森のかけら | 大五木材


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大五木材の中で木工クラフトや木工玩具を扱っているのが『木のもの屋・森羅(しんら)』というショップで、家内(高橋佐智子)が担当しています。そこでは全国の木工作家さんが丹精込められて作られた木製品や海外からの輸入玩具など木でできたさまざまな商品を販売しています。最近は落成や出産のお祝いや記念品などとして木のモノを求めに来られる方も増えています。弊社が出店するイベントなどにも持って行って私が店番することもあるのですが、普段携わっていないので使いかなど説明できないこともあってあたふたすることもしばしば

特に最近の凝った商品になると、迂闊に変なところ触ってて壊してしまうこともあるのでドキドキです。そういう時に助かるのは、自分も子どもの頃に遊んだ経験もあるシンプルな昔ながらの木のおもちゃ。例えば木のコマであったり、けん玉。これだと説明の必要もありませんし、誰でも気軽に遊べる。特にけん玉は最近とても人気があって、それを求めて来られる方もいます。大会などに使う競技けん玉もあってそのバリエーションも多彩。海外でも人気が沸騰していてカラフルなモノやハイテクけん玉もあるようですが、私は昔ながらのシンプルなほうがしっくりきます。

また大きなイベントなどで配る際の来場者プレゼントなどに利用されるケースもあるのですが、そいうい際に役に立つのがこちらのちびっこサイズのコマとけん玉。小さくともコマはよく回るし、けん玉もしっかり作りこまれています。しかも仰々しくなくて気軽に木に触れて木の良さが体感できる立派な『森の出口』!木育なんて言葉が無い時代、身の回りには普通に木のモノが溢れていてそれが当たり前でした。それが木製かどうかなんて意識したこともないぐらい、空気のよう存在なでした。そんな時代から今まで逞しく生き抜いてきたコマやけん玉には普遍性の魅力があります。

そんなコマやけん玉を作られている(有)博進社松本晃樹専務と奥様の順子さんご夫婦が弊社のブースに立ち寄っていただきました。電話ではお話しはしていたもののお会いするのは初めて。担当しているのは家内なんですが、木のモノづくりに興味は尽きません。お話を伺うつもりが、お客様に説明していた流れのテンションのままでこちらから一方的に喋ってしまい、もっとお話を伺うべきだったと反省(汗)。しかしやっぱり大事なことは電話やメールでなくて直接会って話さないといけませんね。そこにお酒でもあれば話は永遠に終わらなくなってしまいますが(笑)




全国のさまざまな木のモノをを見たり、木の話をするのはとっても楽しいのですが、今回はあくまでも出展者として来ているので数件回ったのちに正気を取り戻して自分の持ち場へ。正面ステージから向かって北海道、東北、と南へ向かって順に地域別にカテゴライズされていて、愛媛ブースの周辺は四国・近畿なのですが、対面に見えるのは奈良県ブース。OO森林組合とかOO材木店といったプレートが掲げられているの中で、そこには『黒滝村』というシンプルなプレートが掲げられているだけ。奈良県黒滝村・・・そうです、あの御大の村!

少し前のある休日に何気にテレビをつけたら、お笑い芸人のサンドイッチマンが、秘境路線のバスに乗って次の飲食店を見つけるまでは帰らないという番組をやっていて、奈良県が舞台でした。かなり山深い場所らしくてなかなか飲食店が見つからないようでした。私も田舎の生まれですが、ここは相当山奥だと思って観てたら、バスがたまたま道路沿いにある材木屋さんの前を通ったので、ちょっと立ち寄ってみようということになったのですが、なんとそこが御大の『徳田銘木』だったのでビックリ!あまりにタイミングが良すぎたので仕込みだったのかもしれませんが(笑)

まあ何はともあれそのお蔭で徳田銘木さんのお店の様子などを伺い知ることが出来ました。その日はたまたま御大は不在という事でしたが、建築番組ではないこういうPRも面白いと感じました(本当に飛び込みだったのかもしれませんが、それにしても宣伝効果は抜群だったのでは!)。その際にバスは黒滝村を巡っていたので、妙な親近感も湧いていましたし、なにより目の前なのにご挨拶も無しというわけにはいきません。どこでご縁が繋がるかなんて分りませんし、という腹黒い計算も多少はありますが(笑)

