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| 滋賀からの帰りはのんびりとフェリーで帰りました。3日の早朝に東予港に到着。2019年になって初めて踏みしめる愛媛の大地。それから自宅に戻ったのですが、子どもたちの部活や私の仕事の事などもあってそれから先の日程が詰まっているため、その足で急遽西予市野村町の実家に挨拶に帰ることに。ならば急ごうという事で、一息つく間もなく、まずは地元の阿沼美神社に参拝。町内の方がきちん掃除もされ正月のお供えもされていて清々しい気持ちの中、お賽銭には不釣り合いな願いを沢山させていただきました。 |
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この神社の境内にも多くの木々が植えられていて、巨木とまではいえななレベルですが小さな鎮守の森を作っています。しかし石段傍の大きめのクスノキなどは大きくなり過ぎて、石段を壊す恐れがあるのと手入れが出来ない等の理由で近々に伐採されることになっています。この木に限らず、町の中にある木が大きくなり過ぎて手に余るようになって伐採されるケースが増えているようです。そこにひとの暮らしがあって、その中で木が植えられている以上、いろいろな事情があって木が伐られるのは仕方がない事。 |
| 木に携わる仕事をしている者としては、そういう木と関わらせていただくような事が起きた場合に、そういう木をなるべく上手に有効に利用することだと考えています。街路樹や公園などで伐採されたであろう木々が造園業者などのトラックに山積みにされて走っている場面に出くわすと、嗚呼きっとあの木たちもこの後産業廃棄物として焼却されるのだろうと考えると切ない気持ちになります。では、お前はそれらの木をどう生かせるのだ?すべての木を救えるのか?私に出来る事はほんのちっぽけな事でしかありません。 |
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それはささやかな抵抗であり単なる自己満足の世界でしかないのかもしれません。しかしそれでも自分が出来る事から少しずつやるしかない。世界でいろいろなモノコトが大きな転換期を迎えようとしています。今まで当たり前だった事に大きな対価を払わなければならなくなったり、価値が無いように思われていたものが見直され急激に価値が高まったり。変化を求めて飛びついたところで、根の浅い木はすぐに倒れる。誰にも見えないところで少しずつ根を張って変化に備えていこうと思います。正月の旅、これにて本当に終了。 |
| バーククーヘンから木の話に戻ります。ラ・コリーナ近江八幡さんの事をスマホで検索していたら設計者が、緑や自然を大胆に取り入れた遊び心溢れるデザインで有名な藤森照信さんと知って納得。宮崎駿のアニメの世界を具現化したようななんとも言えない温かみのある空間が素晴らしい~。もっとも菓子に関係の深い木がクリ(栗)という事なので、クリの木をたっぷり使おうという事になって、至る所にクリの木を使われたそうです。そう知って改めて店内を見渡せばここにもそこにもクリ、クリ、クリ・・・。 |
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たねやの代表にしてこのラ・コリーナを作られた山本昌仁社長はじめ、たねやのスタッフ、藤森さんたちが、直接岐阜と長野の県境の付近の山にまで入って、クリの木を選ばれたそうです。その数なんと1,000本を超えたとか!クリの木と人間の関わりは深くて、古くは青森県の三内丸山遺跡から直径1mものクリの巨木を使った大型掘立柱建物跡が発見され、縄文時代からクリを用材として利用してきたことが証明されています。当時から食用としても貴重でしたが、お菓子の素材としても欠かせません。 |
| 線路の枕木に使われるほどタフでありながら、見た目の印象はナラほど強くなく、素朴な雰囲気が漂っていて不思議な親しみを感じる木です。愛媛県は実は地味に栗の生産量は全国2位なのですが(1位は圧倒的な大差で茨城県)、素材として県外へ出荷している量が多い事もあって、地元でもあまりその事を知らない人も多いほど。なので栗の木は沢山あるにはあるのですが、あくまでも食用の栗を育てるためのもので、建築などの用材にするような大木とはそもそも目的も違います。なので栗の木というと、食べるための栗を宿した小さな低木のイメージしかありません。 |
