森のかけら | 大五木材


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木は山だけにあるのではない』そんな事を言った10数年前、同業者からは「何を戯言を!」と相手にもされませんでした。材木屋は、木材市場か製材所から木を買うモノという固定観念があって、その道から外れるものは負け犬、アウトサイダーと思われていました。当時はまだ街路樹などを入手するルートも分からず、またルートがあったとしてもそれからどうするかという事が自分の中で定まっていなかったので、街路樹の伐採現場に遭遇すると、「あれが全部廃棄されるのか・・・モッタイナイなあ」と唇を噛んでいました。

それから月日は流れ、【森のかけら】や『モザイクボード』、『森のたまご』、『森のしるし』などさまざまな樹種の多様な出口が定まり受け入れ態勢が確立。するとそれまでどうやって繋がればいいのか分からなかった造園屋さんとの関係が、向こうからやって来るという幸運にも恵まれ、造園屋から材木屋へのパイプラインが出来ました。その後はどうやって繋がったのかも分からないぐらい自然な流れで次々と複数の造園業者とも繋がり、受け入れの条件を厳しめにしないとダムが崩壊しそうな勢い。

街路樹や公園だけでなく個人の庭から出てくる庭木の話もあるのですが、愛媛の山から産出するのを待っていたらいつのことになるのかわからないような樹が、不意に持ち込まれてきたりと、庭木の多彩なバリエーションはとてもありがたい。とはいえ、木であればなんでもかんでもというわけではなく、ある程度の大きさ以上という事にしてもらっています。大きさだけの条件だと、それを軽々と乗り越えてドンドン集まってくるのが『クスノキ』。庭木や街路樹の中でも圧倒的なボリューム!

全国の巨樹ランキングの上位を独占するクスノキですから、その一族も大きく、受け入れのひとつの基準である尺上(約300㎜オーバー)もクスノキに限っては低いハードル。以前は特定の樹種ばかり集まっても仕方がないと考えて制限していましたが、今では新たな出口も出来て、それはそれでどうにか使える目途も立ちました。しかしあまり入口を緩めすぎると『楠専門店』みたいな事になってしまいます。キャパオーバーにならないように入口と出口のバランスを操ることが庭木・街路樹材を扱う者にとっての命題




随分前の話になるので恐縮なのですが、「平成30年度福祉・介護関係事業所 合同入職式」がひめぎんホールで開催され、愛媛社会福祉協議会さんから新たにその仕事に従事される方に配られる記念のコースターを作らせていただきました。関係者の方が弊社で作っている木のものづくりに興味を持っていただき、愛媛県産の木を使いたいというご要望でしたので、いろいろな福祉・介護の職場で働かれる皆さんがこれから連携して協力出来たらという思い込めて、「友情」の木言葉を持つ『ホオ(朴)の木を選んでいただきました。

ホオのコースターの中央に描かれた「」の文字は、愛媛県今治市出身で、歌いながら書道をする日本唯一のシンガーソングライター友近890(ともちか やっくん)さんが描いたもらったものをレーザーで彫字しています。入職式でも「被災地ライブを経て笑顔を届ける」と題して講演ライブが開催されました。恥ずかしながらそれまで存じ上げていなかったのですが、歌いながら書道をするというスタイルで全国各地の福祉施設などを回られ、その距離は既に地球6周目に入っているとか!

家を建てられるのは仕事も年齢も千差万別なので、昔ながらの材木屋の仕事だけをしていても、施主さんとしていろいろな方とつながってはいるのでしょうが、木材の納材業者としてはどうしても間接的な立場となるためなかなかその先の施主さん、お客さんと接することがありませんでした。それが【森のかけら】を作り始めて直接に最終購買者につながるようになってからは、一気に世界が広がりました。それまで無縁だった業界ともこうして結びつくようになったのはありがたい事です。

直接話ができるという事で、いろいろな提案も出来るようになりました。誰かが間に入ってしまうと、私が煎れたかなり癖はあるけどそれなりに深みのあるブラックコーヒーのような提案にも、間の方がボトボトとクリームを入れられて甘ったるくして癖も深みも無くした口当たりだけがいいコーヒーにしてお客さんに出してしまうので、折角の深みも毒もなくなってしまい、弊社の介在する意味そのものが薄れてしまっていました。なのでこういう距離感で思いが届けられるチャンスはありがたい!

