森のかけら | 大五木材


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今ではすっかりマニアックな木を専門に扱っている材木屋という風に誤ってイメージができあがりつつある弊社ですが(実際は全然そんな事はないのですが)、まあ確かに扱っている材はひと昔前に比べるとかなりさま変わりしました。4寸の化粧柱が主流であった時代には、鴨居敷居も梱包で仕入れていいて、倉庫に積み上げられ、それをばらして立てかけるのが日課でしたが、いまではすっかりそれらの仕入れも激減し、更に本来の目的で使われることもほとんどなくなりました。本来の目的以外というとどういう用途なのか。

その答えのひとつがこちら。今日も今日とて、4mの4寸鴨居をバンバン挽き割っています。長さも1mにカットして、幅も3つ割り。私自身もひと昔前の感覚ならば、あり得ない荒業でしたが、そもそもこれは再割用に買った「たまたま鴨居サイズ」なので、一切躊躇はありません。前時代的な材木屋感覚だと、「大きな材は大きく使え!」というものでしたが、今は「小さく割ろうとも価値を高めよ!」。本来の鴨居や敷居などの造作材として売った時の数倍の値段で売れるという前提があればこそではありますが。それで割ったものがこちら。

およそ1mの43㎜角に割ること20数本。昔のように建築という出口1本しか持っていなかった時には考えることも出来ませんでしたが、今は少しは視野が広がったお陰で建築材の呪縛からは随分と解放されました。そういう視点で木材を見れば、それがいかに汎用性のある美しくて表現力のある素材なのかということがよく分かります。それゆえ、43角に再割した時に発生する薄っすい引き落としにすら、「まだ使える可能性」を感じ取ってしまうのです。普通ならばまず間違いなく焼却炉行きの端材・・・。

私にはどうしてもこれが「捨てるしかない端材」に見えないのです。主役の43㎜の角材がどうなるかという事についてはいずれまた改めてご紹介しますが、とりあえず出口の決まっているそちらよりも、私にとって重要なのはこちらの厚み2㎜程度のこのペラペラの板の方。なぜなら出口が定まるまではこの状態で保管しておかなければならないから。そうやって出口待ちの端材がどれほど多いことか!早く出口を見出さねば、「使えぬ端材」の闇の中に堕ちていってしまいます。私が救い出さねば誰がやる~!




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