森のかけら | 大五木材


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小豆島からやってきたオリーブの木ですが、実は私の子供たちの通っている地元の鴨川中学校の校歌・校章にもオリーブが(校歌の2番:清き香もオリーブの徽章に見ゆる真善美♪)。学校の校庭にはオリーブの木も植えてあります。オリーブの花言葉は、「平和」、「知恵」であることから、多くの学校でも校歌や校章に取り入れられているところが多いようです。鴨中には『かもも』という独自のゆるキャラがいますがその頭にもしっかりオリーブの葉が!

そのようにイメージの広がりと認知度いう点では非常に優れた木であるオリーブですが、国産のオリーブとなると通直な材が採りにくく、径級も小さいため、クラフト材としても、小さめのコースターや器、皿、スプーンなどに限定されています。なので私としては、得意の『物語の付加』という観点から出口を考えてみるつもりです。こうやって当初の目的であったニシンのオイル漬けから、ニシン漁の変遷などを調べてみるのも、物語を構築するために必要不可欠なこと。

今回オリーブの小枝と板と一緒に小豆島産の新漬けのオリーブもいただいたのですが、新漬けのオリーブって実は初めて食べたのです。新漬けオリーブは、オリーブ果実を収穫後に脱渋し、塩水に漬けこんだもので、化学調味料、防腐剤などは使用されていません。ビタミン、ミネラル、抗酸化作用のあるポリフェノールも含んでいるという特徴があります。鮮度抜群の新漬けオリーブですが、秋に収穫した時期限定のもので、賞味期間も開封前の状態で製造後90日という大変貴重なものなのです

塩っけが効いていてビールのつまみには最高でなかなかの美味でした。私の中ではオリーブというと、まず素材としての「材」、次にオリーブ畑の視覚的な「樹」、シンボルとして描かれることも多い「葉」、料理やアロマとしてのオリーブの「オイル」、そして最後に食用の「実」という位置づけでしたが、今回新漬けオリーブをいただいたことで多少順位の変動もありそうです。頭で考えてばかりいては見えないものが沢山あります。目にも口にもとってもありがたいご縁でした。

私にとっては小豆島産のオリーブも大切ながら、いま在庫しているスペイン産のオリーブの方も気になるところなのです。現在のところ、こちらのオリーブの方にも【森のかけらプレミア36】という出口しか作れていません(サイズの関係で、今の材だと『森のりんご』が取れません)ので、スペイン&小豆島産併せて出口を考えてみるつもりです。『かもも』に『新漬けオリーブ』と、材木屋の小さな視点で見ていては見えないことばかり。酉年だけに鳥瞰の視点でモノ語り造りに励みたいと思います!




さて今日は本題である小豆島産オリーブの話に戻します。今では島全体で5万本ものオリーブが栽培されているほど、生育に適した環境だった小豆島ですが、材木屋である私にとって気になるのは、オイルの品質や実の味よりも材質のこと。今回いただいたのは、小豆島で育てられた正真正銘の国産オリーブの小枝と割とやや広めの板。オリーブは年輪が非常に分かりづらいので識別しにくいのですが、小枝でも20年、板は50年を越えているのではなかろうかとの見立て。

弊社で【森のかけら・プレミア36】に使っているオリーブはスペインから輸入されたもの。また最近、ピザのお店などでトレイや食器などに使われているのは、主にアフリカのチュニジア産のもの。それらの海外産のオリーブには、特徴的な不規則な縞柄が現われ、オリーブの特徴を形成しています。弊社でも依然に購入したチュニジア産のオリーブのスプーンにも魅力的な縞柄が入っていました。実はチュニジアは、世界第5位のオリーブオイルの生産国なのです。

