森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
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弊社が【森のかけら】で取り上げている240種の木とプレミア36、あるいはそれら以外の木でも、このブログで個別に詳しく取り上げた木については、『今日のかけら』にリンクを貼って一覧で検索できるようにしています。現在どれぐらい進んでいるか調べてみました。240種の内、日本68種世界54種の計122種なので約半分。プレミアは36(内6種は240と被るので厳密には30)の内8種、その他は26種。全部合わせると156種を今までに取り上げてきました。

 

 

自分自身でこれを完全に仕上げるのをライフワークとしています。それはただリストを埋めるということではなくて、一度取り上げた木でも機会があれば何度でも取り上げて、新しい情報などを足していって、データブックあるいは読み物として仕上げていくつもりです。なので最終的なゴールはずっと先を見ているのですが、忘れっぽい自分自身の記憶の引き出しとして、240種+プレミアについては、早い段階でひと回りぐらいはしておきたい気持ちはあります。およそ後半分程度。

 

 

それで何を取り上げて何をまだ取り上げていないのかを見直してみると、以外にも身近な木や仕事で何度も名前が出ているのに、触れていなかった木があることに気づかされます。例えば日本の木でいえば、アオモリヒバ、イタヤカエデ、カバ、ミズナラ、ミズメザクラ、ヤクスギあたり。こうしてみると日本に木についてはメジャーどころは結構取り上げていると思います。世界の方は、アユース、ウエスタン・ヘムロック、コクタン、ハードメープル、ハードサイプレス、レースウッドなど。

 

 

日々のブログの中ではその名前は出ているにも関わらず、個別に取り上げてない理由は、それの最終商品や家具など仕上がった状態の画とか資料映像などが揃ってから取り上げようと思ったいたのに、画が揃っていないからというのが主な言い訳。『今日のかけら』で取り上げていると、リンクさせるだけで詳しい木の個別の説明が不要になるので自分も助かるし、なにより【森のかけら】をご購入いただいたお客さんからの催促もあって、なるべく早く埋めたいと思います。それで早速明日は『イタヤカエデ』を!




これは、盟友・井部健太郎君が開発したスマートホン用の「スピーカースタンド」。愛媛県久万高原町産のスギを使って作られています。以前に久万高原産のヒノキを使って、国内屈指の高級ドラムメーカー・Sakae Rhythm(サカエリズム)さんに国産ヒノキ製ドラムの材を提供するなど音楽への造詣の深い健太郎君ならではの発想です。画像のように木製の木箱の上面に開いた穴にスマホを差し込むと、無垢の板に音が共鳴して、電源無しに深みのある音色が楽しめるというもの。

 

 

開発を始めた初期から話を聞いていたので、どうやれば音がよく聞こえるか、いかにシンプルな構造で組み立てられるようにするか、かなり苦心されたようです。木製のスマホスピーカーは結構いろいろなところで作られていて、それ自体は決して珍しいものではないかもしれませんが、自分のところにある材にどういう「調味料」を振りかけて、どういう場に「提供」出来るのかということを日々考えていて、出来ることを、出来る能力で、協力できる仲間と作り出すということが大事

 

 

実際に音楽を聞いてみると、スギの年輪に反応して音色がやわらかく響いてきます。パーツをレーザーでカットして簡単に組み立てられるような仕様となっていますが、白木のバージョンの他に、経年変化で表面がロマンスグレーになった(銀白色などとは言わない)ものを、サンドペーパーで軽く磨いて浮造り調に仕上げたエイジングバージョンの2種類があります。このエイジング材が最近非常に人気があって、店舗等では強いニーズがあります。本来、買うものではなく作るものですが。

 

 

今回このスマホスタンドが、FM愛媛さんの開局35周年オリジナルグッズとして公式に販売されることになりました。久万高原町の木材を使った『森のくまさん(久万産)』シリーズの1つとしてFM愛媛さん本社で絶賛発売中です!価格は¥1,500(消費税別)。なお、FM愛媛さんではこの販売にあたり、オフセット・クレジットも購入され、1商品につきCO2 10kg分のクレジットを付与して森林保全事業等にも取り組まれるなど、その本気さがヒシヒシと伝わってきます。

 

 

この真摯な思いと、勢いに乗らない手はないと、わずかな下心を持って私も何か「音」に関する商品が作れないか試案中。健太郎君も私も、作る環境や素材や十分に揃っているのですが、このスマホスタンドのようにその思いを増幅させて多くの方に伝える『出口のプロフェッショナル』の存在が必要不可欠。今まで狭い業界の中で小さな筏に括り付けて川上から川下にどう流すかばかり苦心してきたものの、一歩外に踏み出してみれば大海を安心安全航海するタンカーがこんなに沢山・・・!

 

スマホスタンドに関するお問い合わせは(株)エフエム愛媛 販促事業部 kuma@joeufm.comまで




昨日の中田水産さんの話の続きですが、同じ南予出身でありながら、山側で育ったために海のことは何も知らなくて、いろいろと教わる宇和海の話がとても新鮮でした。中田水産さんでは宇和海の伊方湾の入り江でしらすの養殖もされていて、使用される餌も無添加にこだわり独自のブランドしらすを作り出されています。実際に食べさせていただきましたが、これが美味!木製品だってそうですが、それを作っている人の顔や背景が分かると、同じものでも味わいが増してくるというもの。

 

 

中田社長から伺った話の中で印象に残ったのは、山の形は海の形でもあるということ。つまり山の斜面は海底までつながっているので、山の形を見れば海の中の地形も分かるということ。言われれば当たり前の話ではあるものの、言われるまで意識して考えたこともありませんでした。それは特にこの宇和海という複雑に入り組んだリアス式海岸という漁場が特殊な生態系を生み出しているという事でした。その特性を知り尽くしたうえで考えられた中田水産独自の戦略もお見事!

