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| 松山及び愛媛に関する、伝統、文化、歴史、風俗などをテーマにした雑誌『松山百点』は、昭和40年3月に創刊され長らく愛媛県民に親しまれているフリーペーパーです。今月1日に発刊された盛夏号vol.327の巻頭の特集記事が『暮らしを楽しくする木の作品と県産材の魅力』というもので、その中で弊社の商品も取り上げていただきました。他にも盟友・井部健太郎(久万造林)のスギの木のスマートフォン・スピーカースタンド『杣響音(SOMA-BEAT)』や、愛媛県森連産業のカスタネット『木ノネ(木の音)』なども取り上げられています。 |

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『松山百点』は、百店会加盟店(飲食店、ホテル、銀行、小売店等)や松山市内の観光案内所、市役所などに置かれてあります。私は銀行の待ち時間などで時々手に取らせて読ませてもらっているのですが、発行部数はおよそ17,000部もあるのだとか。実はこの『松山百点』に載せていただいたのは2回目なのですが、最初はまだ私が大学生の時。今から30年以上も前のことになります。載ったといっても、面白そうな事をしている人紹介のようなコーナーのひとりとして小さな小さな顔写真と数行のコメントだけでしたが。
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| 確か大学の先輩が出版社でアルバイトされていたか何かで、スペースを埋めないといけないのだけどだれか適当なひといないかなという人数揃えのような話だった思います。それでも私としては雑誌に載るなんて初めての経験だったので嬉しくて、掲載された号をしばらくは大切に保存していました。今でも探せばどこかにあるかもしれませんが・・・。大学では映画研究部に所属して8㎜で自主映画を制作するような映画青年でした。それから30数年経って、今度は材木屋の親父として堂々巻頭特集ページに掲載していただき感慨深いものがあります。 |

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さて、今回の特集は『暮らしを楽しくする木の作品と県産材の魅力』ということで、弊社を取材していただいたのですが、こういう切り口だと大概『愛媛県産材のスギ・ヒノキ』が主役となるものです。しかし今回は、県産材でなくても暮らしに潤いを与えるような木のモノであれば構わないという事で弊社の商品にもスポットライトを当てていただきました。私は木が好きなのであって、県産材とか国産材とかいうくくりで考えているわけではありません。愛媛には愛媛の、アフリカにはアフリカの、南米には南米の木の魅力があって、それを自分でも楽しみたいしひとにも伝えたい。 |
| 地元の雑誌や行政などが木に関するイベントや出版物を発行する際に、地元の『愛媛県産材』という視点を重視されるのは勿論理解できます。しかしそれらを見たり読んだりする消費者が実生活で使っている木のモノの多くは県産材では無いケースがほとんど。県産材だと利用できるのはほぼスギ・ヒノキという事になります。だからこそ地域材を活用しよう、見直そうという啓蒙としては意義があるとは思いますが、いつもいつも県産材という視点だと、木の魅力って十分に伝わっているのかしらと疑問に思うことがあります。 |
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保水や環境のこと、地域経済のことや雇用のことなど地域材がもたらす恩恵は沢山ありますが、あまり地域材に限定した切り口ばかりで木を語ると、折角の面白い木を見逃すことになります。まずは大きく木の世界を知ってもらったうえで、日本の木、愛媛の木、地域の木など身近にある木のことも振り返ってもらえたら、木の世界をたっぷり堪能できるのではないかと思います。私自身いまだに木の世界の入口でワクワク・ウロウロするばかりで、どこに進んでいいのかも分かりません。木の世界は深淵、一生かけても木の魅力は味わい尽くせません。 |
| 今回のダイニングテーブルとTVボードを晴作してくれたのも勿論、大五木材の懐刀である善家雅智君(ZEN FURNITURE)。無垢の家具が作れる家具職人って松山だと、一般の方が想像されている以上に少なくて、善家君は貴重なその中の一人です。住宅着工数が減少した、無垢の家具を求める人が減ったとはいえ、やはり無垢の家具にこだわれる一定のコアなファンはいらっしゃいます。無垢の家具は木取りから始まって製作にそれなりの時間もかかるうえ、善家君のような個人の職人さんだとこなせる台数にも限りがあって、ファンの需要に供給が追い付かない状態。 |
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全国的な傾向とかそんなマクロな話はどうでもいいのであくまで弊社周辺の話ですが、特に春先から初夏まではかなり混雑していて、中には数ヶ月待っていただいていらっしゃる方もいるほど。どうしても腕のいい職人さんに仕事が集中するのは致し方ないところ。そういう状況でしたが、この数年前から愛媛で家具職人として起業する、したいという若い人が急増。そんな人たちが今後の材料の供給先として弊社を訪ねて来られるのですが、その数がもうすぐ二桁に。何が何を導いているのか、何の巡りあわせなのか分かりませんが、愛媛で無垢の家具造りの花が咲きそうな気配。 |
