森のかけら | 大五木材


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恐らく地元では大きな話題となっているのだと思いますが、ここ愛媛ではほとんど話題になることもありません。ただ私は個人的に、以前に『小豆島のオリーブ』の事を取り上げた時に、北海道のニシン(鰊)漁の事をしつこいまでに取り上げさせていただきましたので、大変興味を持ってこのニュースを拝見しました。そのニュースの内容とは、2月の末に北海道江差町で、ニシンの産卵活動で沿岸部の海が白く濁る群来(くき)」という現象が104年ぶりに発生し、海藻についた卵も確認されたというものです。

あまり興味の無い方にとっては、ニシンが久しぶりに大量に押し寄せて来ただけの和やかなローカルニュースだと思われるかもしれませんが、前回「オリーブとニシンの関連性」についてのブログを書くにあたって、当時『北のウォール街』とも呼ばれたニシン漁についての状況を調べると、それが単に一地方都市のの漁業の栄枯盛衰の話ではなく、そこに日本が近代化する歴史の悲哀が凝縮されていたことを知ったのです。そういうこともあって、今回のニシンの群来については他人事ながら非常に嬉しく思いました

104年ぶりというのは江差町での話であって、小樽などでは継続的なニシンの稚魚放流などの活動の結果、10年前から群来が確認されているようです。改めてニシンと木(オリーブ)の関係について説明すると、100年前当時に大量のニシンが押し寄せ、ピークで100万トンもの水揚げ(個体数で換算すると30~40億匹!)があり、そのニシンをオイル漬けにして海外にも輸出する狙いもあって、国が国内3か所(香川、三重、鹿児島)にオリーブの試験栽培を始めました。それが香川の特産品・オリーブの発祥なのです。


その後、三重、鹿児島ではうまく生育が出来なかったものの、香川ではうまく根付いて特産品にまでなりました。しかし残念ながら、ニシンそのものが獲れなくなってしまったのは皮肉な話。しかしその後オリーブは当初の目的とは違う形で利活用され、島の特産品とまでなりました。100年を経た香川のオリーブですが、あるこころからお話もいただき、剪定される枝などを「材」として何か利用できないものかと考えているところです江差も小豆島も私にとっては無縁の地ですが、自分の中では既に繋がっています。




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