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昨日に引き続いてブラックチェリーのテーブルの話ですが、このテーブルと椅子以外にも床材も納品させていただいています。今回納めさせていただいたのは、カバ(バーチ)のラスティック・グレードのユニFJフローリング。ラスティック・グレードというのは、赤身や色ムラ、節などを豪快に含んだ野趣溢れたナチュラな風合いの等級のモノです。同じラスティックでもベースが淡黄白色なので、雄々しいナラ(オーク)に比べると荒々しさがやや控えめに感じられると思います。
見る角度とライティングによっては、印象が随分変わりますが、同じグレードのメープルの供給が不安定になって以後、ラスティック・グレードを支えてきてくれている一種です。現在このグレードの弊社の取り扱い樹種としては、ナラ、カバ、アカシア、ブラックウォールナットなどがあります。樹種によっては、抜け節が多くてあまり取り込めなかったり、赤身と辺材との差があり過ぎてうまく商品化出来ない等の事情もあり、すべての木でこういうグレードがあるというわけではありません。
カバのフローリングとブラックチェリーのテーブルに花を添えているのが、飛騨産業さんのブラックウォールナットとナラのスピンドルチェアー。以前は、同じ岐阜県の柏木工さんの椅子1本でしたが、昨年から飛騨産業さんの家具も取り扱わせていただいております。同じ家具でもテーブルと椅子では作りそのものが根本的に違うので、地元で製作を依頼しているのはベンチ程度までで、今のところ椅子については大手の家具メーカーから仕入れさせていただいております。
スピンドルや曲げ細工に関しては、餅は餅屋。専用の設備がなければあまりに手がかかり過ぎて現実的な話にはなりません。数ある飛騨産業さんの椅子アイテムの中でも、ブラックウォールナットとナラの組み合わせが、弊社ではもっとも人気がありますが、私も個人的に大好きです。しかし残念ながらその素材であるブラックウォールナットが、この秋から暴騰していて、最終製品の価格にも転嫁されてきました。もともとブラック・チェリーなどに比べてもそれぞれの節が大きいのと、辺材との差が明瞭で組み合わせが難しく、『歩留まり』が極端に悪いことから、効率も悪いため、材価の値上がりが即商品価格に響いてしまいます。それにも関わらず人気に衰えのないあたりがブラックウォールナットの底力といったところでしょうか。
本日は家具の納品をさせていただくためにワンズさんの南予の新築現場に伺いました。作らせていただいたのは、ブラックチェリーのダイニングテーブル。ブラックチェリーは、ブラックウォールナットと並んで北米産広葉樹の人気を二分する木で、とりわけ女性の方から高い支持を受けています。特徴は日本のヤマザクラと非常によく似ていますが、樹そのものの大きさが圧倒的に違いますので、節や暴れ、ねじれも少なくて3mや4mの長い材でも杢目がシュッと通っていて、優美で上品。
ブラックウォールナットとブラックチェリー、この二大巨頭は不思議とどちらかの流れができると、一方に偏った注文が多くなることが多いのですが、ここ暫くブラックウォールナットの流れが続いていて、久しぶりにブラックチェリーの出番となりました。テーブルこそブラックチェリーですが、4脚揃えさせていただいた飛騨産業さんのスピンドルチェアーはブラックウォールナット+ナラという事で、奇しくもこの場に二大巨頭が揃い踏みという事になりました。
画像を見てもらえば分かるように、全身ほぼ赤身で揃えた赤備えとなっていますが、いくらブラックチェリーといえども当然白太(辺材)もあります。仕上がりは赤身で揃えるという事に重きを置いていますので、テーブルの天板は木表・木裏込々で幅剥ぎしています。それも樹が大きくて節が少なく木目が整っているというブラックチェリーならでは。仕上げは当然のことながら植物性オイル、材の中に眠っていた赤色が濡れ色になり、より濃厚になって現れてきています。
室内照明や反射の影響もありますが、実物は画像よりもやや赤みを帯びた褐色です。一端落ち着くとその後はゆっくりと時間をかけて濃くなっていくのですが、加工直後は光の影響を非常に受けやすい木なので、非常に気を使います。例えばこのようなテーブルに仕上げてもらった後でも、夏の強い日差しだとものの数10分でも直射日光に当たっていれば、その部分だけ濃い褐色になって、日の当たってない部分との差は明瞭。夏に限らず冬場でも、直射日光は非常に危険です。塗装の工程で迂闊にマスキングテープなどでも貼っていたまま、日に当ててしまうと大変な事になるので、取り扱いには細心の注意が必要です。ご購入していただいて日頃使っていく分に関しては、室内の照明ではほとんど影響を受けることはないので心配されることはありません。明日に続く・・・
いつもお世話になっているジューサンケンチクセッケイの石村隆司君の設計された現場の完成見学会が開催される事になり、私も協力業者の一員としてお手伝いに行かせていただきました。その完成した現場とは、以前このブログでもご紹介した、『モート・レイニーハウス』。前回石村君と施主さんが一緒にご来店された時に、キッチンの棚板を探しに来られて、これ以上削るな、削りたいのやり取りがあったものですが、その後どう施工されたのか興味津々。
自ら、『カッコいいだけを集める。』と謳っているだけあって、さすがに細部にまで手が込んでいてどこから見ても絵になる仕掛けが散りばめられています。75㎜幅のシャープで木柄が個性的なナラのフローリング、まるでそれ自体がひとつのインテリアのように思わせる薪ストーブのサクラの薪、ヘリンボーンのタイル、むき出しの鉄骨の階段と施主の友人が現場で丁寧に塗った革の階段手摺の絶妙のバランス、オーダーメイドのキッチン。
そのどれにも設計士と施主のこだわりが宿っています。例のキッチンのホワイトオークの棚板もそんな格好いいパーツの1つとして堂々とその場に加わっていました。加工場ではあれほど気になった荒々しい仕上げが、ここではなんら気になるどころか、もっと激しい状態でもよかったと思えるほど馴染んでいました。敢えて残した大きな節も問題なし。仕上がりの完全なイメージを持っていればこそ、こうい節や荒々しい仕上げもうまく取り込めるという事。
床には75㎜幅のナラのフローリングを使っていただきましたが、先日チャイニーズ・メープルのラスチックグレードの話をご紹介しましたが、こちらはナラで節や色ムラ、偽芯などを含んだラスティックグレード。メープルと違って、もともと濃淡の差がハッキリしたナラですが、年輪が太くて強く、メリハリが利いた表情を持っている事から、多少節があった方が雄々しく男性的な魅力を発揮すると思っていて、私は断然ナラの場合は節有りがお薦めです!
