入れたために宇宙人手によって大統領選挙で敗北させられたなどまことしやかな噂が広がってムー派の溜飲を下げたのです。そんな余興もあって、2017年には異星人との友好的な第三種接近遭遇的な話や好戦的な宇宙戦争的など、いろいろな宇宙モノの映画が公開されるのではと期待していたのです。そのお陰かどうかは分かりませんが、ご紹介してきたSFの大作・話題作が目白押し。しかし、もっとも私が気になっているのは日本のSF映画『ひそひそ星』。

 実はこれ今年2016年の5月に封切された作品です。松山で公開されたかどうかは知りません。公開当時はすっかり忘れていて、この映画の話を書いていて思い出しました。監督は、あの園子温。メジャーとマイナーの両方面を身軽なフットワークで、今もっとも日本で精力的に作品を発表されている監督ではないかと思われます。その園子温監督が手掛けるのは、『エイリアン』や『ブレードランナー』などとは対極をなす、手作り感満載のジャパニーズ・サイエンスフィクション

お金をかけずに、日常を独特の視点で切り出す独特の世界観は、ぴあフィルムフェスティバルに出品されていた頃からお手の物とされてきましたが、宇宙までも園ワールドに染めてしまいました。とりあえずDVDを注文したので、年明けにゆっくり観るつもりですが、とにかく宇宙船の造形が素晴らしく、切妻の日本瓦の外観に、畳の和室しつらえの操縦席、主演のアンドロイド・鈴木洋子に扮する神楽坂恵のひそひそ声で語られる予告篇を観ただけでも胸が締め付けられそうになってしまうのはなんぜなだろう。その「声」が素晴らしく切ない。

アンドロイドの鈴木洋子は、相棒のレトロな和風宇宙船で、星々を巡って人間の荷物を届ける宇宙宅配便の仕事をしていた。ある日、洋子は大きな音をたてると人間が死ぬ可能性のある「ひそひそ星」に住む女性に荷物を届けに行くが・・・という物語なのですが『ひそひそ星』は30デシベル以上の音をたてると人間が死ぬおそれがあるため小声で話さなくてはならない。もうこの設定からして自主製作映画の経験者からすれば落涙もの。谷川俊太郎のコメントも素晴らし過ぎる

ハリウッド映画に毒された方々には観るべきところも無いような貧乏くさい映画に思われるかもしれないので万人にお勧めしたりなどしませんが、きっと今年上映映画館を探してまで観ておかなかったことを後悔させられる一作であろうことを期待させるだけのポテンシャルを感じます。畳の和室から見える静謐な宇宙、そこにはきっと藤子F不二雄先生が描いたであろうようなモノクロの銀河が広がっている。やっぱり宇宙は確実に変化している。感想は鑑賞後いずれ改めて・・・




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