森のかけら | 大五木材


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★今日のかけら・#085 【楡/ニレ】 ニレ科ニレ属・広葉樹・四国産

 

 

20120326 2(ニレ)』の木の説明をするのに、英語名の『エルム』から「ディ暗殺事件の現場となった「ルムストリートを引き合いに出す材木屋なんてきっと他にいないんだろうなあと、改めて己の立ち位置を確認して悦に入っております。しかし、木の話」を「木の世界」だけに留めてしまうなんて、なんてモッタイナイ!頂にたどり着くのに色々なアプローチがあっていんだと思うのです。料理方法(加工)次第でどのようにも形を変える「したたかさ」こそが他の資材とは袂を分ける木の最大の特徴でもあります。

20120326 3さてそのニレですが、大別すると春に開花するルニレ(春楡)9月頃開花し、11月頃に実がつくアキニレ(秋楡)に分けられます。秋楡の葉っぱは春楡より小さくてブ厚いようですが、一般的には「ニレ」というと、「ハルニレ」の事を指すようです。我々が扱う「木材」としても「ニレ」としてひとくくりにされて流通しています。それが「ハルニレ」なのか「アキニレ」なのか考えたりした事もありませんでした。「材」となってからその違いを識別することは困難なのではないでしょうか。

20120326 4ちなみに【森のかけら】に加工しているのは、身元を確認した「ハルニレ」です。ニレは、非常に重厚な木で、その強度を生かして車軸にも使われたりするので、別名「石欅(いしげやき」とか「河原欅(かわらげやき」とも呼ばれます。ただ地域によっては、欅の中でも非常に硬い材質のものを「石のように硬い欅」として「石欅」と表現する地域もあるようです。実はそれもニレがいまひとつ知名度が低く、認識が薄い事に起因しているのかもしれないと思うのです。

20120326 5木目のくっきりした日本の広葉樹の代表格と言えば、ナラ、タモ、クリあたりになると思います。戦後に学校の学童机作する際に、ナラ、タモ、ブナの樹種が採用されたのですが、どういう理由かニレは選考から漏れたために、これらの広葉樹の中で用途のはっきり定義されないニレだけが著しく安い価格で取引されることとなり、その後もマイナーな評価を脱しきれないという話を聞いた事があります。それだけが原因というわけではないでしょうが妙に説得力のある話だと思います。更に明日へ続く。




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