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昨日紹介した『W3-C』で開催された『音と森との交流会』。井部健太郎君とは数年前から一緒に木材の新しい出口を探してきました。【森のかけら】などを通じて、従来の建築材・家具材以外の新しい森の出口を作って行こうと試行錯誤していた私と、従来の林業経営に疑問を抱き、自分らしい、久万の山らしい持続可能な林業が出来ないものかと模索していた井部君の方向性が重なり、幾度となく話をしてお互いの出口を確認したりアドバイスし合ったりしてきました。長い時間をかけて構築されたのが『黄金の森プロジェクト』。
それは単に林業とか自分の所有する山の事を考えるのではなく、山を取りまく自然環境全体、ひいては町やひとなどコミニュティ全体の事を考えて、自分がする事が全体のプラスになる方向に向かう事。数十年という長い時間をかけて行われる林業は、カイワレ大根のような即席栽培とは違い、数十年の間に激変するであろう経済事情やライフスタイルにすら耐えていかねばならない宿命にあります。しかしそれは翻れば流行に流されない絶対的な普遍価値を持ち、万人に受け入れられる素晴らしい資源でもあるという事です。
その森が成長する長い年月、それを見守るひとはどう成長してきたのか?戦後植林された木は70年という歳月を経て、立派な大木に成長して今まさに実りの収穫を迎えようとしています。しかし現状は、植林した先人達の願いとは少し違う状況にあります。立派な大木を育てれば付加価値がついて高価な値段で取引されるという暗黙のルールは、人口減少による住宅着工数の激減、CLT(Cross Laminated Timber)などの技術開発により必ずしも大型物件に大木が必要とされなくなりつつ中で、大木至上主義は崩壊しつつあります。
『大きな木は小さく加工できるが、小さな木は大きくできない』というのが大木至上主義の根幹をなすものでしたが、それはあくまでも大木が必要とされ、そこに価値が見出されていることが前提でした。そこには供給と需要のバランスがあり、希少な広葉樹においては今でも広葉樹では大木至上主義は生きています。大木だけでなく、かつて永遠に継続されると思っていた住宅分野における木の価値観(特に構造部材)は大きく変わりつつあります。その中で材木屋が木に対する価値をどういう風に作っていくかという事が大切になります。
私は木の価値には2つあると考えています。上述したのが『経済価値』と考えるならば、時代や経済状況いかにが変化しようとも決してぶれるこのとないのが生命に対するピュアな『生命価値』。数十年も生きた生命に対する敬愛の念であり、大きなる物に対する畏怖の念、それは貨幣価値ではなく地道に時間を重ねた日々の中で生まれてくる感情。それは時代が変わろうとも決して変わる事のないひとの生き方、付き合い方、繋がり方とも共有するものです。その物差しで森を考える事は生き方そのものを考える事に繋がっていきます。更に明日へ・・・
盟友・井部健太郎君が中心となって活動している『久万高原環い和いわい(Waiwaiwai)コミュニティ推進協議会』(以後W3)では、さまざまな勉強会や交流会が開催されています。先日も『音と森との交流会』が開催され私も参加させていただきました。これは井部君の標榜する『黄金の森づくりプロジェクト』の一環で、愛媛県産材の新たな出口を求めるために、楽器作りに愛媛の木が使えないものか、また楽器に使われる木の特性とはいかなるものか、楽器と木の相性はなどについて専門家を招いて学ぼうという企画です。
ところでまずその交流会が開催された場所についてですが、以前にもこのブログで軽く紹介したことのある井部君の会社(久万造林)の製材工場跡地。それまで行っていた自社での製材を止めて、植林や伐採など森林管理の仕事に専化したため不要となった工場を大胆に改造。屋根付きの広い工場をW3のコンセプトに合わせて木工やクラフト体験の出来る工作スペース、イベントや展示会など多目的に使えるオープンスペースなどに区切りました。
その中の1つ、ミーティングや会議、研修会などに利用できてココロと身体にやさしい料理も楽しめるレンタルスペース(W3-C)が先行してオープン。各スペースごとに利用テーマがアルファベットで表されていてこちらのスペースはCafeのC。もともとは久万林業の代名詞でもあった『磨き丸太』などを保管する倉庫だった場所でした。もともと木造の建物だった場所に、化粧梁を架けて、床と壁を貼り、改めて木の香り溢れるスペースに大変身!
