森のかけら | 大五木材


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はじめての『チームくまさん』のイベントがいきなり巨大ショッピングモールの100坪のステージということで、それぞれにかなり戸惑いもありました。どういうイベントにするのか、何を販売するのか、なにより果たして客は来るのか。まあ、考えても答えの出ないことは当たって砕けろということで、いろいろな木のモノを詰め込んでみました。結果からいうと、思っていたよりはお客さんが少なかったです(何をどう設置してどういう流れにするのか打ち出しきれずにイベントのテーマを絞り切れなかったという反省)。    

何をしているのだろうかと興味を示す人は多かったものの、なにしろ縦長の100坪もあるスペースなので、奥の方で何をしているのかすらも分からない状態。こちらも慣れぬ環境で手のうちようもないままに終わってしまった感はありますが、何事も経験!どういう環境だろうと、出来ることはあるはずで、この経験を次に生かさねばなりません。家内の木のおもちゃについては、ほぼどんな環境だろうと無敵なのですが、私の方はこういう状況でも販売が伸びる商品を作りこめてなくて頭を悩ますこともしばしばあります。

しかしそこが偏屈材木屋の偏屈たる所以で、喉元過ぎれば熱さを忘れる。所詮万人受けする商品など作れるはずもありませんし、自分の色を捨ててまでそんなものに手を出したとて本末転倒。一時期、女子力の勢いにひれ伏しそうになったものの、やっぱり我が道を往くべきと初心に帰り、今後もバタ臭い木の物語性に立脚した商品を作っていこうと思っています。こういう場所でのイベントであっても、中には嗅覚鋭く木のモノを探し出してくるお方はいらっしゃるはずで、そういう出会いこそ自分が待ち望んでいたもののはず。

そういう中で、【森のかけら】のB品である『夢のかけら』から家内が作り出したのが、こちらのだるま落としならぬ『かけら落とし(仮称』。2つの三角の台座の間に積み上げられたかけらの上に一匹の鳥が乗っています。この状態からかけらを棒で突っついて1個ずつ落としていって、最後まで鳥を落とさずにアーチ状のかけらを残そうというゲーム。単純な仕掛けながら子供たちが悪戦苦闘。確かひとりだけ成功した子供がいたような。かけらそのものがベーシックなキューブ状なのでこういう遊び方も出来たりします。


何か新しいことをすれば新しい課題や問題が生まれるもの。『森のくまさん(久万産)ランド』は動き出したばかり。井部健太郎君の作る『スマホスタンド』は絶好調のようで、わざわざ遠方からFM愛媛にまでお買い求めに来る方もいらっしゃるとか。出来ないことで心を悩ませるよりも、できることで頭を使おう!折角ラジオ局と組むことが出来たのですから、今まで活用できていなかった『木の音』の商品化に(喉元すぎないように早めに!)取り組みたいと思っています。写真左より井部健太郎君。FM愛媛の倉渕常務、パーソナリティの増原安希子さん。

※「えひめまるごと15分 森の久万産らじお」はFM愛媛で毎週木曜日 11:40〜11:55 放送中




けもの道』・・・「山野においてが通るのことを言う。 獣道とも表記する。 大型の哺乳類が日常的に使用している経路のことである。 森林内にヒトが作った林道などがある場合、これをほかの動物が利用することも多い。」考えてみると私の場合、けもの道を歩くきっかけになったのは、【森のかけら】を作り始めた事だと思います。それは大きな意思があってその道を選んだというのではなく、自分が好きなことを、自分の身の丈に合うレベルで出来ることをしたいと考えたら、結果けもの道しかなかったという事。   

それから日々手探りで薄暗いけもの道を進んできたものの、けもの道にはけもの道なりの楽しみもあって私は後悔もしていませんし、今日ここまで会社を継続できたのもそのお陰でもあったと思っています。弊社の場合は、綺麗さっぱり非建築宣言をして形態を変えたとかいうものではありませんが、競争力のない零細企業が隙間を探りながら進んできたら結果、非建築のウェートが増えてきたというものです。なのでこれからも脱建築材をするわけではないものの、増える非建築材、減る建築材という構図になりそうな気配

