森のかけら | 大五木材


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20120823 1愛媛県の代表的な林産地のひとつである久万高原町は、盟友・井部健太郎君のご先祖様にあたる井部栄範翁がその基礎を築いた山でもあります。江戸時代には、久万に松山藩の御山奉行が置かれていて、植林も推奨されていたもののまだまだその意識は低く、林産地と呼ぶには未成熟だったようです。明治期に入り、御用林は国有林となり、和歌山で生を受けた井部栄範氏が久万に定住し、大宝寺(現四国第四十四番霊場 菅生山)の所有地に杉の植林をした事が、久万林業の始まりだと言われています

 

20120823 2それから明治14年までに163,000本もの苗を植え続け、かの地に植林の思想を根付かせ、晩年までにおよそ415万本もの大事業を成し遂げるのです。その植林のほとんどが『と桧』であったことから、今でも久万林業の主体を成すのは『杉と桧の針葉樹』です。秋にほとんど紅葉しない久万の山はこうして作られました。それから時が流れ、平成16年に久万町、面河町、美川村、柳谷村の4つの市町村が合併して’、県内では最大の面積を誇る『久万高原町』が誕生しました。

 

20120823 3栄範氏が礎を築いた旧久万町では、ほとんど紅葉の見られない針葉樹の森が広がっていますが、そこから更に奥に入った旧面河、旧柳谷まで足を伸ばせば、秋の山々を彩る沢山の広葉樹にも出会えます。2年前に、愛媛木青協の会員でもある成川尚司君の成川木材店さんから大きなモミの原木を購入させていただいた事に触れましたが、今回は面河渓の周辺の山林伐採をしていて、広葉樹が多めに出たとの連絡を受け、先日久万へ車を走らせました。以前から、広葉樹が出た時には声をかけてくれていたのですが、今回は結構大きめな原木が揃っていました。成川君によれば、そのまま1枚板のテーブルが取れるような巨大な広葉樹はほとんど無いものの、【森のかけら】や木のクラフトなどを作る程度の大きさの広葉樹ならいくらでもあるそうです。しかし当然、需要があって山の木を伐採しているわけで、求めがあれば小さな広葉樹も森から出てきます。

 

20120823 4今回は、広葉樹の注文があったそうで、まとめて一帯の広葉樹を伐採したため、大き目の材が出てきて、前から頼んでおいた私に連絡が入った次第。大きそうに見えますが、大きくても直径が2尺(およそ600㎜)で、針葉樹のように痛直ではありませんので建築材としては難しいサイズ。左の画像は『オニグルミ』ですが、【森のかけら】関連商品には持て余すほどの大きさ。この他にも『シデ、ヤマザクラ、ケヤキ、クリ、ミズナラ』など、出自のはっきりした県産広葉樹はありがたい限り。

 

20120823 5選別してもらっていた4トン車2、3台分の広葉樹を購入させていただきました。これから製材して、桟積みして半年から1年ほどかけて天然乾燥させます。どの木を何に使うのかは、それからの事となります。先の長い話ですが、同じように2年前に原木で購入した樅(モミ)も天然乾燥させたお陰で、艶や光沢も損なわれる事なくようやく出番を迎え、家具などに使い好評を得ています。ちいさな木も小さいなりに骨までしゃぶって使ってやれば、小さな広葉樹ももっと森からも出てきやすくなろうというもの。




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