森のかけら | 大五木材


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数え切れないほどの大小さまざまな虫穴の開いたクロガキを見ていて私の脳内では、クロガキが生まれてきてメカニズムが浮かび上がりました。あくまでも私の勝手な脳内妄想ですが、あるところに大きな一本の大きなカキノキがありました。そのカキノキはもともとクロガキではありませんでした。しかし長年の風雪に耐えたクロガキの樹皮は剥がれボロボロになっていました。その部分から虫が入ってきて卵を産み付けました。やがて卵は孵化して幼虫たちは甘いバリバリとクロガキを喰っていきます。

このままでは危ないと身の危険を感じたカキノキは非常事態宣言を発動!枝折れしたところから体内に侵入してきた水分を利用して、自らのタンニンと融合させて秘密兵器『スミナガシ』を生成。体を蝕む虫たちに向かってスミナガシガがジワリジワリと向かっていきます。紆余曲折を経て虫穴にたどり着いたスミナガシはその中に含まれている毒素(あくまでも私の脳内妄想)を使って、次々と虫たちを撃破!虫がすべていなくなった頃には全身にすっかり墨が回って立派なクロガキに変身したのです!(繰り返しますが脳内妄想

そうやって数々の虫穴のあいたクロガキが出来たのだと勝手に納得しているのです。だからこそ虫との激しい戦いを勝ち抜いたこの木に敬意を払い、それに相応しい舞台で輝いていただきたいのです。ならばその名誉の傷を隠すことなく、受け入れていただける人と出会ってもらうことが肝心。その出会いを待つこと10数年。遂にそんな出会いがありました。虫に喰われたその痛々しい傷以上に、心を惹きつけてやまない墨流しの妖しくて美しすぎる自然の造形美の極致!

そのまま一枚で使うには狭いサイズでしたが、三枚におろしたことで木目が左右対称になるシンメトリーで使うことが可能になりました。それでも足りない幅を補うために中央にクロガキに負けないような濃茶のブラック・ウォールナットを挟みました。この長手方向に幅剥ぎしたブラック・ウォールナットの短めの板がL型に繋がって、大きなキッチンカウンターとなります。バランスも完璧で、寛容なお客様が全面的に受け入れていただき、己の身を虫に与えたクロガキは遂に日の目を浴びることになったのです。続く・・・




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