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初めて『栗王国・岩手』で巨大なクリの丸太を見た時はビックリしたものです。建築や家具に使うとなるとやはりある程度の大きさと素性の良さが求められるため、小さな丸太や曲がった木には目がいかなくなりがちです。ところがラ・コリーナに使われているのは、豪快に曲がったり、ねじれたり、節で凸凹していたり、癖が強いような木が、森であった姿形のまま当たり前のように使われています。通常不適とされるこれらの木が立派に、いやそういう木だからこそ相応しい場所で光り輝いている。目から鱗が落ちる思い。 |
| その日は満席で入れませんでしたが、カステラショップ『栗百本』では、曲がりくねった木がこれでもかと使われていて、クリの木の魅力を改めて教えていただきました。今は奇異に見えても本物を使う、本物であれば時間とともに風味を増すという藤森哲学が徹底されています。今までにもクリの木はいろいろなところに沢山使ってきましたが、自分が見ていたのは、スーパーに切り身として並べられた刺身のような、調理されたクリの上っ面だけだったなあと思い知らされました。深い感動と強い反省を噛みしめながら更に中庭へと進んでいきます。まだまだ続く・・・ |
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| とにかく行列に並ぶのが大嫌いで、スーパーで数人のレジに並ぶのすら避けて、列がなくなるまで用も無いのに店内を回るぐらいの私なのですが、二階へと続く廻り階段の下にまで伸びている列に並ぶことを躊躇しなかったのは、この店の内装に興味が湧いたから。並んでじっくりと観察したくなるほどとにかくこの空間に圧倒されたのです。私たちが順番を待っている間にも次から次へと絶え間なくひとが流れ込んで来て、1階にありバームクーヘンの売り場は大混雑。普通ならこの人混みに辟易するところですが、なぜかじっと待てる。 |
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なぜなら待っている間に見える光景がこんなだから。一体なんなのだろう、この店は?!恐らく溢れるほどの店内で、この店の正体を知らないのは私独りだけじゃないのかしらと不安になるほど、入って来る人は皆笑顔でこの空間に驚く様子もなく、当たり前のように行列に吸い込まれていきます。娘たちもしっかり「予習」をしていたみたいで、「そうそう、こういう感じ」とこの空間を確認している感じでしたが、そんな中で私だけがおのぼりさんのようにキョロキョロと挙動不審。「お父さん、恥ずかしいからあまりウロウロしないで」と娘に注意されるします。そんな事をしていたらカフェの列も少しずつ進んで、廻り階段から2階のフロア―へ。斬新奇抜な天井に目を奪われていて気づかなかったのですが、フローリングに立っていると妙な違和感が・・・ |
| なんだか床の雰囲気がやわらかい・・・少し明るくなったことろでよく観察してみると、床に貼られているのは栗ではないですか!しかも乱幅で!よく見れば、2階のフロア―すべてのが『栗』!しかもそのカフェの柱も枠もテーブルの天板もすべて栗!え~っ、なにっ、この栗づくし!なお、まだこの時点でも誰の設計なのか分からず。もう栗に気づいてからは、バームクーヘンどころではなく、床やら造作やらテーブルをジロジロ。普通に座って食べてるけど、あなたらこれ全部栗って知ってるの?凄い事なんやで~と要らぬお世話(←知らんかったのきっと私だけ、汗) |
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とにかくここはバームクーヘンが美味しいからという事で、娘たちに促され私も皆と同じバームクーヘンのセットを注文。料理が運ばれてくる間もいろいろなところが気になるのですが、さすがにお客さんの方にカメラを向けるわけにもいかず、何気なく窓の方を見ていたら、そこには更に広大な敷地があって池のようなものが見えるではありませんか!何なに、一体どういうこと、これも全部この店のモノなの?!そこでようやく携帯で『ラ・コリーナ近江八幡』を検索。そこでようやく(私だけが知らなかった)驚愕の事実を知ることになるのです。続く・・・ |
| 新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になります。本年も何卒よろしくお願い致します。いつもは私と家内の共通の故郷である西予市野村町に帰省して、そこで年を越して野村で初日の出を迎えるのが常でしたが、今年の初日の出は淡路島で迎える事に。今年成人式を迎える長女の就職が決まり、いよいよ今年の春には我が家を離れる事になります。今まで私と家内と長女と双子(次女と長男)の5人で過ごしてきましたが、今年は我が家にとっても大きな節目の年となります。双子も来年は大学受験の年となり、今まで当たり前のように迎えた正月の初日の出も感慨ひとしお。 |
