森のかけら | 大五木材


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熱狂的なスターウォーズ・ファンというわけでもなければ、このイベントの存在すらも知らずに、通りがかって気になったので立ち寄ったので、一切の予備知識もありませんでした。新作公開に合わせた展示会程度の軽い気持ちだったのですが、受付で当日券¥3,500と聞いてたじろぎました。そこまでして観たいわけでもないので、どうしようかと一旦ロビーに戻って腰掛け試案していると、次々と私と同世代とおぼしきファン達が続々とやって来ます。無論彼らは前売り券とやらを手にお持ちで何の戸惑いもなく入口へと吸い込まれて行きます。

どうやら入口が出口も兼ねているようなのですが、出て来られた人々の興奮した高揚した満足感溢れる表情を見ていると、やはりここまで来て引き返すのはモッタイナイとフォースの洗礼を浴びることにしました。中に入るとID付のブレスレットを渡されそれを身につけます。5,6組で入場制限され暗い部屋で少し待たされると、いきなり暗闇の中に映像が映し出され、イヤホンからあのテーマ曲が響いてきます。まるでテーマパークに入ったような感覚、そこでようやくこれがただの展示会などというレベルを超越したエンタテインメントだと理解したのです。

映画に登場するさまざまなキャラクターや小道具などが展示してありますが、ただそれを観るというわけではなく、その出生や環境、人間関係、能力などを探り、そこに自分を投影させながら自分の中のスターウォーズ・キャラクターを創り上げるという、うまく説明できませんが『自己を見つめ直す旅』とでも言うべき体験。それぞれのコーナーでブレスレットを近づけると物語が語られ、「質問」と「選択」を繰り返しながら進んで行きます。ファンならばドンドンのめり込んでいくこと間違いないような仕掛けが散りばめられています。

若い女性のひとも多かったのですが結構年齢層は高めでした。それぞれ熱心にブースの鏡に張り付くようにして展示物に見入っている姿を見ていると、恐らくここに来ている方で、シリーズのうち第1作と2作ぐらいしかまともに観ていないような人間は私ぐらいなのではなかろうかと、なんだか肩身が狭い気持ちすらなるほど。なにせ第1作に登場するキャラクターぐらいしか分らないのですが説明を聞いてもまったくついて行けず。それでも実際の作品に使われた模型や小道具などの展示物は観るだけで楽しい。その傷や汚れに歴史を感じます。

このイベントで展示された模型や衣装、小道具などの展示物は、イベント終了後にロサンゼルスに設立されたルーカスミュージアムに保存展示されるそうで、これが日本で観ることが出来る最後の機会ということでした。そんな貴重な機会であったのに、こちらがあまりに無知過ぎて申し訳ない気持ちでしたが、私なりに楽しめました。最後のコーナーではそれまでに「選択」した内容からオリジナルキャラクターを生み出すことが出来て、私が生み出したのはイオーク族のこちら。隣の若い女の子たちが可愛いと笑ってくれたのが救い(笑)

スターウォーズの世界観は私には持て余しましたが、作品の中のキャラクター造形を掘り下げて物語に深みを持たせるというう戦略は、木の商品造りにも相通ずるものがあって大いに参考になりました。現在公開されている最新作でシリーズは終了ということなるようですが、無名であったハン・ソロは大スターとなり、レイア姫は既にこの世を去ってしまい、中学生だった私も我が子が成人するような歳になりました。それだけ長く愛され受け継がれていくものには、それだけの理由がある。他人が語り継がれていくことで伝説は生まれる・・・

 




今回の東京出張では宿泊費をなるべく安く浮かそうという作戦が裏目に出て、会場のビッグサイトに行くには結構不便なホテルを選択してしまいました。最寄りの天王洲アイル駅まで徒歩20分、トホホ・・・な気分でしたが、人生まさに塞翁が馬。いつもは自宅から会社まで通勤時間10秒なので、泊まった3日間は覚悟を決めて街路樹などを眺めながらのんびり「通勤」を楽しむことにしました。初日に、天王洲アイル駅の近くでちょっと気になる看板があってカメラに収めたのですが、それが何を意味しているのかよく分りませんでした。

ちょうど『スターウォーズ』の最新作が公開されるので、そのプロモーションか何かだろうと思っていました。2日目も同じコースで通勤するわけですが、その大看板の前で写真を撮っているひとの姿がチラホラ。スターウォーズの第1作が日本公開されたのが1978年(昭和53年)で、私は確か中学生でした。世代的には熱狂するはずなのですが、自分でも不思議なくらい冷めていました。生来のへそ曲がりゆえ、周囲が盛り上がるほどに反発して冷めていくという偏屈さがそうさせたのかもしれませんが、以後も熱狂することはありませんでした。

