森のかけら | 大五木材


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私が勝手に『奇杢』と呼んでいる『レースウッド』ですが、入手した当時(今から20数年前)は、ただただ物珍しい木が欲しいという事で、誰にどうやって売ろうなんて考えてもいませんでした。愛媛という小さな限られた市場の中で売り買いしていたのでは決して手に入らないであろう木材を、県外に飛び出して行っては必死にかき集めていて時代の収穫のひとつがレースウッドだったのです。しばらくの間は、来店されたお客さんにこんな面白い杢の木もあるんですよと、『見せる木、語る木』として活躍してくれました。

ほとんどの反応が、「面白い」、「初めて見た」、「どうやったらこんな杢が出来るのだろう」といった感じで、まさに我が意を得たり。十分にその存在価値を示してくれました。私的にはそれだけでもこの木を持っている意義はあると思っていたので、焦って売る気も無かったのですが、そのうちこれを使ってみたいという人もぽつぽつと現れるようになってきました。圧倒的なインパクトを持っているものの、その稀有な存在感は半端ないので、下手に使うと室内のバランスを逸しかねない諸刃の剣

実際にレースウッドを幅剥ぎにして作ったテーブルとかを見られると、「うわ~面白い~!」とは仰られるものの、自分の家で使うとなるとさすがにこれはないな~という感じ。木も買い手を選ぶというのはまさにこの木にあるための言葉。そうやって年に数人現れる奇特な人の手によって少しずつ売れていたのでしたが、近年はさまざまな規制等によって海外の木材が入手困難になってきたことと、このHPのお陰で少しは認知されるようにもなってきたこともあって、県外からレースウッドを求められる方が急増。

在庫しているといってもそんなに大量に持っているわけではありませんし、今後の入荷のアテがあるわけでもないので、売れるのは嬉しい反面、次第に手持ちの数が減っていくのは寂しくもあり不安でもあります。大抵の木であれば、売ってもまた今度仕入れればいいと割り切れるのですが、レースウッドのように仕入れのルートが細い木だと、これですべて無くなってしまうと、今生の別れのような気がして切なくなってしまうのです。そうやって結局どの木も少しずつ『名残の数枚』が山のように残っていく・・・



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