それに対して小豆島産のオリーブは、根本的に生育の歴史が100年ちょっとなので、そこまで大きな材が得れないという事情もありますが、地中海産のオリーブなどにみられる独創的な縞柄があまり見られません。いただいた耳付きの板の端にわずかに縞柄が見えていますが、その方も小豆島産でガッツリ縞柄が出ているものは見かけないと仰っておられました。生育に適した環境であったとはいえ、土壌の性質なども違うので、国産オリーブでは縞柄は求めにくいものなのかもしれません。

それならそれで、ないものねだりをしても仕方がないので、縞柄の出ない小径木の国産オリーブの枝から何が作れるのかを考えることが大事。いただいた枝と板を眺めながら私なりの出口を探ってみたいと思っています。最近観賞用のオリーブはあちこちに植えられています。同じ1本のオリーブの木を見ても、その姿を愛でる人、その実を食すことを考える人、その実からオイルを摂ることを考える人、その木を加工して使おうと考える人。入口はひとつでも出口は多し。

たまたまの偶然ですが、今朝の愛媛新聞に小豆島のオリーブ農家が作ったオリーブオイルの一面広告がありました。たぶん今までにも何度か広告を出されていたと思うのですが、気に留めることもありませんでしたが、さすがにこのタイミングだったのでガッツリ広告を読み込んでしまいました。こういうのって日常的にはよくあることなのに、こちらが一方的に運命を感じてしまうタイプなので、オリーブの風が吹いていると勝手に自分の都合のいいように解釈しておきたいと思います。




★今日のかけら プレミアム004オリーブOlive モクセイ科・広葉樹・スペイン産

さて本日は昨日に続いてオリーブの話ですが、ちなみに【森のかけらプレミアム36】に入っているオリーブはスペイン産のものですが、ここでお話しするのは小豆島で育った国産オリーブの話です。まずは小豆島とオリーブの歴史について。四国に来られたことのない方には小豆島がどこにあるのか分かりづらいかもしれませんが、瀬戸内海・播磨灘にある島で、香川県小豆郡に属し、小豆島町、土庄町の2町からなり、人口は3万弱。淡路島に次いで2番目に大きな島です。

こ の島がなぜオリーブの産地になったかというと、今から100年と少し前の明治41年(1908年)に、当時の農商務省がアメリカから輸入したオリーブの苗木の試作をするために日本で3か所が選定されました。なぜそれらの場所が選ばれたのかというと、オリーブの原産地のイタリア、スペイン、ギリシャなど地中海地方に似た温暖な気候の場所であるということと、小豆島については当時沢山獲れたニシン(鰊)をオイル漬けにして輸出する狙いもあったとか。小豆島以外の2ヶ所は鹿児島と三重。

その後、小豆島以外の地域ではオリーブがうまく育たず栽培を断念。小豆島の環境にはうまく適応したようで、順調に生育し、大正時代の初めの頃には搾油ができるほどに地域に定着したのだそうです。栽培農家の努力もあって、その後栽培面積も増えて、昭和29年には県花、昭和42年には県木にも指定されています。しかし昭和34年の農産物自由化以降は、スペインなど海外から安価なオリーブ製品が輸入されるようになって厳しい価格競争の波に飲み込まれることに。

当初考えていたニシンのオイル漬けも、漁獲環境が一変して激減します。ちなみに明治30年には国内の鰊の漁獲量はおよそ100万トンもあって、海藻なども含めたあらゆる漁業の総漁獲量が174万トンだったので、全体のおよそ6割をニシンが占めていた計算になります。個体数で換算すると、約30~40億匹という天文学的な数字!しかしその後ニシンは急速に獲れなくなり、「あれからニシンは どこへ行ったやら ~♪」と石狩挽歌で歌われたように激減の一途を辿ります。




秋になって、赤く色づく(紅葉)のがカエデで、黄色く色づくのが(黄葉)モミジという人もいるようですが、メカニズムとしては春夏に作られた葉緑素が、黄色のカロチノイドの色で黄色く染まり黄葉になるイタヤカエデや、アントシアンが作られて赤くなるウリハダカエデなどがあるので、必ずしも色分けではないようです。もともと、山の木の葉が紅葉(黄葉)することを指した「紅出(もみいづ)」という動詞があって、それが名詞化して「もみじ」になったとされています。