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こういう節目を迎えると、改めて今の自分の年齢と、これから先出来ること、出来る時間などについて考えさせられます。幸いにも私も家族も、そして会社の社員も皆健康ではいますが、皆確実に一年ずつ年を重ねています。業界の中では50歳代なんてまだまだ若いなんて言われますが、古い体質の業界と心中する気はサラサラないので、業界がどうこうは関係がありません。残された時間の中で自分が取り組むべきこと、自分だからこそ出来る事、自分にしか出来ない事を見つけ出し、それをやり尽くす。今まで漠然と描いてきたことが、この歳になって、この歳になったからこそはっきりと輪郭が見えてくるようになりました。それが速いか遅いかなんていうのは個人差の問題だと思います。 |
| 要は生きているうちにやり遂げるかやらないまま終わるか。この身近な旅の中でも大きな刺激を受けました。それについてはおいおいこのブログでもご紹介させていただきますが、見方を変えれば今まで決してこれを変えてはいけないと思っていたものが、実は案外自分の思い込みで実体以上に勝手に重く感じただけで、出来るはずがないと思っていたものが、実際やってみれば思っている以上に簡単で反動もなかったりと、頭で考えすぎて臆病になりすぎていたと反省する事の多い一年でした。もしも失敗したとて、大した荷物も背負っていないのですから怪我も小さなもの。 |
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どちらにしたって確実に時間は過ぎていきます。悩んでやらずに終わるよりは、やってみて後から失敗だったと笑えるほうがましだと思います。というつもりで、今年は猪突猛進でいろいろな『木の仕事、木で出来る仕事』に挑んで行きたいと思います。さて、今年の干支は猪ですが、こちらの『ブタマジロ』、ブタとアルマジロが合体して生まれたのですが、どことなくイノシシの要素もありそうなので、大五木材では今年の干支認定!今年もこういうこじつけや力技を使いながら、楽しく木の物語を紡いでいければと思っています。今年も一年、どうそよろしくお願いいたします! |
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親と子のセットで揃えると今年いいことがあるかも?!
親 ¥3,500 子 ¥3,000 消費税・送料別途
| しかもこれだけではなくて、そのお宅では他にもふんだんに木材を使っていただきました。こちらはホームバーのカウンターに使っていただいた耳付きのブラック・ウォールナット。どこかのお店ではありません、個人のお宅です。むしろ今時店舗でもこういう無垢の木をカウンターに使ってくれるところが少ないくらいです。恰好いい~!私の人生の設計図でも50歳ぐらいになれば、自宅にこんな空間を作って日曜日ともなれば優雅にウィスキーグラスを傾けながら・・・どこかで計画が狂ってしまいました。 |
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さきほどのブラック・ウォールナットの一枚板のテーブルの奥にこのバーカウンターがあるので、感覚的にこの板があまり大きく感じないかもしれませんが、これとて幅は500㎜サイズ。両耳付きをうまく留め加工してくれたのは、ウッドワークかずとよさんの技術。やっぱりこういう空間にはウォールナットがよく似合います。こうやって美しく仕上がった状態を見ると、倉庫の中で埃をかぶって、来るべきその時をじっと耐えて待ち構えていたんだろうと申し訳ない気持ちになります。 |
| 更にこのウォールナットの奥にはもう一段低いカウンターがあって、それはブビンガの一枚板。いつもは端材の端材で勝負している、みみっちさが売りの材木屋ですが、年に何度かはこういう豪奢な木の使い方をしていただける現場に巡り合わせていただけます。しかしこういうご縁が成立するのも、そういう材を持ち合わせていたからこそ。長期間在庫している間は、いつ売れるのだろうと不安になる事ばかりですが、本当にいいモノって待っていれば木が人を呼んできてくれる。 |
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そうとでも信じていなければ材木屋なんてやってられません(笑)。こういう出会いがあるからこそ、しかるべき時のためにすぐに使える在庫を持っておこうと思うのです(懲りない・・・)。楽しみは先の方が大きくなると誰かが言いましたが、また来るべきの出会いを信じて、大きなサイズの耳付きの一枚板を仕入れに行こうと思います。次はさすがに15年後なんて悠長な事は言ってられませんが。止めてしまわない限り、心あらばきっといつかどこかで巡り合いはあるはず、と己に今日も言い聞かす。 |