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さて、そんなアサメラですが、チークの代用とされるのはその色調によるものです。ただし、色調は似ていても、チーク独特の脂質の触感はなくて、乾燥するとサラサラした触感です。とはいえ気乾比重は0.70~0.80ですので、かなり硬くて重い方に分類されます。ちなみにチークはのそれは0.68ですから、重さだけでいえばチークよりも重たいということになります。特徴はチークに似て、収縮はかなり小さくて、しっかり乾燥してしまうとほとんど変動はないようです。 |
| 本日加工したアサメラは、意に反して(?)長期間倉庫にて乾燥しきったものですから、材の安定度は抜群でしたが、乾燥には時間を要します。ということで、今年仕入れた耳付きのアサメラについては乾燥機のお世話になりそうです。以前であれば、天然乾燥でいけるぐらい我慢力もありましたが、少しは材の回転率についても考えるようになったのと、【森のかけら】や『森のりんご』をはじめとする端材のクラフト商品づくりに必要という切迫した問題もありますので。 | ![]() |
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アサメラについては、その材そのものよりも経年変化後の色調の例えとしてよく使ってきました。アサメラ自身も経年変化で少し黒ずみますが、同じアフリカ産のマメ科で鮮烈な赤みを持つ『パドック』の経年後の姿として、アサメラをよく例えにしてきました。削りたてのパドックの鮮やかな赤身も、時間が経つと急激に色褪せて茶褐色になるのですが、「どんな感じ?」と訊かれて、「アサメラみたい」と伝えて相槌を打ってくれるとしたら、かなりの木材通ということになります。続く・・・ |
★今日のかけら・#122【アサメラ】 Asamela マメ科・広葉樹・アフリカ産
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| 本日はアフリカ産の広葉樹の大木、『アサメラ』を加工。よく『世界三大銘木・チーク』の代用品とされることから『アフリカンチーク』とも呼ばれることのある木ですが、最近は木材市場でもあまり見かけることがなくなりました。と思っていたら、昨年岐阜の木材市場で結構まとまって出材されていたので、そのお姿に不意に郷愁を覚えて、ついつい耳付き板をいくつか仕入れてしまいました。今回削ったのはそれではなくて、かなり昔から弊社の倉庫の中で眠っていたものです。 |
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さて、砥部焼の新しいカタチにも積極的に挑戦されている森陶房さんの新居に納めさせていただいたのは、地元・愛媛の山から出材された『オニグルミ』を使ったダイニングテーブル。久万高原町産のオニグルミは、板に製材したあと2年ほど天然乾燥させたもので、クルミの美しい艶と光沢を保っています。もともとクルミは中軽軟な部類に入る木で、乾燥もしやすいのですが、人工乾燥機に入れるとどうしても艶っ気が無くなってしまい、パサパサした感じに仕上がってしまいます。
それでもオイルを塗れば、オイルが浸透して濡れ色になって赤身に瑞々しさは戻るものの、やはり天然乾燥の艶ややかさを知ってしまうと、人工乾燥させてその艶を失うのはモッタイナイ。それで、じっくり乾燥させてみたのですが、なにぶん時間がかかるのと、乾燥工程で割れやらねじれ、暴れなども発生し、どれぐらいの量がどれぐらいの期間で準備できるのかが読みにくく、まだまだ試行錯誤の途中です。もっともっと素材を集めておけばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、
愛媛の山から出材される広葉樹って案外少ないのと、出てきたものがすべて家具材や建築に使えるというわけではありません。堅さや素性の問題でそもそも家具などに向かない、向きにくいという木もあります(例えばクヌギとか)。また、使える木でもサイズや搬出コスト、製剤コスト等の問題で断念しなければならない事も多々あります。趣味でしているわけではないので、道楽のように目的もなく好きなだけ集めてみても仕方ありません。先の出口がきちんと描ける事がなにより大切。