弊社では7月から時間をかけて少しずつ事務所のリフォームを始めていています。床を板張りにして、スチール机を止めて材木屋らしく木のテーブル(積層材ですが)に、壁に板を貼り、天井は自分たちで塗り替え、今まで休憩室だった部屋を「木の玩具コーナー」に改装。そこから直接外部へ出入りできる扉をつけて、事務所を通らずにお客さんが木の玩具を買いに入れるようにすることに。更に事務所内に間仕切りをつけて、休憩室を作るという、弊社にしてみれば創業以来の大リフォーム。
小
さな子供連れで木の玩具を見に来られるケースも多いことから、最終的には今まで事務所の二階で展示販売していた木の玩具をすべて一階のスペースに移して、空いた二階には『モザイクボード』などを使った木製家具や、【森のかけら】をはじめとするオリジナル商品を展示。更に商品のストックルーム等として利用する事に。今まで一階に置いていた森のかけらの膨大なストックも二階に移し、最終的は木の玩具は一階、オリジナル商品・家具は二階という形に住み分ける事に。
営業を休まずにそれだけのリフォームをするという事で、日々少し工事をしては移動、工事をしては移動の繰り返し。休みの日には家族総出で掃除や荷物運びを繰り返し、手作りのリフォームが、いつ終わるともしれない作業が静かに進行中。創業以来の大改修は、創業以来の大掃除ともなって、長い間事務所の片隅で眠っていた昭和時代の遺物なども発掘!とはいえ懐かしさに浸る間もなく片付けが進み、不要なモノはドンドン廃棄。一方で使えるモノは使い倒します。
なるべくお金をかけず手間をかけるをモットーに、材料も不要となった古い材や欠品として販売できなくなった材を再利用。そういう材を貼ったにも関わらず、来店されてそれを見られた方からは、「これで充分じゃないか、安いんならうちもこれ使いたい〜」の声多数。まともな状態のサンプルや現場写真を見せれば、ちょっと節やムラが酷すぎると言われるのに。小さなサンプルと実際に貼った実物を見るのとでは大違いという事でしょうか。その床材は、『チャイニーズ・メープル』。
先日は明石・大阪にお邪魔していましたが、今回は大阪と徳島から設計士・木材関係の皆さんがご来店。日頃からお世話になっている神戸の木童さんとお付き合いのある「大阪徳島クラブ」さんで、今回は定例の研修会が愛媛で開かれるという事で弊社にお越しになりました。このクラブは、関西と徳島の業者が連携して、関西圏への徳島杉の販路拡大を目指して2010年に結成されたものだそうで、大阪を中心とする京阪神地区の建築設計士と徳島市内の木材、製材に従事する複数の業者が立ち上がって結成されたグループという事だそうです。
私はすべての方と初対面で、今回は「大阪徳島クラブ」さんから木童さんに対しての、愛媛でオモシロイ材木屋はどこかにないか?という問い合わせに対して、木童さんが神解釈で「変な材木屋ならあるが・・・」という事で弊社をご紹介いただきつながったご縁だと、勝手に妄想しておりますが、恐らく真相もまあそんなところだと思います。だまされた部分はあるにせよ、わざわざ遠方よりこんな所にまで、しかもその道のベテランの専門家の皆さんが足を運んでいただくのはありがたい事。滞在時間は1時間という駆け足でしたが張り切ってご対応。
仲介に入っていただく方も誰もいらっしゃらないという、1対17、18人という完全アウェイ状態でしたが、偏屈材木屋にとって常に味方はいませんのでそんな状況は毎度の事。どういう条件であろうとも、ホームグランドで迎え撃つことさえできれば100人力。それを思えば返す返すも先日の明石での出張・木の話は、飛び道具が無い中でペース配分にも失敗して後半でへばってつかまってしまうという今年の阪神の岩田投手のような内容で大変反省しております。ぜひそのリターンマッチをホームで開催させていただきたいところ・・・
ところで面識の無い専門家の皆さんといきなりお話をするわけです(しかもわずか1時間という制約の中)から、事細かに会社の成り立ちから喋っても仕方ありませんし、名刺交換する時間すらありませんでしたので、どうせ皆には弊社についての予備知識が無いと判断し、材の話ではなく、定番ネタの『どうして私が怖れを捨てて森のかけらを作るようになったか』の短縮バージョンを熱唱、いや熱弁。というか独りでひたすら喋くりまくりました。その後倉庫の中も案内していたりしたらすっかり予定オーバーで怒涛の研修会は終わったのです・・・
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