その流れの中でこうした出会いもあって、FM愛媛さんと一緒に仕事をさせていただくことにもなったわけですから人生万事塞翁が馬。さて、話を『森の久万産(くまさん)ランド』に戻します。エミフルMASAKIは、中四国でスーパーマーケットを展開する㈱フジが誇る巨大ショッピングセンターで、敷地面積 約200,000m²(およそ60,500坪)。オープンした初日は10万人が足を運んだ愛媛でも有数の商業施設です。その中のエミモール1Fにエミフルコートというイベントスペースがあるのですが、そこだけでも100坪

そのスペースをくまさんチームで埋めようということになり大五木材も久々に本気モード!3トントラックに満載の木のモノを持ち込むことに。日曜日だったので長女にも手伝ってもらい、おはなし屋えっちゃんも応援に来てくれました。大きなイベントになればどうしても人手が必要になりますが、昔はその人手も確保できず家内と二人+幼子3人でよくあちこちに出かけたものです。メインには金看板の『木の玉プール』を据えて、周辺にはさまざまな木の玩具を配置。これらはすべて家内の手によるもの。そしてイベント開幕。




ひょんな事からトントン拍子に話が進んで、急遽エミフルでイベントを開催することとなった『森のくまさん(久万産)チーム』。メンバーは、FM愛媛久万造林㈱・㈱大五木材の3社。四国外の方には馴染みが薄いかもしれませんが、久万高原町というのは愛媛県中央部に位置する町で面積は県内市町村で最大、その地域の総面積は、58,366haで県土面積の10%を占め、このうち森林面積は43,030ha(森林率90%)で愛媛県の森林面積の12%を占めており、愛媛を代表する、全国でも有数の林業地なのです。

その広大な久万林業の礎を作った人こそが、井部栄範(いべ えいはん)氏。久万造林㈱の現在の代表取締役である井部健太郎君のご先祖であり、栄範氏から数えて5代目にあたります。なのでこの『森のくまさん(久万産)チーム』の実質的な主役なのでありますが、松山に会社のある大五木材がなぜ加わっているのかというと、久万高原町産の木材を取り扱っているということもありますが、ここで扱うのは非建築材なので、林業家だけの視点ではなく、加工したり味付けをする視点という立場で加わらせていただいています。

私の周辺ではこの数年の間に「非建築」という言葉をよく耳にするようになってきました。昔から使われた言葉ではありますが、バルブ景気で建築材全盛の頃は、主流に乗り切れない邪道に対して何か見下したような意味合いで使われることもあった(自意識過剰かもしれませんが)ように思いますが、同業者や行政関係者などが最近口にする「非建築」という言葉の響きからは、現状の建築材に対する焦燥感や新たな木材利用の渇望のような思いが含まれているようにすら感じてしまうのです。随分時代が変わってきました。

今後少子化の問題もあり、住宅産業が右上がり産業になっていくことがないであろうというのは明白な事実ですが、だからといってすべての住宅関連産業が斜陽化するわけではなく、激しい淘汰の中でキッチリ生き残っていかれる企業の沢山あることでしょう。しかしそこは間違いなく血で血を洗うレッドオーシャン!生まれながらに競争の少ない『丙午(ひのえうま)』という出自を持つ私は、そんな恐ろしい競争の中に飛び込むことも出来ずに、主要道を降りてブルーオーシャンたる『けもの道』を歩いていたら、少しだけ道が開けてきた気分。




今ではすっかりマニアックな木を専門に扱っている材木屋という風に誤ってイメージができあがりつつある弊社ですが(実際は全然そんな事はないのですが)、まあ確かに扱っている材はひと昔前に比べるとかなりさま変わりしました。4寸の化粧柱が主流であった時代には、鴨居敷居も梱包で仕入れていいて、倉庫に積み上げられ、それをばらして立てかけるのが日課でしたが、いまではすっかりそれらの仕入れも激減し、更に本来の目的で使われることもほとんどなくなりました。本来の目的以外というとどういう用途なのか。

