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新たに動き始めた『新・おとなの部活動』、古株のメンバー(無茶々園、Sa-Rah、スギウラ工房、大五木材)に加えて、新入生としてかなり強烈な個性を放つ6社が参画(ジャムの朗 -Rou-・和田美砂さん、三津の田中戸・田中夫妻、 道後のBRIDGE・大塚加奈子さん、四国中央市のまなべ商店・真鍋久美さん、西条市丹原のひなのやの玉井大蔵さん、今治市大三島町の海sora&花結び・林 豊さん)。いずれもそれぞれの業界では名の知れたアウトロー達!
もともとのメンバーも明浜町、大洲市、砥部町、松山市と広域だったのですが、今回更にその幅は広がりました。メンバーの複数と面識のある方であれば、この面子がいかに濃い顔ぶれであるかが分かっていただけると思います。地域だけでなく職域も大幅に広がったことで、出来る可能性も飛躍的に広がったのですが、それは何だか怖いぐらい・・・。また作り手だけでなく、広め手(売り手)が加わった事で、更に面白い(突拍子も無い)化学反応が起きてしまいそうな予感すらします。
今後は、『えひめのあるくらし』を軸に活動していくこととなります。専属デザイナー・リアル白石さんこと井上真季さんにおんぶに抱っこで、新たなメンバーを加えたコラボ商品等のカタログ撮影の打ち合わせ等の会議がありました。その席で、それぞれのが自社の逸品を持ち寄り、具体的なコラボの形を探ったのですが、その中で林さんが持って来られたのは、漂白処理をしていない純度100%の蜜蝋!林さんのところでは、養蜂もされていてご自分で蜜蝋も制作されていらっしゃいます。
みかん栽培やワインなども手掛けられていて、以前にもお誘いいただいたのですが、都合がつかず残念ながらいまだその現場を実際には拝見できておりません。その事を強く悔いる気持ちにさせてのがこの蜜蝋。弊社ではフローリングや家具の仕上げに蜜蝋ワックスを使っていますが、それは漂白処理をして精製した白い蜜蝋。未精製の黄色いものを直接触ったのはこれが初めてです。精製した黄色の未晒し蜜蝋と、精製した晒し蜜蝋、それぞれに特徴があるので使い分けでいいと思います。
『首の皮一枚』という言葉がありますが、まさにこれなんかその状態。『クヌギの皮一枚』って奴です。よくイベントなどで、小さな枝を薄く輪切りにカットして、そこに名前とかを書いて首からぶらさげたりするワークショップをしたいなんて声がかかるので、こういうサイズの丸太もいくらか置いたあったりするのですが(常時あるわけではないので、あまり期待とかしないように)、必要に迫られて奥から引っ張り出してみれば、すっかり虫たちの餌食になっていることもままあります。
まあ、こうなってしまうと皮つき用のネームプレートには使えなくなるので、途端にこの枝の価値が無くなってしまうものの、それでもここまで綺麗に外皮だけ残して食い尽くされているとかえって清々しいほど。一見すると、まだ樹皮が残っている(ひっついている)ように見えるかもしれませんが、枝を思い切って地面に叩き付けると、これでもかというほど木粉が吹き出してきて、まさに文字通り皮一枚残したギリギリのところまで食害が進んでいることが観察できます。
何度も地面に打ち付けていると、薄くなった樹皮が木から剥がれ落ちたりして、輪の形のまま樹皮が抜け落ちることはありませんでしたが、ここまでくるといつもは堅くて厄介者のクヌギの皮も面白いようにパキパキと簡単に剥がれていきます。仕事柄、こういう経験はよくありますが、それを見ていた子供が「面白そう~」と言ってきたので、やらせてあげると想像以上に大喜び。トントンすると、みるみるうちに足元に木粉が溜まっていくので、まるで魔法の枝のように思えるのかも。
意図して虫に食ってもらったわけではないのですが、弊社の土場のあちらこちらでこういう事態が起こっていますが、正直手の打ちようがないので、喰われるだけ喰わせて後は何とかそれに対応していくということしかありません。個人的には、少々虫に喰われていたって気にしませんし、それぐらいの方が愛嬌があっていいと思うぐらいでないとやっていけないのです。木は人間のためだけのものにあらず、諦観に似た境地に辿りつかねば広葉樹の材木屋なんてやっていけないのです。
中学生の職場体験の続き。いつもはこのパターンが多いのですが、今年は4人いるので作業の早いので、短時間で考えながら創作的な何か形あるものを仕上げさせてあげて、うまくいけばそれをこちら仕事にもきちんと活かさせてもらおうという思惑から、『モザイクタイル』で実例を製作してもらうことに。これは以前から考えていたのですが、最近少しずつ問い合わせの増えてきているDIY商品『モザイクタイル』なのですが、今まで小さな実例しかなかったので大物に挑戦!!
