森の家 チェリー・キッチン

当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

森の家　チェリー・キッチン

3. 木の仕事, 木の家具 | 2014/08/12 PM10:39

本日はジョーコーポレーション宇和島支店さんの『森の家』の第三弾。フローリングに秋田産の山桜、天井にアメリカ産のブラックチェリーを使っていただきましたが、キッチン周辺にも無垢材をたっぷりと使っていただきました。全長６ｍにも及ぶ大きなキッチン収納をすべてブラックチェリーで作らせていただいたのですが、通常無垢仕様といっても裏板や棚板には突き板などの合板を使用することが多いのですが、こちらは一切合板類を使用していない正真正銘の総無垢造りのキッチン収納。

今までにも無垢材でキッチン収納を作らせていただいた事は何度もありまいたが、これだけのボリュームで作らせていただいたのは初めての事です。画像から想像する以上に相当量のブラックチェリーを使っています。家具材として双璧の人気を誇るブラックウォールナットは、大きな節や白太が絡んできますので、もしもこれをブラック・ウォールナットで作ったとしたら、ブラックチェリーの４、５割増し（下手をすると倍！）程度の材料が必要になったことだと思います。

素性がよくて節や白太の少ないブラックチェリーならでこそ。最近よくコストを抑えるために、図面指定の材と同等程度の材で安いものありませんか？というお問い合わせを受けますが、その材にはその材ならではの個性や特徴があり、いくら雰囲気や質感が似ているといってもやはりそれは別物。このキッチン収納の仕上がり具合を見て、手前味噌ながら、これだけの質感、色調、存在感を出せる木はブラック・チェリーしかないと確信。改めてその妖しき美しさに惚れ惚れします。

製作＆施工は当然いつもの善家雅智君（ＺＥＮ　ＦＵＲＮＩＴＵＲＥ）。当日現場での組み立てには私も立ち会って、手伝いの真似事をしていたのですが、ものが今まさに完成していく過程を見るのは楽しいものです。ただし今回はものがものだけに、かなり時間もかかりましたし、善家君には絶大な信頼を持っているものの、無事組みあがるのかどうかちょっぴり不安もありました。だからこそ、最後に天板が乗って完成した時には、私ですら何だか熱いものが胸に込みあがってきたのです。