同時代的には、動のスターウォーズよりも静の「未知との遭遇」の方を応援していましたし、今でもそっちの方が好きです。背伸びをして大人びたい年頃でもありました。なので、そこまで意識はしていなかったものの、さすがに3日間もその前を通っていると少し気になっていました。で、たまたまナビで検索したら今自分の居る周辺の情報としてやたらスターウォーズの文字が出てきます。それで改めて検索すると、それはファン垂涎の『スター・ウォーズ アイデンティティーズ:ザ・エキシビジョン』だという事が分ったのです。

仕事の後はどちらにせよまた天王洲アイル駅まで戻って来ることになるし、飛行機の時間まで少し余裕もあるし、ちょっと覗いてみるかぐらいの軽い気持ちで行ってみることに。そこは歴史のある老舗の倉庫業者で、従来の倉庫業の枠を超えてワインやアートの保管やさまざまなイベントなども展開されているところでした。そこでようやく、これが地下5階まですべてがスターウォーズ一色に染められたビッグイベントである事に気づいたのです。会場内には熱狂的なマニアがひしめき合っています。続きは明日・・・




後から気づいたのですが、芥川龍之介の『河童』は私にとって木のネタの宝庫でした!イチイ水松、ラクウショウと次々に関連づけて繋がっていく(勝手につなげているだけですが)。それで「河童と木」ということで最後にどうしても触れずに素通りすることの出来ない関わりがありました。お酒の好きな方、あるいは同世代の方ならすぐに気づくはずですが、そう『河童といえばサクラ』!ついつい口ずさんでしまう「かっぱっぱー るんぱっぱー♪」のCMで有名な『黄桜の河童』。あくまでも企業名としてのサクラだと思っていたら意外な事が分りました。これも木物語の世界のひとつと。

黄桜というのは、京都府伏見区に本社を置く酒造メーカー、株式会社黄桜の事です。主に清酒の製造販売を行ってきましたが近年ではビールの製造も始められているようです。社名の黄桜という「黄色い桜」は創作したイメージかと思っていたら実際に黄色いサクラがあるのを知ってびっくり。それは「御衣黄桜(ギョイコウザクラ」という種類で、開花直後は淡い緑色の花を咲かし、やがて黄色く変化していくサトザクラの品種の1つ。「御衣」というのは平安時代の貴族が着ていた衣服の色(萌黄色/モエギイロ)に由来します

最終的には花びらの中心部分は赤く染まるのだとか。創業社長がその花が好きだったことから黄桜を社名にされたそうです。その後、2代目社長がその社名にふさわしい親しみやすいキャラクターを捜していた時に、週刊朝日に連載中だった清水崑さんの漫画「かっぱ天国」に一目惚れして自社のキャラクターに採用。清水さんが亡くなられた後は、1974年から漫画家の小島功さんがデザインを引き継がれ今に至っています。合わせて、あの頭に残る「♪かっぱっぱー るんぱっぱー♪」のCMソング『河童の歌』もずっと使用されています。

一時期、企業のCI(コーポレート・アイデンティティ)がもてはやされ、老舗企業でもそれまで長らく使ってきたロゴやキャラクターが一新されました。変化する業態に合わせるとか、分かりやすいイメージにするなど理由はさまざまですが、長年使ってきたロゴやキャラクターを変えるというのはそれなりに勇気がいること。ましてやそれが先代の思い入れがあるものならば尚更のこと。弊社でも私が入社してしばらくしてからロゴを一新させましたので、もうかれこれ25年近く使っています。このロゴやキャラクターには相応の思い入れがあります。

最近はあまり見かけなくなりましたが、私が子どもの頃はテレビで黄桜の河童のCMが流れていてよく目にしました。恐らくそれは小島功さんのデザインだったと思うのですが、かなり色気のある河童で子どもながらにドキドキしたものです。あくまでも河童の擬人化(河童に擬人化もおかしいですが)ですが、恐らく今だと無粋なひとがすぐにクレームの電話でも入れそうです。今でもあの「♪かっぱっぱー るんぱっぱー♪」の歌とともに河童の夫婦が温泉で酒を酌み交わすイラストが思い浮かびます。やっぱりイメージは大事。それは酒も木も一緒、そのあとで酔わせるところも

 




話を埼玉県秩父のサワラから、埼玉出身のNHKアナウンサー金子峻アナウンサーに戻します。伐採後の街路樹の活用に非常に関心を持っていただき、最終的にそこにスポットを当てていただくことになりました。今後大きな問題となる『都市林業』の事に少しでもスポットを当てていただけるにメディアにアピールしていくことは我らビーバー雑木隊にとっての使命でもあります。ところで金子さんの食いつきがあまりにいいので、もしかして実家が材木屋の関係者なのではなかろうかと勘繰りたくなるほど。

