森のかけら | 大五木材


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20110508 外来種の脅威・ダム篇①連休中に帰省していた時の話をもうひとつだけ。法事の前日、母校の小学校に行って帰って来ると、今度は魚釣りにいこうという事になりました。実は我が故郷の愛媛県西予市野村町坂石地区は、『へらぶなの里』として有名な場所なのです。実家の傍の擁壁(ようへき)にも大きな看板が掲げてあります。以前アップしたかもしれませんが、私が子供の頃、若き松方弘樹さんも釣りに来られていました。松方さんが来られた~!と近所が大騒ぎしていたのを覚えていますが、まだ純真無垢だった私は『仁義なき戦い』とも出会っておらず誰それって感覚でした。

20110508 外来種の脅威・ダム篇②この地区はとにかくが多くて、子供の頃釣りに来られた方によく「どの橋を渡るの?」と道を訪ねらたものです。狭い地域なので、どの橋を渡ったところでぐるぐる循環するのですが、初めて来られた方には異様な光景に映るかもしれません。今ダムの底になっている辺りに河が流れていて、その周辺に集落があって、両親達もそこで暮らしていたのですが、ダムの建設の際に、壁面を削ってへばりつくような平地を作り、そこに集落ごと移転したという話を聴きました。それでダムを渡ってつなぐ橋ばかりが出来たのです。

20110508 外来種の脅威・ダム篇③実家はダムにせり出すように建てられているので、ダムの水が多い時は窓から釣竿を垂らせば魚釣りができそうなほど(実際には出来ませんが)ダムの傍で暮らしてきました。ダムの水はほとんど循環しないので、この時期になると独特のダムの匂いがします。ゴミや流木などが漂流物が流れ集まり、泥や草の匂いと混じり合った何とも言い難い独特の土臭い、ダム臭い匂いがします。どちらかというと異臭なのでしょうが、私にとっては子供の頃から慣れ親しみ体に染み付いた生まれ故郷の懐かしい匂いです。

20110508 外来種の脅威・ダム篇④私は子供の頃からプチ・アオウドア派で、どちらかというと画を描いたり漫画を読んでいるようなインドア派の少年でした。兄は子供の頃からアクティビティな性格だったので、よく釣りとかしていましたが、私は幼少の頃から魚は、食べるのも触るのも大の苦手で、餌のミミズも触れず釣った魚すら兄に外してもらうような、田舎の暮らしに適応できない子供でした。子供ながらに、いずれ大きくなったらきっとこのここを出て行くんだろうなというおぼろげな思いはありました。

 

20110508 外来種の脅威・ダム篇⑤その後も、自分は将来ここを出てどこで生きていくんだろうという漠然とした不安の感覚ははずっと私を支配していました。将来何でも好きな事が出来るという考えには及ばず、むしろ出て行かなければならない現実の方が苦痛でした。そういう幼少の感覚の反動が、いろいろな産地を訪ね歩いたりと、大人になって出ているのかもしれません。このダムの匂いを嗅ぐと、高校の頃に進路に悩んでいた頃の事を懐かしく思い出します。それで釣りをする事になったのですが、さすがに兄の子供たちはそのDNAを受け継いでいてアクティブ。それにひきかえ私は、リールに触るのも何年ぶりかで子供にダメ出しされる始末。こういう時に頼れる兄がいると助かります。ああ、そういえば昔から外で遊ぶ時には、いつも兄貴にひっついていては真似ばかりして、よく助けられていました。ダムと土のの匂いと共に懐かしい記憶も蘇ってきます。

 

20110508 外来種の脅威・ダム篇⑥さて、インドア派の私は娘達と早々と実家に帰ったので、こちらのブルーギルだけしかお目にかかれませんでしたが、日暮れまで頑張った兄たちには大物の釣果もあったようです。このブルーギルは北米原産の外来種で、釣りブームによって日本各地に放流されたのですが、繁殖力が強く日本の池や沼など生態系にとって脅威となっていて駆除も行われています。食いつきが強いので釣りには喜ばれるのですが、鯉や鮒には恐ろしいハンターなのです。水辺も森同様、身近なところで喫緊の深刻な問題を抱えています。




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