ホオノキは、日本の広葉樹の中でも軽軟な木に分類されます。木の中でもひときわ目立つ緑色。触るとツルンとした滑らかな触感というよりは、カツラみたいに木綿のような温かみのある触感です。そのほどよい軟らかさが刃物との相性がよいということで、昔からまな板の材料として使われてきました。また刃物を傷めないという事で、刀の鞘としても重宝されました。下駄の歯としても有名です。大きな葉っぱは朴葉味噌などにも利用されるなど、目立たないところで活躍する縁の下の力持ちなのです




ある時に突然ある樹種の端材がまとめて入ってきたり、同時期に各地から同じ材に注文が入ったりと、「端材世界」にも「モッタイナイ神の見えざる力(あるいは気まぐれ)」が働いているとしか思えない事がありますと言ったら大袈裟かもしれませんが、そう感じることがよくあります。「捨てる神あらば拾う神ある」と言われますが、誰かがいらない、売れないといったものが、ご縁があってうちに流れてきて、待ってましたと喜んで買っていただく方に巡り合ったりと世の中不思議なご縁でつながっています

出だしが多少大仰でしたが、先日弊社にやって来たのがこちらの『シラカシ(白樫)の端材』の梱包。まだ【森のかけら】にするぐらいのシラカシの端材は多少残っているものの、いずれ仕入れておかねばと考えていた私にとってはまさに僥倖!とりあえず市場でシラカシは仕入れているものの、生材なので使えるレベルに乾燥させるまでに数年かかり(乾燥機に入れると割れやねじれ出やすいので極力自然に乾かしたい)、在庫が無くなった時に谷間が出来そうで心配していたのです

シラカシという樹種特定の注文なんて、年に数件ぐらいではあるものの、弊社に声を掛けてこられるのは大概ホームページで検索されていろいろ探して辿り着かれた場合が多いのです。折角期待して声をかけていただいた時に「ありません」とは極力言いたくない。そもそもシラカシの場合は、建築材のような大きな用途ではなく、柄とか棒、器具などの小さな用途がほとんどなので、特に小さな注文に対しては「うちが何とかせねば!」と勝手に燃えてしまうのです。

という事で思いがけず手に入ったシラカシは、丁寧に1本ずつ加工して店頭とオンラインショップで販売していこうと思っています。端材ですので大きなものはなく、すべて長さも1m以内。幅もせいぜい ㎜、厚みも25~30㎜程度で、本当に『小さな出口』対応用です。太鼓の撥(バチ)や柄として時々まとまった見積もりが来るのですが、こちらに余裕があって注文が入って欲しい時には波静か。在庫が少なった頃に、それでは足りないぐらいの量の問い合わせ。これも材木屋を傲慢にさせないためにモッタイナイ神の見えざる力(あるいは気まぐれ)が働いているのか?




この数日間『TOLOT』さんからご注文をいただいて作らせてもらっている卓上カレンダーの木製スタンドの事を書いてきましたが、もう少しだけ補足とお願いを。スポット的に企業ノベルティなど、非建築分野からの木製品の仕事は今までもいろいろしてきたものの、年間通じて10万個単位のボリュームの仕事をさせていただいたのは今回が初めててでした。当初戸惑いもあったもののようやく生産の流れが確立してリズムも生まれてきました。しかし相手は100万を超える会員数を持つ巨大なモンスター!(笑)

作れども作れども売れていく現状に、不特定多数向けの消費者を相手にするマーケットの器のでかさにたじろいでおります。どうしてそんなに売れているのかと思ったら、おひとりで何個も注文される方や、企業が販促グッズとしてまとめて購入されるケースなどもあって、市場はまだまだ伸びそう。機関車トーマスハローキティとのコラボもしていて出口戦略も充実!つでも誰でもお気に入りの写真が撮れる時代にあって、フォルダに溜まりに溜まったの写真の出口商品としては最高の形かもしれません。

