森のかけら | 大五木材


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という事で昨日からの話を受けて、鳥の名前を持つ木、『パートリッジウッドPartridge wood』の話です。パートリッジとはヤマウズラ(山鶉)の事で、由来はその羽の模様を杢に見立てたものだと思われます。ケイトウ(鶏頭)ヒヨドリバナ(鵯花)、サギソウ(鷺草)など鳥の名前が冠せられた草花は結構多いのですが、鳥の名前が付く和名の木というと、カラスザンショウ(烏山椒)ぐらいしか思い浮かびませんでした。俗名や地方での方言名まで探せば個性的なものが見つかりそうではありますが。

樹木ではありませんが、ミヤマウズラ(深山鶉)という花があって、名前の由来はやはりその葉の斑紋がウズラの羽の模様に似ているためだそうです。しかしその印象はパートリッジウッドのそれとは随分違います。それで、よくあるパターンなのですが、同じ生物を示していても日本と海外では全然見た目や雰囲気が違うという事があるので、一応イギリスのヤマウズラで検索してみると・・・ウズラにもいろいろな種類がいるみたいで、これはあまりぬかるみにはまると『今日のかけら』が『今日の鳥』になってしまいそうなのでこのあたりで止めておきます。

いずれにしろウズラの羽が鮮やかで野趣溢れた美しさを持っているという感覚は洋の東西を問わないということは分かりました。蛇足ながらウズラといえば、私は蕎麦屋でザルソバ一緒に出てくる小さな卵を思い浮かべるのですが、最近蕎麦屋でそのウズラの卵を見かけなくなりました。あの小さな卵がうまく割れなくて殻がツユに入ったりして面倒だったのですが、無くなると妙に寂しい。それでちょっと気になって調べてみたら、ざるそばにウズラの卵がつくのは関西の文化らしく、関東ではつかないとの事。知りませんでした💦

なぜザルソバにウズラの卵がつかなくなったかというと、その生産農家が激減しているという話があるようです。これも調べて初めて知ったのですが、ウズラ卵の全国のシェアの約70%を占めているのが愛知県で、更にその85%を占めているのが豊橋市。かつて60件もあったその豊橋のウズラ農家が7戸にまで激減。飼料価格や物流費が高騰して経営を圧迫。ウズラは小さな体で卵を産むため、高タンパク高カロリーの高価な飼料が必要という事で、原料費の高騰は死活問題なのだそうです。更に後継者問題等もあり環境はかなり厳しいとのこと。

普通の卵に比べるとウズラの卵は嗜好性が強いので、高くなると途端に入れなくなるので価格転嫁が思うように進まないという事、小さな農家では大きな食品加工会社に対する交渉力が無い、供給不足が発生したとしても海外から安価な輸入卵が入って来て価格競争に勝てないなどなど、とても他人事とは思えません。それらの背景もあって蕎麦屋ではウズラの卵を出さなくなってしまったのかも。これは見捨ててはおけない。蕎麦屋が出さぬなら我が家ではウズラの卵を使おう!木も一緒だけどマニアックな嗜好性を育てるって大事。

 




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