クルミについては、その色合いや触感、また言葉のイメージなどから、ご提案すれば賛同していただくケースが多くて、本当はもっともっと集めておきたいのですが、倉庫のスペース等の問題もあって、今は少なくなってきています。鬼という言葉から察するには拍子抜けするくらい、繊細で柔らかく、頬ずりしたくなるぐらい滑らかなクルミですので、テーブルとしてお使いいただくにはそれなりのご配慮をしていただければ末永くお愉しみいただけると思います。ちなみにクルミの木言葉は『知性』。
本日はスプルースの補足で、数あるスプルースの種類の簡単な説明。実際に取り扱った事があるわけではないのですが、樹種としての特徴は似たり寄ったりなので、ここでは情報として名前の由来などをご披露します。まずは、シトカスプルースと並んでメジャーな、『エンゲルマンスプルース(Engelmann Spruce)』。これは、ドイツの植物学者で、ロッキー山脈など北アメリカ西部の植物を研究したジョージ・エンゲルマン(George Engelmann)の名前にちなんでいます。
アコースティック・ギターの最高品質材ともいわれる『アディロンダック・スプルース(Adirondack spruce)』。これは、北米のアパラチア山脈から出材される、いわゆるレッドスプルース(Red spruce)種の中の1つのブランドで、ニューヨーク州の北部にあるアディロンダック山地で採れる良質なスプルースを指しています。かつては飛行機の合板の素材にもなりましたが、とりわけ響音特性に優れていることからギター用材として注目され、価格も高騰しています。
また主たる産出地域が北米大陸の北東部に位置することから、『イースタンレッドスプルース(Eastern red spruce)』とも呼ばれることもあります。次に北米大陸以外で生育している代表格に、ヨーロッパに分布する『ヨーロッピアンスプルース(European spruce)』があります。この種は、他にもオウシュウトウヒ(欧州唐桧)、ドイツトウヒ(独唐桧)、ジャーマンスプルースなどその呼び名も多彩。ドイツと名前がついていはいるもののドイツ産というわけではなく、広く欧州一帯を指しています。
更に日本に目を向ければ、トウヒ属の中には北海道を代表する木のひとつである『エゾマツ(蝦夷松)』もありますし、中国には『雲杉』と、北半球の各地で勢力を拡大し、その有用さは人間の暮らしを支えてきました。ゆえにその名前も多彩で、私もきちんと整理できていません。【森のかけら】でトウヒの仲間を絞り込み時にも、あまりに似た特徴であることもあって相当に頭を悩ませました。いずれ実物を含めてきちんと整理できた時に改めてトウヒの仲間についてはご紹介したいと思います。
さて、スプルースの話もこれで最後ですが、こちらはたまたま見かけた製材中のスプルースの画像。先日、その代表的な用途としてアコースティック・ギターなどの楽器をご紹介しましたが、製材されていたのは建具用材。楽器用材となると、徹底した乾燥や品質管理も含め、特別なルートで流通されるため、このあたりで目にすることはほとんどありません。個人的な趣味で作られるというような場合は別ですが、私の周辺で流通しているのは主に造作用、建具用材です。
同じ建築の中でも、建具分野となるとこれまた特殊で、一般的に木工所とか家具屋の看板を掲げていても、家具と建具は分かれていて(どちらも手掛けられるところもありますが)、更にその中でも無垢材と合板専門など細分化されていたりと、専業化が進んでいる業界です。大手ともなれば部門制に分かれていて総合的に受注されるのでしょうが、私がお付き合いしているのはほとんど個人の職人さんなのでほぼ仕事内容が特化されていて、昔からほとんど建具屋さんはいません。
建具の場合は、肌目が精で寸法精度の安定した針葉樹が好まれるためスプルースやノーブルなどの材が好まれるのですが、建具屋さんとご縁のなかった弊社としては、建具材としての取り扱いはありませんでした。建具にはいろいろなサイズがあるので、節があってもカットして使えることから、その多くは原木を板挽きされるケースが多く(材の色目や杢目も揃うこともあって)、私の周辺では製材所から直で建具屋さんに材を収められるケースが多く見受けられました。
なので、久し振りに製材直後のスプルースの耳付き板を見たのですが、昔ほどに食指が動かなかったのは、立ち位置がかなり広葉樹に寄っているからでしょうか。失礼ながら柾目の通直な木に対してあまり興味が湧かなくなってきているというには、相当に根性も性格もひん曲がってきているからなのかも・・・。多少まとまな感覚も持っておくためにも、たまにはこういう素性のよい木も扱って微調整、修正もしておかないと、心の中にも『アテ(陽疾)』が出来てしまいそう。
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