そのあたりをもう少し掘り下げて尋ねてみると、アナウンサーになって最初の赴任地が宮崎県だったとの事。そうです、宮崎と言えば全国に名だたる林産地で、特にスギに関しては丸太の生産量27年連続日本一に輝くなど圧倒的な森林資源を誇っています。それだけでなく広葉樹の活用も旺盛で、都城周辺では鋤(すき)や鍬(くわ)、スコップなどの農具の柄(持ち手)も精力的に生産されています。金子さんはその辺りで木に関する取材もしてきたので、自然と木材に対する関心も高まっていかれたのでしょう。

その次の赴任地が愛媛県だったので、同じ林産地でありながら、気に関する熱量には違和感を覚えられたと思います。丸太素材の生産(川上)だけでなく、建築材のほか家具やクラフト細工、玩具、器具など端材まで有効に利用する職人(川下)まで大きな流れが出来ている宮崎に対して、丸太の生産量こそ全国でも有数ながら、川下が未熟で未整備な愛媛では市民レベルでも、愛媛が林産地であるという意識が低いように感じます。恐らく金子さんが感じられた違和感もそのあたりが原因ではなかろうかと思います。まあ、何はともあれ木材業界にスポットをあてていただけるのはありがたい話です。ならばより日陰のところに光を当てていただきたい!

という事で『都市林業』!今後ますまさ問題化されることになるであろう町の中から産出される樹木たち。街路樹をはじめ、庭木、神社木、公園木、校庭や広場など町の中にも沢山の木が植えられています。森の木との大きな違いは、成長して大きくなったら伐採して材木にするために植えられたものではなくて、町の景観や美観、緑化などのため植栽されたものということ。経済林との違いは、成長した後(皮肉な話ですが、大きくなり過ぎてしまった後)の「行き先」。伐採して製材所に行く森の木に対して、町の木の行き先は産業廃棄物処理場

町の中で汚れた排気ガスにまみれながらも、安らぎを与え続けてくれた街路樹など町の木が廃棄物扱いなんてあまりにも可哀想だし、なによりもモッタイナイ!町の木は建材にするために植えられたわけではないので、建築材に適した樹種でもなければ、それに適したサイズでもありません。曲がりくねっていたり、小さく枝が多かったり、ほとんどの材木屋・製材所は歯牙にもかけないでしょう。そんな一般的ではない、深海魚的な木の受け皿として我々樹種異常溺愛症候群』に感染したビーバー雑木隊がいるのです!・・・あ、ほぼカットですか(笑)大丈夫、また次の機会に!

 




ある日会社に電話があって、「NHKなんですが、ちょっとご相談が・・・」。もしや残高不足で受信料が引き落されていませんよという警告か何かではと一瞬不安になりましたが、木の取材の事でした。電話をかけてこられたのは、『かねしゅんの突撃まちめぐり』で知られている金子峻アナウンサー。その爽やかさは電話口の滑舌のいい標準語からも十分に伝わってきます。今、大きな災害が全国各地で発生する中で問題視される山林の問題についてちょっと取材させてほしいというご依頼でした。

こういうケースって先方は軽い電話取材ぐらいのつもりがほとんどなのでしょうが、少しでも多くの方に木の話をしたい!そして人々を洗脳していつか【森のかけら】で世界征服をしたいと企んでいる材木屋にとっては、飛んで火にいる夏の虫!金子さんの話を聞くふりをして、何かつけいる隙は無いかと聞き耳を立てていましたが、「街路樹」という言葉をきっかけに、ここぞとばかり強引に『都市林業』の話をぶち込みました!しかも周辺にはメディアが興味を持ちそうなキーワードも沢山ぶら下げて!「町にも木はあります。」

打てば響くというのはこういうこと。さすが突撃まちめぐりアナウンサー、好球は見逃しません。見事に餌に飛びついていただきました(笑)。フットワークも軽く早速、会社にお出ましいただきました。『都市林業』の話にとても興味を持っていただき、そのあたりの話を詳しくお話ししました。とても熱心に話を聴いてもらうので、もしかして林産地の出身なのかなと思い尋ねてみたら、埼玉県出身とのこと。こういうところからも繋がりを作れるのが、全国各地の木を集めた【森のかけら】の素晴らしいところ埼玉の木、ええありますとも!!


埼玉県の県木はケヤキ(欅)ですが、ケヤキって県木に指定している県って多いので、【森のかけら】で埼玉つながりというと、『サワラ(椹です。全国的には埼玉というと、『西川材』のブランドで知られるスギ・ヒノキでしょうが、実は埼玉県の北西部に位置する秩父市では、戦前に植えられたサワラの大きな木も多く、サワラ材の産地としても知られています。その関係で【森のかけら】の中のサワラははるばる埼玉県からやって来ているのです。という事で、今まで触れてなかったサワラの木の話をここから少し。続きは明日・・・

 




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