| 話を戻しますが、今回はダイニングテーブルとニコイチのTVボード、そして椅子を4脚納品させていただきました。椅子については、独自のノウハウやそれなりの設備が要るため、オリジナルを作るのではなくて柏木工さんや飛騨産業さんなどの大手のメーカー品を仲介させていただいていました。しかし近年それらの主原料となるブラック・ウォールナットやタモ材などの高騰により製品単価も跳ね上がり、テーブルなどとセットで提案しづらい状況(価格)になっていました。1脚が6万だと4脚で24万と、他のテーブルなどと組み合わせるとかなりの金額になります。 |
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無垢の家具だからテーブルとかも高額なんだろうと思われるかもしれませんが、無垢の家具は必ずしも高いわけではありません。勿論合板などと比べれば高額になりますが、私としてはビシビシの銘木や高級材よりも、節や小割れや虫穴など一般的には欠点とされるモノでも、それを『木の個性』として尊重したいし、それを受け入れてもらえれば、木の選択肢も広がるし価格も抑えられます。寿司でいえば大トロのような家具が取り上げらる事が多いため無垢の家具は高価というイメージになっています。 |
| しかし実際には無垢の家具にもいろいろな入り口があります。そこさえ間違わなければ、あとは魚心あれば水心です(^^♪その方が求めるイメージに近い材の物語を共に紡げる家具造りが出来たら楽しいし、そもそもそういう部分でしか弊社の存在価値も意義もありませんから。そういう意味で、もう少し値段を抑えらる木の椅子があれば、テーブルなどとセットで提案できるのにと思っていたら、たまたまこの椅子との出会いがありました。フレームはタモ材ですが、座面がペーパーコードになっているので驚くぐらい軽くて、商品が入荷した際に間違って空箱が届いたのかと思ったほど。今回お買い上げいただいたのは座面が黒のペーパーコードでしたが、他にもナチュラル色やポリウレタン、アームチェアーなど数タイプ揃っています。これからはテーブルと椅子セットでご提案していきます! |
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| シガーボックスの最高級素材として葉巻の愛好家にはよく知られている『セドロ』(センダン科)は、雑誌などでシガーボックスが取り上げられるたびにネットから材の問い合わせがあります。私自身は煙草を吸わないので、実はその特性を『読んで、聴いて知っている』だけで実感はないのですが、葉巻の愛好家に言わせるとシガーボックスはセドロ製でなければならないそうです。いろいろな特徴のある木を販売していながら、その効能や性質を直接体感・理解していない事も多くて恥ずかしいのです。そんなセドロですが、私には縁遠いもうひとつの有名な出口があります。 |
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それは『楽器』。特にクラシック・ギターのネックとして有名です。私はギターの演奏はおろか音楽関係には非常に疎くて音痴なので、ここでもセドロでなければならな希少性がよく理解できていなくて申し訳ないのですが、その道の方なら誰もがセドロの名前はご存知だとか。楽器の分野では、セドロというよりも『スパニッシュ・シーダー』の名前で知られているかもしれません。前にも書きましたが、シーダー(スギ)の名前がついているもののれっきとた広葉樹。削るとスギに似た匂いがするのでそう呼ばれています。 |
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セドロの産地は中南米、弊社の持っているセドロはブラジル産です。にも関わらず『スパニッシュ』と名前についているのは、この地がかつてスペインの植民地であったため。征服者たちの嗜好品として愛用されたことからその名がつき、世界に知られ使われることとなったのですが、現在ではほとんど流通していません。弊社の在庫も後わずかですが、そもそも建築資材としてもニーズはほぼ無いので、セドロ指定で問い合わせが入るのは、前述のシガーボックスか楽器材としてのみ。そのため出て行く量もわずかなので、どうにか今まで延命してきたというわけです。
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シガーボックスとギターという用途には一見すると関連性が無さそうに思えますが、煙(香)と音に大切なのは優れた調質性、そして虫などに対する防虫性。古代のマヤ人は、この木でカヌーを作っていたそうですから、マヤでは古来からセドロの防虫性に気づいていたと思われます。それでも材を検品していると、ところどころに小さな虫穴を見つけますのでやはり蓼食う虫は好き好きなのでしょう。そのセドロに先日、音の分野からお声がかかりました。ギターのネックとして使うので探されていたとの事。
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| カウンターにするような大きめのサイズのセドロの板を一枚ご購入していただきました。お買い求めいただいたのは、兵庫県の篠山市でギターの製作販売をしていらっしゃる楽器工房Kiyondの田中清人さん。ご指定サイズにカットしてお送りすると早速加工して画像をSNSにアップしてくださいました。セドロは軽いので結構大きなサイズでも宅急便で運べるのがありがたいところ。田中さんのお眼鏡にもかなったようで、倉庫で埃をかぶっていたセドロが、演奏会などの晴れやかな舞台に立つことが出来る日も近いかも。木を活かすには、活かせる人と繋がれるかどうかにかかっています。 |