その答えのひとつがこちら。今日も今日とて、4mの4寸鴨居をバンバン挽き割っています。長さも1mにカットして、幅も3つ割り。私自身もひと昔前の感覚ならば、あり得ない荒業でしたが、そもそもこれは再割用に買った「たまたま鴨居サイズ」なので、一切躊躇はありません。前時代的な材木屋感覚だと、「大きな材は大きく使え!」というものでしたが、今は「小さく割ろうとも価値を高めよ!」。本来の鴨居や敷居などの造作材として売った時の数倍の値段で売れるという前提があればこそではありますが。それで割ったものがこちら。

およそ1mの43㎜角に割ること20数本。昔のように建築という出口1本しか持っていなかった時には考えることも出来ませんでしたが、今は少しは視野が広がったお陰で建築材の呪縛からは随分と解放されました。そういう視点で木材を見れば、それがいかに汎用性のある美しくて表現力のある素材なのかということがよく分かります。それゆえ、43角に再割した時に発生する薄っすい引き落としにすら、「まだ使える可能性」を感じ取ってしまうのです。普通ならばまず間違いなく焼却炉行きの端材・・・。

私にはどうしてもこれが「捨てるしかない端材」に見えないのです。主役の43㎜の角材がどうなるかという事についてはいずれまた改めてご紹介しますが、とりあえず出口の決まっているそちらよりも、私にとって重要なのはこちらの厚み2㎜程度のこのペラペラの板の方。なぜなら出口が定まるまではこの状態で保管しておかなければならないから。そうやって出口待ちの端材がどれほど多いことか!早く出口を見出さねば、「使えぬ端材」の闇の中に堕ちていってしまいます。私が救い出さねば誰がやる~!




材木屋という職業柄、『』とか『』というキーワードに非常に敏感になっていて、まったく木材とは関係のない言葉の中にでもその文字が入っていると無意識に反応してしまうのは材木屋の性です。例えば苗字でも「木村」とか「大森」とか妙に意識してしまいますし、名前にも木に関する言葉が使われていたりすると過剰反応!『桜子』だの『胡桃』、『梓』、『桂子』なんて、もうその木を使うことが運命づけられているとしか思えないので、そういう方と木の仕事で繋がると必ずその木をどこかに使うご提案をするのが礼儀。

ところで、先日映画『キングコング 髑髏島の巨神』を観た際にも、劇場での予告編に『木』が登場して目が釘付けになりました。それは、宇宙のはみ出し者たちの活躍を描いたアクション映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(残念ながら未見)の続編「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」に登場する、『歩く植物ベビー・グル―ト』。前作を観ていないのでその背景がよく分からないのですが、どうやら前作では巨木だったグルートが今回は可愛いキャラとして登場するということらしいのですが、

予告編ではそのベビー・グルートに(話せるのは「ボクはグルート」という設定)、銀河の運命が託されたにも関わらず、周りから「危ないから押すなよ、絶対押すなよ!」と言われながらも笑顔で起爆装置のボタンを押しそうになってどこかへ走り去るという、ダチョウ倶楽部的なノリでしたが、ポスターのキャッチコピーには、『最終兵(器)』の文字が!言葉遊びとしては面白いものの、材木屋としては『木』が『兵器』になってしまうというのは、ある意味で深いのですが、コピーそのものには深い意味はないと思います(笑)。

リサイクル可能な資源」としてはさまざまな用途で汎用的に利用されている木材ですが、時にそらは命をつなぐ希望ともなります。かのイースター島では先住民族であるポリネシア人による無計画な森林の乱伐(偶像モアイを製造・運搬するために大量の丸太が必要)によって深刻な環境破壊が起こり(土壌が流失して食物の栽培ができなくなる)、食料を争う争いによって滅んだとされています(現在ではこのエコサイド説に対して、ヨーロッパから到来した船によって島に疫病がもたらされたという説を唱える学者も現れていますが)。

そういう意味では、森林とそこから産される木材は『最終兵器』と言っても過言ではないかもしれません。日頃は、倉庫に中でなかなか売れない(売らない?)木材たちの前に仁王立ちになって、これを何に加工すれば売れるのだろうかと頭をひねっているものの、もし本当に森が消えてしまえば、イースター島のように釣り竿1本作れなくなってしまう(代替材があるという野暮な事は言いっこなしで)と思うと「何にしようか」ではなく「何にでもなる」という思考でいないとイメージも広がらないし、それこそ最終兵器にすらなりえない。




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