森のかけら | 大五木材


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さあ、瀧原宮の次はビーバーハウスに行きましょうかと勇んで車に乗り込んだものの、ビーバー隊長(武田誠さん)が、「折角なのでうちの近くに大きなイチイガシをご神木としてしている神社があるので、是非そこにも寄りましょう」と誘っていただき、隊長が氏子でもある大台町の荻原神社に行くことになりました。小さな神社でしたが、そこにあった石碑には『旧満蒙双龍開拓団』の文字が刻まれていました。調べてみると昭和61年秋季大祭に旧満蒙双龍開拓団の氏神神社であった双龍神社の御霊を中国政府の特別な計らいにより返還を受け、合祀したのだとか。

決して大きな神社ではなかったものの、以前は境内に大きな木が数本あったらしいのですが数年前に伐採されたため妙に境内の広さが目につきました。社殿の裏側に案内していただくとそこには噂通り大きなイチイガシが鎮座ましましていらっしゃいました。数あるカシ(樫)の木の中でも、もっとも材質が良いことからイチイガシ(一位樫)と呼ばれる(あるいはよく燃えるから一火樫が語源との説もあり)イチイガシですが、全国的にみると神社のご神木となっている例は多くあります。

わが愛媛県でも、南予の広見町の広見川のほとりにある蔵王神社には、樹齢700年といわれる夫婦のイチイガシがあって、県の天然記念物にも指定されています。また道後温泉本館の南側にある湯神社の駐車場には、樹齢400年のイチイガシの巨木があります。以前からその光景に違和感を感じていましたが、どうやらもともとはその周辺にはクスノキの巨木などとともに豊かな広葉樹の森があったそうで、時代とともに周辺の整備事業で徐々に伐採され、最後に残ったのがこのイチイガシ(もう1本、樹齢300年のクスノキも)らしいです。

こういう大きな木を見ると、材木屋魂に火がついて伐って加工したくなりませんか?なんて訊かれることがありますが、とんでもない。畏れ多いことです。縁あってそういう巨木が私の元に来ることもありますが、自分の身の丈の何倍もある自分の大先輩を見上げた時に感じる感情は別のもの。長寿なるものへの畏怖の念があるからこそ、理由があって伐採されたにも関わらずそのまま放置されてしまう木に対して救済の手を差し伸べずにはいられなくなるのが我らビーバー隊員なのです




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