森のかけら | 大五木材


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20140929 1    ということは、ありえない話ではありますが万が一このタイタンオオウスバカミキリ(もうその名前からしてレア感が漂うのですが)に目をつけられていまうと、高額で貴重なゼブラウッドであろうが、黒檀チークであろうが、眼前でバリバリと喰われていくのをガンジーのように無抵抗でなされるがまま見守るしかないのか~!?いや、もし宿主がワシントン条約附属書Ⅰのリストに掲載されている絶滅の危険に瀕している『ブラジリアンローズウッド』だったらどうなのか?!

 

20140929 2妄想は広がるのですが、それよりもなによりも成虫でこの大きさという事は、幼虫でもかなりの巨躯を誇っていらっしゃるのでしょうから、駆除いや強制退去していただくことなど到底無理!下手すると口から何か恐ろしい異物を吐きかけられる恐れすらありそうですので、もう宿主がローズ様でも諦めるしかありません。それはさておき話を現実世界に戻しますと、先日資材置き場を廻っていると不思議な光景に遭遇しました。そこには『エノキ』の板材を置いているのですが、

 

Exif_JPEG_PICTURE虫穴の開いた1本のエノキに黒いハチらしき昆虫が引っ付いてもがいていました。最初、キリの中に産み付けられた幼虫が成虫になって穴から出ようとしているのだがお尻のあたりが引っかかって出られないのかと思っていたのですが、よくよく見るとそうでもなさそう。昆虫の生態には詳しくないので実際のところはよく分からないのですが、珍しい光景だったのでしばらくの間観察していると、どうやら開いていたエノキの穴の中にメスのハチが卵を産み付けているのではないかと?!

 

Exif_JPEG_PICTURE近づいてよく見ると、お尻が引っかかっているようではありませんが、私がすぐ傍まで近づいても一向に逃げる気配がありません。じっと観察すると、ハチがプルプルと痙攣するかのような震えを繰り返しています。その後も数分の間その状況は続きました。その後、電話が鳴ってその場を離れ、少しして戻ってみるともうそこにはハチの姿はありませんでした。穴は意外に深くて先が曲がっていたので中の確認は出来ませんでした。放置しておけばいずれそのエノキは餌となるかもしれません。

 

20140929 5それでもさすがに今目の前で産まれたばかりの(勝手に私が妄想しているだけで、産卵でもなんでもないのかもしれないのですが・・・)生命を奪う事は憚(はばか)られ、その1本のエノキは今まで殺生してしまった多くの虫たちへの懺悔と鎮魂の意味を込めて、彼ら幼虫への捧げものとしてそのままにしておくことにしました(あくまでも産卵したという妄想で)。小さな木材屋の小さな敷地の中で世界各地から不本意ながら集まってきたであろう虫たちの小さな命の営みは続くのであります。




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