木の仕事も従来の形にこだわらず、柔軟な発想が大事になっています。購入されたお客さんのコメントを見てたら、「高級感がある」とか「オシャレ」とか「インテリアにもいい」などと好評。木の仕事に携わる者からすれば、名刺半分程度の小さな小さな木片ですが、写真と相まってこちらが思う以上に木の魅力を届けるメッセンジャーとして活躍してくれていて本当に嬉しい!加工の質や制度を上げることに躍起になっていたものの、これからはどういう切り口でどんな味付けをするかということの方が重要だと思い知らされました

ということで日々せっせとスタンドを作らせてもらっています。どうにか基本の加工ラインは確立され、少しながらストックも出来るようになってきたのですが、その先の「仕上げ磨き」と「塗装」の作業が、生産量の増加スピードに追い付かず苦戦をしています。以前にもSNSで呼びかけたところ、いくつかの施設が加わっていただいたものの、まだまだ手数が足りません。どちらかといえば塗装作業をしていただける松山近隣の施設の方、いらっしゃいましたら是非一緒に『小さな森の出口』を大きく育てましょう!




TOLOTさんでは印刷から製本、検品、梱包まで、配送以外のすべての作業を自社で行うシステムを構築されていて、日々の注文を効率的にこなされています。当初その希望数量をお聞きした時は、失礼な話ですが正直そんなに作って本当に売れるのかしら?と多少疑問視していました。なにしろ弊社にしてみれば今まで受けたことのない万単位の数字で、建築や家具の仕事としてはあり得ないボリュームでしたので。私だけでなくスタッフも皆、半信半疑ですぐに過剰在庫で注文がストップするのではないかと心配と不安の日々。

その思いはしばらくするととんだ取り越し苦労だったという事を思い知らされるのです。この量だと足りないので、生産量を増やして欲しいとのメールが!正直信じられない思いでした。毎日どんだけ売れとんねん!?その凄まじい販売力には圧倒されました。今まで住宅業界が主戦場でしたので、お客さんは新築あるいは改築をする施主さんで、特定少数の人が相手。扱う金額こそ大きいですが、客が急に倍増するなんて事はありませんし、そうなったとしても対応できません。そういう業界人間からすればまさに目から鱗!

不特定多数を相手とする商売の販売力のスケールの大きさには驚かされるばかりです。TOLOTさんでは既にアメリカでも事業を展開されていて、いずれこの卓上カレンダーもアメリカで販売されるかもしれないという事でしたが、名刺半分ぐらいの小さな木製スタンドが海を渡って世界で販売されるとしたらなんと痛快で嬉しいことか!まさにこれぞ『端材から生まれた小さな巨人』です。大きな木は大きく使うというのは木を扱う上での大前提だとは思っているものの、そこに相応の価値が生まれなければ意味はありません

小さきものの中にしたとしても、そうなる事に意味があり、価値が生まれ、それが誰かに求められるものであるのならば、それこそが木にとっても意味のある形。今ではすっかり作業のリズムが身について、数日その作業に携われないと不安に感じてしまうほど。お陰で多くの授産所施設の協力も得て、絶対不可能と思われていた目標数にも迫れるようになり、人間無理だと諦めずにやってみれば何とかなるものだと強く実感しています。雨垂れ石を穿つの心境で、「小さな森の出口」は世界へと向かっていくのです!

オリジナル木製スタンド付 TOLOT卓上カレンダー2019 10月上旬スタートします
    〔送料込・税込 ¥500

※卓上型の2018年版『TOLOT卓上カレンダー』は、2018年8月15日(水)をもちまして終了いたします。多くのご利用を誠にありがとうございました。

2019年版は10月開始を予定しております。
一部のデザインやキャラクターは見直しを行いますので、公開まで今しばらくお待ちください。

毎年大好評のTOLOT卓上カレンダー。ご自宅用はもちろん、プレゼントとしてもご利用いただいております。2019年版も木製スタンドはそのまま。気軽に贈りやすいうえに、価格以上に思いを込められる魅力的な商品ですので、お歳暮やお年賀に添える記念品、企業のノベルティグッズとしてもご検討ください。

TOLOT卓上カレンダー
https://tolot.com/calendar/




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