森のかけら | 大五木材


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本日もリュウキュウマメガキ(以下、琉球豆柿)の話です。弊社の倉庫の中には数十枚の琉球豆柿があるものの、仕入れてからおよそ10寝年で、使ったのはわずかに2,3枚。ほとんど市場に出回っていないため(分布量の多い三河あたりでは結構メジャーな材なのかもしれませんが)、愛媛においてはその存在すら知る人がほとんどもなく(あくまで用材として)ご指名がかかることもありませんでした。樹種指定の無い受注の場合、こちらから提案すれば使っていただけるのでしょうが、

入手する際に苦労したり、その後なかなか出会いがなかった木って、これを売ってしまったらもしかしてもう二度と手に入らなくなるんじゃなかろうか、そしたら【森のかけら】を作る時に困るよな・・・なんて考えてしまったりして、無理にこの木を提案することもないか、と自分でブレーキをかけてしまうため結果的に残ってしまうのです。実際には知名度がないため、悲しいかな【森のかけら】でもなかなか選ばれないので、『かけら』としてもたっぷり在庫が残っていて供給不安もないのですが・・・。

これがいわゆる『かけらスパイラル』。手に入らなることを過剰に恐れて、今あるものを手放せなくなるという、商売人としてあるまじき判断なのですが、これは琉球豆柿に限った話ではありません。そういう状態が数年(10年とか)も続けば、さすがにこれはやばいかなあと危機感も抱くものの、そういう時にたまたまその木に声がかかるとか、何かメディアで取り上げられるとか、その木の名前が世に出ることで、実際には何の影響もないのに、やっぱりキープしとこうという貧乏根性が首をもたげてくるのです。

それがこの琉球豆柿に関しては10年間見事に一切何の浮いた話もありませんでした。それでさすがにそろそろ売ってしまおうかと考えていたところに、金沢城の本丸の森での邂逅!嗚呼、今日この日のための10年であったか~!などとその出会いを運命的に考えてしまう性格なので、またこれで琉球豆柿はしばらく手放せなくなってしまいそうです。まあ無理に手放さずとも、何かに使ってみてその使用感ぐらいはお伝えせねばと考えています。ちなみにこの木の別名は『信州柿』らしいのですが、長野県には分布していないという謎?!




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