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このシリーズ、思いがけず長編になってしまっていますが、最後はブラジル産のブラッドウッドこと『サッチーネ』。もともとはその強靭で並外れた耐久性を有するという特性を活かして外部のウッドデッキに使うつもりだったものの、実際に手にしてみると人工的に作ったとしか思えないような鮮烈な赤色に魅せられて、ウッドデッキにしてその色を太陽に捧げるのは耐えられず、結局今まで一度もウッドデッキに使ったことはありません。それで今までは主にクラフト細工や象嵌細工などの装飾的な用途に使ってきていただきました。 | ![]() |
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今もその端材は少しずつオンラインショップで販売しているのですが、その大鋸屑さえもモッタイナくて商品化した『森の砂』にも最近ようやくお声がかかってくるようになりました。オンラインショップで買っていただく場合は、用途まで確認できていませんが、恐らく草木染めが主な用途だと思いますが、アロマなど木から香りを抽出した商品を作られている業者の方が、いろいろな木の匂いを調査するのにご購入いただいた事もあります。先日、そんなサッチーネに意外な分野からお問い合わせがありました。 |
それは北信越の方で琴を製造している会社からで、今まではインド産のマメ科の紅木という木が定番で使っていたのだけど、良質な紅木が少なくなったうえに価格が高騰してしまい、それに代わる代替材としてサッチーネにお問合せしていただいたのです。その何がシンクロニシティなのかというと、その問い合わせがあったのが、ちょうどこのブログで以前に書いた『キリ(桐)』の項目を再編集している最中でして、キリの用途の1つとしての琴について調べているところだったのです。あまりのタイミングに驚きました! | ![]() |
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そもそも琴は中国が起源で、空から龍が舞い降りて来た寝そべった姿をイメージしているとされていて、龍頭とか龍尾、龍眼、龍腹とか部位に龍の名前が付けられています。今回、探されていてのは、弦を支えている龍角などの部位だったみたいで、見た目の装飾性としての赤味だけでなく、優れた摩耗性も求められます。そこで鮮血のように赤くて堅牢なサッチーネに目をつけられたので、端材を購入していただき実物で確認していただいたのですが、どうやらお眼鏡にかなったようで、 |
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警察官が使う警棒が昔は木製(今は強化プラスチックなど)でカシが使われていたのは知っていましたが、ヌンチャクが何の木なのかについては考えたこともありませんでした。なぜだかヌンチャクはヌンチャクという事で完結していて、その素材まで考えた事もなかったので、その素材がカシと聞かされると、材の特性から考えればそれはもっともながら、改めてそういう出口もあった事を認識しました。一般的にはシラカシ、アカガシが使われているそうですが、使っているうちに先端が凹んだりささくれたりするので、少しだけカットして面を取って欲しいとのご依頼でした。 |
年末には同様の補修依頼で、餅つきの杵がよく持ち込まれるのですが、ヌンチャクは初めてでした。太鼓の撥(バチ)にもするぐらいですからヌンチャクなどの武具にも最適な素材なのでしょうが、一緒に持って来られた武具の中にはシラカシ以外のモノとしてはビワ(枇杷)がありました。高級なモノにはビワも使われるそうですが、大きなサイズのモノは相当に高額らしいです。現在準備中の【森のかけら400】にもビワを入れようと考えていたのですが、よもやこういう出会いがあるとは!シラカシ、ビワの出口にヌンチャクもしっかり覚えておきたいと思います。 | ![]() |
「火縄銃を直しているんだけど樫の木ってありますか?」ちょうどテレビで『麒麟がくる』を放送していたので、NHK関係者から?などと勘繰ってしまいましたが、全然関係なくて松山市内で火縄銃の補修作業をされている方からのお問合せでした。堅牢で耐久性があって粘りがあるので、銃床に使うと言われれば納得なのですが、不意に『火縄銃』という言葉が出て来たのでビックリしました。図鑑などにはその用途に書かれているのを見たことがありませんが、『火縄銃の銃床』というのも立派なカシの出口です。 | ![]() |
こんなシラカシ、いくら大きくったって使い道なんかありませんよね~?40年以上も阪神タイガースひと筋に応援しているへそ曲がりの偏屈材木屋がそんな言葉をかけられて黙っておられようか~!『神が遣わしてた木の中に使えない木などあろうはずがない。誰も使えぬというのならならばわしが使ってしんぜよう!わしがやらずに誰がやる、いまやらずにいつ出来る!』いつもの展望無き無謀さに火がついてしまったのです・・・さすがに最近はその感情をどうにかコントロールできるような大人になってきましたが。 | ![]() |
結構大きめの丸太があったとしても、「いくら大きくてもOOじゃあダメだわ」とか、「〇〇なんて買ってどうすんの?」などと悪態をつかれ、用材としてこの辺りでは必要以上に不遇な扱いを受けているのが、『シラカシ(白樫)』です。あまりにも不当な評価を聞くと気の毒に思えるほどなのですが、じゃあ本当に使いどころが無い木なのかというと全然そんな事はなくて、強靭なうえに粘りがあって摩耗性にも優れていることから大工さんが使う鉋や刃物や工具などの柄にも使われるなど、実は意外と馴染み深い木なのです。 | ![]() |


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