 

 

なので本来は特定の樹種を表す言葉ではなかったものが、紅葉(黄葉)する木々の中でとりわけ鮮やかに色を変えるカエデ類のことをモミジと呼ぶようになったとされています。モミジにはイロハモミジオオモミジなどがありますが、葉が掌状に5~7片に深く裂けて、7裂した葉の裂片をイロハニホヘトと数えたことから、イロハモミジの名前がつけられたとされています。植物学的な分類はそういうことですが、用材としてはカエデとモミジ、キッチリ区別されることはありません。

 

 

一般的にはモミジは観賞用として多くの園芸品種が作られたりと、小さいものが多く、用材としてはあまり利用されていないのではないかと思います。稀にモミジ表記されたと材を見ることがありますが、実際に材質にどれだけ差があるのかは分かりません。実はこちらの瘤が特徴的な板は、昔「モミジ」と表示されて購入したのですが、果たしてこれが本当にカエデでなくてモミジなのか?恥ずかしながら浅才で、正直分からないのですが、商業用材ってそんな風にかなりアバウト。

 

 

今でこそ何かあると「材のトレーサビリティを示せ」なんて言われたりしますが、銘木的な材になればなるほど、次から次へと業者の手を渡って流通するものだし、その出どころなどのソースはある意味で業者にとっての生命線でもあるため秘匿にすることが多く、知る人ぞ知るところから探してきた、なんてことがある意味で価値だったりした時代ですから。ということで、出自不明(非公開/だからといって何か怪しいという意味ではありません)の『自称モミジ』の変木の出口待ち。




本日は、『イタヤカエデ』の後半『カエデ』の名前の由来などについて。かの万葉集には『蝦手(かへるで)』、あるいは『鶏冠木、加敞流氏(かへるで)』として登場しています。また和名抄には、『加比流提(かへるで)、加倍天乃岐(かへでのき)』として書かれているように、古くは「かへるで」と言っていたそうですが、それはカエデの葉の形が蝦(蛙/かへる)の手(前肢)に似ていることに由来しています。その「かへるで」がつまって「カエデ」になったという事です。

 

 

イタヤカエデの学名Acer mono(アーケル・モノ)の属名Acerは、欧州が原産である『コブカエデ』学名:Acer campestre(アーケル・カムペストル)のラテン語で、葉に切れ込みがあることに由来しているそうなので、世界各地でその特徴的な葉の形が名前の由来となっているようです。ちなみに一般的にカエデを漢字で書くと「」と書いていますが、本来これは『フウ』というマンサク科の木を表していて(楓香樹)、中国ではカエデには『 』の字が使われています。

 

 

稀に中国からの伝票を目にすることがありますが、やはりそこにも楓ではなく槭 、あるいは槭 木と書かれています。現在では、楓と書いても通用するそうですが、最初は何のことやら分からず混乱したものです。これは漢字が日本に伝えられた当時、まだフウの木が日本には無かった(一説では、フウは享保年間に日本に渡来したという)ために、葉の色や形がよく似ていたカエデの木に楓の漢字があてられたために起こった混乱で、それが今までずっと続いているということのようです。

 

 

とにかくこの仲間は種類が多いのでややこしいのです。実は植物の分類上は同じカエデ科カエデ属であるにも関わらず、まったく違う名前で呼ばれるため、一層ややこしくなっているのがモミジ。私も愛媛大学の樹木博士の講座に参加させていただき、農学部の先生方に教えていただくまでよく分かっていませんでした。その見分け方は葉が大きく、葉のふちに鋸歯が無くて、葉の切れ込みの深いものをカエデと呼び、葉が小さく切れ込みのふちに鋸歯があるものをモミジと呼ぶのが定説




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