森のかけら | 大五木材


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週末にワンズ㈱さんの0様邸完成現場見学会が開催されました。今回、私は時間の都合で現場でお客さんとお話しすることは出来ませんでしたが、台風の近づいていた週末にも関わらず多数のお客さんで賑わっていたようです。仕事の合間を縫って少しの時間でもどうしても伺っておきたかったのは、この場面を写真に収めておきたかったからです。今回フローリングに選んでいただいたのが、こちらのブラック・ウォールナットの豪快な120㎜幅広のラスティック・グレードです。

ラスティック」の説明は繰り返しになりますが、直訳するとラスティック〔RUSTIC〕=『田舎風とか田舎生活、荒削り、粗野な、不作法』といった意味です。そこから、転じて大きな節やカスリ、色ムラの激しい品質のモノを、素朴な雰囲気の品質という意味を込めて「ラスティック」と呼ぶようになりました。無節の物に比べると格段に癖はありますが、それだけ表情の豊かな個性体とも言えます。特に生地の色が濃茶色のブラック・ウォールナットの場合、かなり独特の世界観を創り出します。

ブラック・ウォールナットに限らず、節の周辺には「風や雪で枝が折れないように木のエッセンスが集約される」ので、板材にすると激しい縮みや面白い杢目、独特の木柄が現われる事があります。生地の色が濃い木の場合、塗装によってより濃厚な色合に変化します。これだけ個性が強いと、好き嫌いの好みが極端に分かれるところではありますが、そもそも万人に合うフローリングなど存在しないという信念を持っていますから、それも当然でしょう。好きな方にはたまらない質感だと思います。

床材に限らず、内装材・家具材・クラフト材としてもブラック・ウォールナットは大好きな木の1つです。木そのものに力があり、個性の塊、その豊穣とも言える木柄は実にアーティスティックです。以前は節の少ないグレードばかりを扱っていたのですが、一度ブラック・ウォールナットの節周辺の魅力を知ってしまうと、もう無節では物足りない・・・!木に存在感がある分、使い方や全体のデザインは余程考えないと全ての美味しい所を持っていかれるだけでなく、バランスを逸してしまいます。そこは、こういう商品の取り扱いの慣れているワンズさんの事ですから、これだけ個性の強い材を使いながらもうまく家全体のムードに調和させていただいております。こだわられるお施主さんは弊社にお連れいただき、木のお話をさせていただいて共通認識を持ったうえで材をセレクトしてもらっています。

ただ材さえ揃えばいいという事ではなく誰がそれをデザインし、誰がそれを施工するか。オモシロイ材をオモシロクさせようという人間が使ってこそ、オモシロさが滲み出てきます。このあたりの阿吽の呼吸あってこそ、オモシロイモノが本来のオモシロさを発揮してくれるのだと思います。フローリングだけでなく、家具やキッチン、建具、カーテン、小物のひとつひとつまで空間を構成するディティールの積み重ねが大切です。ただこのブラック・ウォールナットのラスティック・グレードは供給が安定しているわけではないので、入荷した少量を貯め置きしていかなければならないのですが、『夢のかけら』同様に、欲するものが欲しい時にうまくモノが揃わないというのも世の常です。だからこそ余計に欲しくなったりもするのでしょうが。まあ、とりあえず少しずつ少しずつストックしていこうと思います。今回もありがたいご縁をいただき感謝です!




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