出展されていたのは、黒滝村役場の皆さんで、地元で作られた林産物などを展示されていましたがその中でも目を引いたのが、サンドブラストを使った『吉野杉透かし彫り』。知り合いがサンドブラストの機械を持っているので、その精緻な能力は知っていましたが、スギの板に施しているのは初めて見ました。しかも台木となるのが吉野で育った、俗に『糸柾』と呼ばれるような均質で見事な線状美を持つ目込みの柾目の杉だけに、仕上がりは実に上品で優雅。レーザー彫りとはまた違った風合いがあります。

作業工程をお聞きしたら、一旦板にテープを貼ってから、透かしたいデザインの部分だけテープを切り抜いて、そこにサンドブラストで軟らかい夏目部分を透かし抜くのだそうです。最後に残ったテープを剥がして完成という事なのでレーザー以上に手間はかかりますが、焦げないというには最大の強みです。他人の芝生の青さを羨むよりも手元にあるものをどう活かすか。とりわけスギやヒノキといったベーシックな素材は味付けが相当難しい。ネタで勝負するか、技術で勝負するか、全国各地それぞれのスタイルが見えてとても勉強になります!




埼玉県ブースでサワラの話を聞いた後は山梨県のブースへ移動。今回のモクコレでどうしてもお会いしておきたかったのが、こちらの山梨県の『㈱モック犬橋』の佐藤智秀社長。山梨県東部道志村で国産材にこだわって愛らしい小物を販売されていて、大五木材の『木のもの屋・森羅』が開設した時からずっとお世話になっています。耳かき、根付、マグネット、押しピン、ストラップ、キーホルダー、クリップスタンドなど、それらに動物や魚、果物などをあしらった商品のアイテム数は驚異的!

手軽な値段で購入できるので子どもたちにも大人気で、弊社のイベントでも必須アイテムで、イベントでたまに私が店番していると、「シリーズで買い揃えているのだけど今日はOOはないの?」と尋ねられるほどに固定ファンもいるほどに売れ筋商品です。こう見えても実は私はこういう可愛い系の動物モノとかも好物でして、お気に入りはトライノシシ。とにかく加工が精緻で、それを手作りで仕上げて着色までされているのですから相当に根気がなければ出来ません。こちらの商品を前にしたら、弊社の『端材のものづくり』なんてまだまだ甘いと恥ずかしくなります。

モック犬橋さんの商品については、『木のもの屋・森羅』で家内が扱わせていただいているのですが、仕入れのやり取りの際に時々私も電話を手にすることがあるので、お声はよくお聞きしているので馴染みはあるものの実際にお会いするのは初めて。電話でのお話しぶりや丁寧に作られた商品を見ればおおよそ想像はついていましたがその通りの穏やかなお人柄。作るモノに人柄は表れるといいますが、まさにその言葉通り。お会いして、業態は違えどもものづくりの姿勢はもっと考えなばならないと痛感させられました。

いつもニコニコしながら仕事をすることだけが「仕事を楽しんでいる」というわけではありませんが、納期に追われ、コスト削減に躍起になっているとつい眉間に皺も寄って、大好きだったはずの木の仕事が少し苦痛に感じたりすることもあったりして、自分が選んだ道なのにと、自分が情けなくなることがあります。それぞれの立場で思い悩む事は違うとは思いますが、佐藤社長の商品を見てブースに戻って自社の商品を見ると、『商品が必死に肩肘張って無理してる』ように見えて木に対して申し訳ない気持ちになりました。商品は作り手の心を映す鏡・・・佐藤社長、ありがとうございました。




日本海側の木材業界地図がよく分らないのですが、木青連での出向の経験や金沢とのつながりから、石川を中心に周辺の福井富山などとも多少はお付き合いがあります。とはいっても頻繁に大型トラックで材料が行き来するというような商売ベースではなくて、マニアックな情報交換が主たる『かけらルート』ですが。そういう流れでおつき合いが深まったのが福井県。『森のかけらの福井代理店』であるエンドウ建材圓道君は今回は参加していませんでしたが、その圓道君の親友である多田君の会社・中西木材さんは『ふくい県産材販路拡大協議会』チームの一員としてご参加。

石川しかり、そのやって協議会としてまとまってブースを作っている地域も沢山ありましたが、福井は石川のようにブランド材こそ無いものの、『恐竜』という無敵のコンテンツを持っているのでそこが強い!もしも愛媛が恐竜の有名な発掘地であったまらば、木とコラボさせて商品出しまくるんだけどな~と思ったりしますが、愛媛の場合それが「道後温泉」であり「坊ちゃん」であり「ミカン」であったりするだけで、結局誰もが使い倒す手垢にまみれたコンテンツになってしまうわけでやっぱり邪道にはけもの道しか行く道はないのであります。