3✕6のコンパネ1枚にモザイクタイルをビッシリと並べてもらうことに。つまり約半坪分ということです。中学生たちには、仕様やサイズについての最低限の情報だけを与えて、面白い感じに作ってみて、と初めっから全部任せました。このモザイクタイルは、自分で裏面にボンドや協力両面テープなどを使って壁面を自由にアレンジできるという商品で、評判もいいものの、大きな面積に貼った実例が少ないことから、いずれ大き目の実物サンプルを作らねばと思っておりました。
4人の中学生に数種類のモザイクタイルだけを与えて、好きなように作ってみて、と一切を任せてみました。3✕6のコンパネ1枚にビッシリ並べて作り上げてくれたのがこちら。何のアドバイスも与えずに、なるべく面白い感じに作ってご覧というだけの指示でしたが、想像以上に面白い感じに仕上がり、「発注者」としては大満足!!体を使う仕事が続いた中で、頭を使う仕事を楽しみながら頑張ってくれました。4人がそれぞれに四方から作り始めたため最後はかなり苦戦しました。
最後の1ピースはどうしても収めることができずに、カットして帳尻を合わせましたが、恐らくひとりでコツコツ作業すれば綺麗に収まったのではないかと思います。このモザイクタイルは主にフローリングなどのB品を利用して作っていますが、着色しているわけではありません。クリアの植物性オイルを塗っているだけですが、結構カラフルな風合いになるので驚かれる方もいらっしゃいます。今回はサンプル写真が欲しかっただけなので、もったいなかったんですが完成後に回収。
小さなサンプルだとイメージしにくい施工後の様子がこれで少しは分かってもらえるようになったのではないかと思って、子供たちには感謝しています。今回は現在在庫にあるものの中から、子供たちがランダムに取り出して並べたものなので、このサンプルと同じ仕様で、この組み合わせで販売しますというわけにはいきませんが、どういう木柄でどういう色合いになるかも含めてオリジナルの壁面が作れるというのがこの商品の魅力です。
今年も地元の中学2年生による職場体験の季節がやって来ました。受け入れさせていただくようになって今年で3年目。一昨年は2人(男女)、昨年は男子2人(うち1人はわが愚息)、そして今年は男子4人。全体でどういう職種の企業がどれぐらいの数、この職業体験を受け入れているのか知らないので、よく分からないのですが、うちに来る子供たちの中には設計や建築を将来の仕事にしたいと考えている子もいるのに、よく材木屋を選んだものだなと不思議に思ったりするのです。
1つの企業で受け入れる人数の制限もあるので、決して材木屋が希望ではなかったのに、「おとなの事情」で材木屋になってしまったとしたら可哀想だなとも思うのですが、今年は4人もいるので第1希望も子もいたのだろうと納得することに。材木屋という、おそらく今の時代ではかなりレアな職業に分類されるであろう仕事については、生徒だけでなく先生の間でも大いなる誤解があるのかもしれませんが、願わくばいい方に誤解されていればいいのです。さあ、2日間の体験開始!
今年の4人の中には、親御さんが大工さんで自分も大工志望という本格的な子もいて頼もしいのと、今までの倍の人数になるので、限られた時間の中で何を体験させてあげられるか?!一応その年ごとに、子供たちに材木屋を選んだ理由を聴いて、なるべくその希望に合ったような仕事や人に合わせるようにしていて、一昨年はデザイナーさん、昨年は大工さんと話をしたり、その仕事を体験してもらいました。今年は4人いるので、1つの事を順番にしてもらうにしても待ち時間が問題。
そこで4人で一気に取り掛かれる仕事として、木の玉のヒートンの取り付けや木の玉の数確認などをしてもらったのですが、モノづくりをしたいという希望もあったので、少し時間を取ってめいめいで木のモノ造りも体験。さすがに材木屋を希望しただけあって、鋸を押して挽こうなんて子はいませんでした。その後は、クスノキの一枚板のサンダー削りとオイル塗装をしてもらい、毎回お世話になっている善家君のところでヒノキの鉋がけと、職人さんからの体験談と質問コーナー。
巨きな倉庫があって、すべての材を倉庫の中で雨や風や埃などから守ってやれたらどんなにいいかと思うけれど、悲しいけれど現実は小さな倉庫に収まる材はほんの少しで、多くの材が屋根のあるだけの倉庫の下で、夏の暑さや冬の寒さに耐えていて、とても申し訳ないような情けない気持ちになってしまいます。最近木材を加工する機会がドンドン増えてきて、加工場の材を外に出したせいもあるのですが、そういう現状を目の当たりにして思うことは、この木を入れる倉庫を建てるか?
いやいや、とんでもない!そうじゃなくて、狭い倉庫なりに工夫して使うこと!本当に超長期在庫しても必要なものとそうでなくて短期間で回すものとの見極めをしっかりしなければと、少しずつですが倉庫の根本的な整理に取り組んでいるところです。さて、こういう現状では雨は凌いだとしても、風や埃の影響で、差し掛けの屋根の下に保管している材は汚れてしまうことも。出荷時にブロワーで埃を飛ばしたりはしているものの、中には水で洗浄するという荒業で汚れを落とす材も。
もちろんそんな荒業に耐えられる木といえば、ウッドデッキなどに使われる超高耐朽木材しかありません。そう、ブラジル産の『マニルカラ(アマゾンジャラ)』です!部分的に雨に濡れたりすることもあって、そうなると埃の付着も半端ではなくなるため、ブラシで水洗いするのですが、事務所の前の水道の所でバシャバシャ水を使って木を洗っていると、こちらを見つめる不安そうな視線を感じます。「あら、あのひと材木屋のくせに木を水洗いしてるけど大丈夫なのかしら?」
これは外部に使うアイアンウッドという非常にタフで水にも耐える木なんです、なんて看板でも立てて水洗いでもすれば安心されるのかもしれませんが、「自分の大切な商売道具をあんな事にしてしまって、(頭)大丈夫なの?」なんて思っていやしないかと、小心者の私は気が気ではありません。強く水洗いしたマニルカラですが、その後立てかけておけば1、2時間ですっかり乾いてこんな感じになります。それもこれも倉庫に保管していれば周囲にいらぬ心配をかけることもない話なんですが・・・。
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