新たに建てられた3本の柱には、名残りの磨き丸太が使われています。床には久万高原町産の30㎜厚みのフローリングが使われています。調理するための本格的な厨房、久万産の大きなイチョウの木を繋いで作った特製カウンターも備え付けられ、まさに森のカフェ!井部君のイメージを具現化させたのは、K′craft の川上陽介君。随所に癖のあるアイアンなど異素材も使われ、懐かしさと新しさが入り混じった不思議な空間に生まれ変わりました。さてここで一体何が語り合われるのか?この話、明日に続く・・・
先日から続く『ヒッコリーの連鎖』止まらず!木材の売買にも説明不能なバイオリズムがあるという話をしていましたが、やはりここまで続くと異様!それが汎用性の高い材で、日頃からよく使われているようなものならば、偶然が重なる確率も高いでしょうが、それが弊社でもほとんど出ることの無かった『ヒッコリー』だけになんとも奇妙にすら感じるのです。そのご縁を運んで来られたおふたり。
写真上の左側の人物は、もうこのブログをお読みの方にはお馴染みの「愛媛の猛獣使い」こと、『もう頬杖はつかない藤田』さん。イベントや講演会等で来県された方の中で、藤田アンテナに反応したひと癖もふた癖もあるひとを選び出し、当事者でも無いのに公務員がわざわざ空港や駅にまで迎えに行く事で「なんていい人なんだ」と相手を油断させておいてこちらのペースに誘い込むのが常套作戦。
不慣れな愛媛の地に降り立った方々は、この人のよさそうな真面目そうな公務員に身を委ねるしかないのです。そのお迎えの車もほぼ100%軽トラ!もうここから藤田ワールド全開!観光案内雑誌などに載っている有名スポットに連れて行く気なんてサラサラありません。相手の意向など問答無用で、藤田氏が練りに練ったマニアックで、愛媛にしかないローカル色満載のめくるめく観光案内が始まるのです〜。
これぞ藤田流極上のおもてなし!なにせ自分の感性で自分がオモシロイと思う所にしか連れて行かないのですから、相手がどう思おうかという事は二の次。ただしこのツアーに参加できるのは藤田アンテナに反応した人だけですので、つまりそれはこういう事を面白いと思う感性の人ですので、クレームがつくことはまずありません。ありがたいのは、数年前からこのツアーの中の1つに弊社も組み入れていただいた事!!(涙)明日に続く・・・
毎月発行している弊社の通信誌『適材適所』が、平成27年11月分で遂に200号となりました。気がつけば平成10年1月から始まって足かけ17年。途中家内の出産で数か月休んだことがありましたが、飽きっぽい私がここまで続けられるとは自分自身でも驚きでしかありません。その17年にわたる変遷につきましては、200号にて詳しく書きましたが、長きにわたり拙分を読んで下さった皆さんには感謝するばかりです。
もともとは、この仕事をした形を残したいという思いと、情報発信をしよう(当時は環境意識の高まりから広葉樹などの無垢材のフローリングや珪藻土、和紙、植物性オイルなどが世に出始めた頃でしたので)という事ででお取引先の請求書などに同封していたのが始まりでしたが、その後施主さんと直接お会いする機会が増えたり、家内が木のおもちゃの取り扱いを始めた事から一般の方との交流も増え、そういう方にもお配りするようになりました。
更に新たに出会った方とのご縁をつなぐ意味でも、ドンドンお配りしていたら最大で月に700部を超え、その郵送費も馬鹿にならないものになってしまいました。それで不本意ながら、途中からは請求書等の郵送物の無い方には送料分を切手等で送っていただくようにさせていただきました。また、半年ほど送らせていただき何の反応も無い方には、継続かどうかのご連絡をさせていただくなどして、現在はピーク時の半分以下になりました。
現在はこうしてサイトでも日々ブログを書いておりますので、随分とこちらにも移行していただいていると思うのですが、この時代に手書きの文章に味があっていいよなんて涙が出そうな事を仰っていただく方や、ずっとファイルしてくださっている方もいらして、そんなお声を耳にすると止めるわけにはいきません!小さな材木屋の戯言通信ではありますが、一人でもそんな事を言ってくださる方のために300号目指して勝手に頑張ります!
