森のかけら | 大五木材


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 ★今日のかけら・094 【姫子松/ヒメコマツ】 マツ科マツ属・針葉樹・日本産(岐阜産)

少し先に進むと、そこには『初代姫小松』の看板がありました。その解説によれば、そこには枝ぶりが立派で、兼六園内一とも言われた推定樹齢500年を越えるという初代姫小松が生えていたそうなのですが、度重なる台風などの影響と老衰により、主幹の一部を残して平成7年に伐採されたそうです。なので、今そこにあるのは『二世姫小松』であるということ。『ヒメコマツ(姫子松)』は、【森のかけら】にも含まれていますが、実はその際にも混乱がありどうしようか悩みました。

というのは、『ヒメコマツ』の呼び名によるもの。さや状の短枝に5本が束生している(5針葉)ことから『ゴヨウマツ(五葉松)』と呼ばれています。ちなみに2本が1束になっている2針葉は、アカマツクロマツなど。3本が1束になっているのが3針葉は、テーダマツダイオウマツ。そして5針葉は、ゴヨウマツの他にハイマツ(這松)やチョウセンゴヨウマツ(朝鮮五葉松)などがあります。愛媛では、ヒメコマツの蓄積量が少なく(主な分布域は本州中部以南)、建築用材としてはほとんど使われません。

主に庭木や盆栽として愛でられています。なかでも、松山の東に位置する四国中央市では園芸農家や盆栽業者が長い時間をかけて改良を加え、『赤石五葉松』として名を馳せています。その歴史は古く、安土桃山時代より600年以上の歴史があるとか。愛媛では標高700m以上の尾根筋や岩石地などに分布するとされていますが、四国中央市では西日本最高峰となる石鎚山系の亜高山帯である、標高1700mの東赤石山(ひがしあかいしやま)の山頂付近にゴヨウマツの原生林が広がっています


現在では天然記念物に指定されているので伐採は出来ないようです。そういうこともあり、愛媛では『ヒメコマツ』は『ゴヨウマツ』として知られていますが、どうやら全国的には『ヒメコマツ』の方が認知度がある(特に盆栽としてではなく、建築用材や家具用材などとしても)ということから、【森のかけら】では『ヒメコマツ(姫子松)』の名前で掲載することにしました。ちなみに愛媛の郷土芸能である伊予万歳(いよまんざい/松山を中心に行われる祝福芸で、太夫・才蔵・次郎松に三味線・太鼓の囃子がつき歌い踊る)の中には、「五本目には五葉の松、七本目には姫子松♪」と歌い分ける『松づくし』という題目がありますが、これは樹種の区別というよりも言葉の響きから、単に語呂合わせによるものではなかろうかと言われていますが真意は不明。この話、明日に続く・・・




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