しかし、数年前に行った福井の恐竜博物館は朝一番から並んだ甲斐あって大満足で恐竜を堪能しました。それでも最後のミュージアムショップで販売されていた(私が勝手にライバル視している人の)商品を見て嫉妬して、こういう場所にも置いていただけるような商品(「恐竜のかけら」とか「ジュラシックウッドの何とか」とか)を開発せねばと心に誓ったものです。その誓いも自宅に帰り付くころにはすっかり砂に埋もれてしまったのでなた掘り起こして火をつけねばなりません。福井ブースを見たたらそんな事を思い起こしました。

その後、自分のブースに戻っていたら福井の木材関係の女性の方が訪れていただきました。名刺を切らされていたらしく名前をお聞きしたのですがのでちょっと失念して申し訳ありません。中西木材さんから「愛媛に変態がいるから行ってごらんなさい」という事でご紹介を受けたもので・・・と朗らかに笑って来られたのですが、それに私はどう返せばいい?まあ、その光栄なる紹介に恥じないようにたっぷりと粘質的な木材トークをさせていただきましたが、通じたかどうか?恐竜もいいけど木の変態トークもね!果てしなく続く・・・




能登半島の至宝『能登ヒバ』は、その昔に青森から出すこといざならずとされた禁木『青森ヒバ』の苗木を、密かに隠密が北前船で能登に持ち込んだのが出生の秘密だとされています。それ以前にも能登には自生していたという研究もあるようですが、浪漫も何もないので私的にはガン無視!そんな能登ヒバを一手に扱っているのが登ヒバ王こと鳳至木材(ふげし)さんです。主な用途としては、金沢城をはじめとする大型公共物件の構造用化粧材やフローリングやパネリングなどの内装材。弊社でもわずかながら内装に使わせていただいております。

鳳至木材のの四住一也(しずみかずや)さんは、村本さん(ムラモト社長)とは盟友関係にあるので、情報もそれなりに入って来るのですが、お会いするたびに『能登ヒバの非建築の出口』をご紹介していただいています。以前には衛生的で香りも楽しめる『能登ヒバのお箸』をいただきましたが今回の出口は包丁!「孫六(せきまごろく)」で知られる岐阜県関市は、鎌倉時代から続く刀鍛冶で繁栄してきた刃物の町ですが、その関の包丁と能登ヒバが手を組みました。油分が多くて耐湿性の高い能登ヒバは包丁に柄にはうってつけな素材

水回りで使っても腐りにくい能登ヒバ錆びなくて切れ味抜群の関の刃による堅牢な包丁。互いの特性を活かした素晴らしい商品です。しかも石川伝統の輪島塗りによって着色されたものもあり、まさに地域資源の出口のお手本のような商品ともなっています。その中でも四住さんお薦めの逸品が、刃の部分に雅趣溢れる柄が出ている『ダマスカス包丁』!まるで霧島ツガのような芸術的とも思える紋様はどこまでも美しく、じっと眺めていると吸い込まれてしまいそうになります。ダマスカス包丁という呼び名を初めて聞きました。

そもそもダマスカスという名称は中東のシリアという国のダマスカス市に端を発していて、そこで生産されるダマスカス鋼は鍛造時に独特の縞模様が浮かび出て錆びにくくしなやかで鉄をも切るほどの切れ味を持っていたことから世界中に広がりました。その技法そのもの200年ほど前に途絶えたらしいのですが、現代では刀芯にモリブデン鋼を用い、その芯にダマスカス鋼を何十層にも重ね合わせ鍛造時にダマスカス刀のような縞模様が生まれた高品質のものをダマスカス包丁と呼んでいるとの事。まさに銘刀!その銘刀と能登ヒバとのコラボ商品がこれなのです。

包丁の柄に木を使うなんて当たり前だと思われるかもしれませんが、『木の出口』ってなにも今までにないような斬新奇抜なモノでなければならないという事ではないのです。先人たちが長い時間かけて試行錯誤のうえに編み出したそれぞれの木の用途も時代が変わり、少し使い勝手が悪くなっていたり、ライフスタイルに合わせた変化が必要なモノをブラッシュアップして現代風に蘇生させたり今風の味付け(物語)をするというのも立派な出口開発。ダマスカス包丁はそういう意味でまさに『古くて新しい出口』にふさわしい素晴らしい組み合わせだと思います。




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