森のかけら | 大五木材


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★今日のかけら・#001【青森ヒバ ヒノキ科アスナロ属・針葉樹・青森産

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20140227 1青森ヒバについては特別な思い入れがあります。まだごく普通の材木屋であった頃(!)、国産材に関してはそれまでほとんど愛媛あるいは四国の木しか扱っていませんでした。その後『覚醒』してからは、全国の木を扱いたいと思うようになるのですが、真っ先に頭に浮かんだのが日本三大美林の一角『青森ヒバ』でした。ほとんどミーハー気分で飛びついただけだったのですが、当時の私からすれば青森ヒバは雑誌や図鑑でしか見ることしかない木のひとつであったのです。

 

 

20140227 2それぐらい名前の知れ渡った一大ブランドなのですが、この木について私なりに昔から特別の秘めたる思いがありました。それは昔ある雑誌で読んだ言葉なのですが、「腐りにくくて強いから土台に使う。昔からずっと青森ヒバに対するフィロソフィア(哲学)はそこで留まったままだ。」確かこういう内容だったと思うのですが、要はもっと他にも青森ヒバを活かす努力をしてみたらどうかという提言であり、その潜在的な可能性を示唆するものでありました。

 

 

Exif_JPEG_PICTURE当時の私にはひばを実際に使った経験も浅く、そのほとんどが腰壁や天井材でしたので、自分の耳にも痛い言葉であったのと、ヒバに限らずいろいろな樹種の新たな用途を考えてみようと思わせるきっかけになったので強く印象に残っているのです。それでもたまに使う青森ヒバの壁板が届いて箱を開封すると、鼻の奥をくすぐるような爽やかなライムのような香りに包まれ、商品に青森県の香りがついてきたようで妙に嬉しくなって、その瞬間がとっても楽しみでした。

 

 

20140227 3その当時は、地元に無い珍しい材を扱ってみたいという好奇心がほとんどで青森ヒバにも手を出したのですが、これが後にもっと沢山の世界中の木を見てみたい、触ってみたいという【森のかけら】へと暴走していくきっかけだったのかもしれません。最初の頃は、とりあえず本で読んだ解説などに従い、耐湿性に優れた青森ヒバの特徴を活かして水回りや脱衣室、トイレなどの腰壁に提案をさせていただいておりました。現場で養生を剥がすと、また香りが漂ってきて、その頃『香り』という材の特質にも関心が向くようになったのも懐かしい思い出です。その後、主に住宅の内装材として青森ヒバを使ってきましたが、私の場合は土台というよりも、水や湿気に強いから水回りというフィロソフィアから抜け出せずにいます。それが反動となって、後に青森ヒバの挽材に手を出すことになるのですが・・・

 

 

20140227 5それまでヒバといえばこの辺りでは『イエローシーダ(米ヒバ)』しか流通していませんでしたので、かなり強烈で鼻をつく刺激のあるその匂い(あえて香りではなく匂い)からは、木の香りが商品特性として訴求性のあるものだとは考えてもみませんでした。それが青森ヒバとの出会いでおおきな変化が”!そういう思いもあって、『今日のかけら』で取り上げる際にはぜひ1つでも多くの青森ヒバの施工写真も添えたいと考えていたので、今頃になってしまいました。明日へ続く・・・

※この項のタイトルは、生前に布施明の『シクラメンのかほり』が大好きであった母に捧げて。




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