また、17年も続けてこれたのは読んでいただける方がいらしてこそとの思いから、200号を記念しまして【森のかけら・世界の100】をはじめ『モザイクボード』、耳付きの一枚板など特売価格の特別セールを開催しております。詳しくは通信にそのチラシを同封させていただいております。3月の25日まで開催しております。ただし耳付き板などは現物かぎりとなっておりますので、売れ違いの際は何卒ご了承ください。また、もしも『適材適所』を読んでみようというモノ好きなお方がいらっしゃいましたら、1年分(12回発行)の送料の一部¥1000(通常は2色刷りですが、カラー刷りをご希望の方は¥1500)分の切手を弊社までご送付ください。切手がご面倒な方は口座にお振込みいただいても結構です。詳しくはこちらをどうぞ。
今朝のテレビ番組『新・報道2001』で日本の文化について特集がありました。冒頭から観ていたわけではないのですが、『漆』という言葉が耳に入ってきたので、そこから番組を観始めました。どうやら外国の女性作家の方が、日本の漆に魅せられて、日本で暮らしながら漆器作りに励んでいるという内容。外部から自国の伝統の良さを気付かされるというのはいつもの事(というより、そういう形でないとメディアも取り上げたりしませんので自作自演的な部分が多いと思いますが・・・)。
まあ切り口はどうあれ、日本の伝統的なものに光が当たるのははありがたき事。つい歳を重ねると伝統的なものって、知っていて当然、ある程度の知識があって当然という意識になりがちですが、若い方の中には本当にその名前も存在も知らないというケースもあり(情報は氾濫しているとはいえ、自ら知ろうと思わないモノは耳に入っても通り過ぎて身につきません)、とりあえず知ってもらわねば次のステップはありません。番組では漆器作りにに欠かせない『漆』を採取する職人について。
現在、漆掻き職人と呼ばれる方は全国にわずか25人しかいないという事。更にその職人たちが使う専用の漆を掻き削る『漆鉋(うるしがんな)』を作れる鍛冶職人に至っては、全国にひとりだけ。しかもその方は70歳を越える高齢で病を患っていらっしゃっていて後継者もいないということ。かつては福井県に沢山の職人が居たがそこも後継者が絶え、今は青森に住むその職人さんの双肩にかかっている状況で、その技術が継承されないと漆掻きが潰えてやがて無くなってしまう。
そこで老鍛冶師は、漆鉋の製作工程を段階的に作った見本を残す取組みを始めました。自分の技術がなくなると漆文化が衰退すると、伝統を受け継ぐ鍛冶職人の使命感だけが自分をつき動かしているのだとサラリと言う彼の言葉には職人の矜持が感じられました。外国人の作家さんが、日本人に対して語った『値段ではなく価値を買え!や、道具を知れ!』などの言葉は言わずもがなな事ではありますが、実践できていないからこそ外国人の方に「なぜ気づかないのか」と思われてしまうのでしょう。
番組の後半では、日本の言葉に宿る美学などがテーマとして語られていました。雅楽や落語界からもゲストが招かれて、それぞれの立場から日本語の大切さが語られていましたが、私も学校などに出張授業させてもらって感じるのは、子どもたちが昔の名作などの本をほとんど読んでいない事と日本文化についてほとんど知識がない事。ある方が、英語の習達は母国のそれと比例する旨の発言をされていましたが同感。まずは自国の文化についてきちんと喋れることの方が優先されるべきだと思います。
ところでかのニューヨークタイムズが、2015年に『行くべき世界の25ヶ所』の中で、日本では京都や富士山を退けて唯一『四国』が選ばれました。『記念日に溢れる日本の最も小さな島』というタイトルで、四国が88ヶ所の寺を巡礼できる四国遍路の島であるという事、昨年が四国八十八ヶ所霊場開創1200年の記念の年であった事、更に特筆すべき場所として日本最古の歴史を誇る道後温泉があるという事が書かれ久万高原町の岩屋時の写真が使われていました。嗚呼やはり伝統は強し!
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