森のかけら | 大五木材


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少し前にこのブログで『モンキーポッ』の耳付板をご紹介させていただきましたが、雨の前になると葉を閉じて、雨を予告する事から別名『レインツリー』の名を抱くだけあって、あの後から松山にも雨が降り出しました。しかしその後は天候不順で、コタツと扇風機が同居するような昼間と朝晩の温度差に、我が家の娘は体調を崩してしまいました。近づく梅雨に怯えるのは材木屋ばかりではないでしょうが、雨が降ると予定が根底から崩れてしまうので、これからは毎日の空模様が大いに気になるところです。

今日運んだ家具が、モンキーポッで合ったことが幸いしたのでしょうか、午後から曇天で、雨には至りませんでした。家具納品の日は、今日ぐらいの曇天が理想です。雨を嫌うのは当然の事ながら、逆にあまりに天気が良いと、これからは夏になると配達中の車上でも強い日差しの影響で、木が変形する事もあるのです。家具専用の車があるわけではないので、真夏になると熱を遮るべくしっかり養生もしますが、あまり過剰にするとそれがアダになる事も。ですので今日ぐらいの曇天がありがたいのです。

そのモンキーポッから作らせていただいたのが、こちらの学習机です。このモンキーポッド、長さが2mを越えるサイズですが、元口から末口に向かってテーパーが強いので、どういう使い方を提案すればいいのか少し悩んでいたのですが、今回ご注文いただいた学習机には、まさにもってこいの形状でした。お部屋のスペースの都合で、長さが1100mmでやや右方向が狭まっている板がベストだったのですが、うまく木取ればうってつけのサイズ!まず、元口の左側より机の天板を取って、残りの半分でワゴンの天板を木取りしました。ですので、右のように天板とワゴンを並べてみると、木目が1つにつながっているのが分かると思います。更に残った部分は、厚みを半分に割り返して、ワゴンの扉に使わせてただきました。わずかに片側の耳の部部をカットしただけで、ほとんど捨てる部分が無いほど、板1枚丸まる綺麗に使いきりました。

こういう無駄の無い木取りが理想ですが、これほどうまくいくのは珍しい事です。まさにこの学習机のご依頼のためにあったような材でした。さて、机の脚やワゴンの側板までは材が及びませんでしたので、似た質感のブラック・ウォールナット(BW)を使用。今回は得意の黒渇褐色の濃いBWではなく、やや色目の淡い茶褐色系のBWをセレクトしました。これが植物性油を塗ると、モンキーポッドの茶渇色とうまく融合しました。ここまで馴染むとは思っていなかったので、これは意外な発見でした。

ワゴンはキャスターが付いていて可動式です。こちらでは、以前にも上のお姉ちゃんが紅椿の学習机をご購入いただきましたが、それに引き続いて弟君の分もご購入いただきました。ご家族で木選びも経験していただきました。お姉ちゃんの机も耳付でしたが、その触感が良かったようで、こちらも耳付でのリクエスト。子供でも、食べ物の好みがあるように、木のイメージや雰囲気など自分の好みや嗜好は漠然としながらもあるものです。そういう部分を聴いて大切に膨らませてあげていると、子供なりに木の世界を楽しんでくれるのではないかと思います。何の木か分からないけどでも安かったから買った・・・それでもいいかもしれませんが、今回のように両親と一緒に材木屋で木を見ながら、自分の学習机を選ぶという体験は子供にも忘れ難い楽しい思い出になるのではないでしょうか。ただ「買う」のではなく、「観て」「知って」「選んだ」モノは、自分の中の賞味期限も長いと思うのです。

 




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