 

 

そう考えると、山のものと海のものって切っても切れない関係性があって、どこからでも絡められそうです。今まではどうしても必要以上に「山」とか「森」を意識した商品にばかり目が向いていましたが、山のすそ野が海岸になっていると考えると、海のものを木で作るのもありだなと。よく寿司屋さんで、魚偏の漢字がびっしり書かれた湯呑を見かけますが、以前からあれが気になっていて、木偏でも同じようにものがあったりしますが、共通する名前ってないのかなあと・・・。

 

 

すぐに思い浮かぶものに「サワラ」があります。海のサワラは、魚偏に春で『』。山のサワラは、木偏に甚で『』。魚のサワラは、春先になると産卵のために沿岸に近づくので、日本では、春によく見かけることから、「春を告げる魚」という意味で春という漢字があてられました。一方、木のサワラの方はというと、椹は本来「桑の実」のこと、あるいは木などを切断する時に下にあてる台のことらしく、漢字としての椹は誤った使い方なのだそうで、漢字の由来対決は魚のサワラに軍配。




少し前の話になりますが、弊社のホームページをリニューアルするにあたって、その制作・管理をお願いしているパルスデザインさんが手掛けられた伊方町中田水産さんの会社にお邪魔することに。パルスデザインの大内さんが、中田水産さんに行く用事があるということなので、お供させていただいたのですが、何か中田水産さんと取引があるとか、面識があるとかいうわけではありません。それぞれをよく知る大内さんから聞いた「似たような匂いがする」という話だけが手がかり。

 

 

普通の感覚なら、木材と漁業というまったく畑違いの分野で、ほとんど共通の話題も無い中、よくもまあそんな無謀な事を!と思われるかもしれませんが、職種は違えども、大内さんによると中田水産の中田社長も相当のアウトサイダーで、漁業界デモを独自路線を進まれているかなりの変わり者という事。もうそれだけでお会いしてみたいし、絶対オモシロイ人に間違いないと私のアンテナは反応。この歳になると、時間もモッタイナイのである程度見極めてから人ともお会いしたい。

 

 

大五木材のホームページを手掛けるデザイナーがオモシロイという人に間違いはない。そして、そんな人とわずかでもご縁があるのなら、会っておかねば絶対損。職種の違いなどは、けもの道を歩く者にとって何の問題でも、何の障壁ですらもないのです。むしろ、何も変革も考えない前時代的な同業者と会うことの方が無意味で時間の無駄。共通の商売のネタが無いなんて、単なる言い訳でしかなくて、現状はそうかもしれませんが意気投合すれば商売のネタなんてどこからでも拾えるもの。

 

 

という事で伊方の中田水産さんの本社でお会いした中田社長は予想していた通り、いやそれ以上にとっても魅力的な方でした。初対面にも関わらず、やはり同じ変わり者同士、すぐに意気投合して話は大いに盛り上がりました!そこからはお互いが木の事、魚の事でフェチぶりを披露し合うという予想通りの流れとなり、何か一緒に出来たら面白いねと、コラボ商品の話にまで広がり、うっすらとその輪郭まで見えてきました。山と海とは繋がっている・・・




20161126-1今年の『えひめ・まつやま産業まつりwithメディアパーティー・すごいもの博2016』(以後、すごいもの博)、1日目は天候にも恵まれて、昨年にも増して大勢の方がブースを訪れていただきました。イベントでは無双の『木の玉プール』には開始時間前から子供たちが群がってきて、閉会時間まで一瞬たりとも無人になることなく、子供たちの笑い声が絶えませんでした。だからといって商品が爆発的に売れるというわけではありませんが、ここは木育、啓蒙の場と割り切ってます。

 

 

20161126-4それでも毎年熱心にブースに立ち寄っていただく木のファンも沢山いらして、県外からお越しになった常連さんに「1年ぶりですね」なんて挨拶もこのイベントならでは。木育、啓蒙の場と頭では理解していても、商売人の性で何か思いがけないものが売れたりするのではと、毎年下心丸出しでオリジナル商品に中から何点か見繕って持ってきていたのですが、今年はそれも封印してほぼPRに徹して、家内の木のおもちゃの店番をすることに。そしたらそういう時に限って、「あれないの?」

 

 

20161126-3なんて声がかかったりするもの。だからといって持ってきていたら必ず売れるというものでも無いことは百も承知。「残念ですね、さっき売り切れました。」なんて悔し紛れに言えるわけもなく、「お店の方には置いているんですけどね~」と愛想笑いで残念がってみせるのが精一杯。モノが売れるタイミングって本当に難しい・・・。「あれば買ったのに」なんて言葉に何度騙されたことか。そんな肩透かしを何度も経験して、辿り着いたのは「(商品がそこに)なくても買わせる」洗脳。

 

 

20161126-2あくまでも『木のファン』にさせるための洗脳であって、謎の壺を売りつけたりするような怪しい洗脳ではありませんのであしからず。「モノを売るな、人を売れ」というのは商売の鉄則ですが、弊社の場合は「木のモノを売るな、木の物語を売れ」ということをテーマに掲げてきました。話し方の技術や言い回しよりも(まあそれも大事ではあるものの)要は熱量が問題。ふと、昔の時代に言葉も通じぬ異国の地に布教活動にやって来た宣教師ってこんな気持ちだったのかなって頭に浮かんだり・・・。




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