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| 最近よくご来店いただく若いカップル。いずれ大好きな木工の世界で生きていきたいという事で、おふたりで仲良く楽しそうに端材を物色されます。少し硬めで色味の濃い材を探していたようで、それで何を作られるつもりなのかと訊ねたら、ナイフの柄にしたいとの事。それならばとお薦めしたのが、弊社の誇る強烈個性軍団、サッチーネ、パープルハート、レースウッド。こんなの見たことない~!と、期待通りの反応を示して喜んで買っていただきました。最近、こんな感じで新規の一般の木工愛好家の方のご来店が増えております。 |
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それから数日して再びそのカップルがご来店。前回買った材でこんなのが出来ましたよと見せていただいたのがこちら。これだけだと刃がついていないので分かりにくいかもしれませんが、ボルトを外して刃を中に仕込みます。かっちょいい~!ナイフやら刃物に疎いので詳しい事は分からないのですが、シルヴェスター・スタローンが『ランボー』で使っていたようなサバイバルナイフであることは分かります。実際に握らせてもらいましたが、これなら私でも『怒りの脱出』が出来そう!いつもの銘木も、こうして見ると別物のように見えます。 |
| 日頃から『新しい森の出口を探す!』なんて大仰な事を言っているのですが、悠久の歴史の中で試行錯誤を繰り返し、それぞれの分野の中で最適材を見出してきた先人たちの「見落とし」なんて、なかなかあるものではありません。まったく新しい出口というよりは、小さな出口を少しだけ広げる(流通や価格等の問題であまり試されていなかった材を試すとか)ことに自分がいかに関われるかという事が現実的だと思います。ナイフだっていろいろな木で作られていて、こういう銘木ナイフだって存在していると思います。要はいかにそこに大五木材が関わっていけるか。 |
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今後建築材料としての木材が飛躍的に伸びていくことは考えにくいし、もしそうなったとしてもそこは魑魅魍魎のレッドオーシャン。スーパーニッチの材木屋が進む道はそこではなく、小さな離れ小島のブルーオーシャン。小さいながらもキラリト個性が光る木のものづくり世界こそが、スーパーニッチの生きる道。人も踏み込まないような世界だからこそ、まだ見ぬ恐ろしい獣たちと戦うためにもこんな切れ味鋭いサバイバルナイフが必需品となるのです。スタローン、銘木ナイフでもう一回老骨に鞭打って戦場に赴いてもらえないかしら。 |
| モノづくりをしていると否応なしに発生するB材の始末をどうするかは永遠の命題ですが、今作らせていただいているカードスタンドの端材を利用して作っているのが、この『モザイクパネル』。40×50×12㎜サイズの小さな板に斜めのスリットを入れてオイル塗装をしたものが完成品ですが、加工の途中で面が大きく欠けたり、弾けたり、加工ミスがあったもの、節やピンホール、青染みなどA品にならなかったモノをどうするか。それが溜まりに溜まって段ボール数箱分になってしまい、このまま捨ててしまうのはモッタイナイ、何か作れないものかと思案していました。 |
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あまり手をかけてしまっても仕方ないので、なるべくそのままの形を活かして作れるモノ・・・それで思いついたのが、スリットを裏にしてベニヤに貼り合わせたモザイク柄のパネル。それぞれの角を面取りしているので、ベニヤに貼りつけた後、プレーナーで削って面を飛ばします。それからサンダーで磨いて、オイル塗装しました。それでもB品なので部分的に欠損しているところもあるので、そこは大胆にパテ埋めしています。サイズが微妙にズレているのでそれぞれの間にかなり隙間もありますが、これはこれでB品として割り切ることに。とりあえず10枚ぐらい作りました。 |
| このために何か仕入れてはB材加工職人の沽券にかかわるので、倉庫にあるものを活用します。下地のベニヤは倉庫に残ったいたものを転用していますので、サイズはバラバラ。これをどういう風に使うのかという事ですが、弊社の事務所ではこれを何枚か繋げて意匠的な壁として使っています。少し離れれば、隙間とか気にならないのですが、近づいてみれば結構粗い造りですので、その辺にご理解のある方に使っていただければと、都合のいい事を考えています(笑)。 |
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何枚かオンラインショップにアップしてみて、あまり反応が無いようなら別の使い道を考えます。自分の中ではまあまあ手応えはあるのですが・・・。こういうのって企画を練っている時が一番面白くて、出来上がってしまったら途端に熱が冷めてしまうのは悪い癖。何枚か使って壁面を全部これで埋めてしまったら面白いのではないかと妄想している時が幸せ。もしも反応がよくて売れだしたりしたら、カードスタンドの検品が甘くなってしまいそうだなと独りにやけて、捕らぬ狸の皮算用・・・。 |