森のかけら | 大五木材


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Exif_JPEG_PICTUREいよいよ2014年もあとわずか。その最後の月、12月の誕生木は『樅(モミ)』。久万でモミの大きな原木を数本買って来て、厚み45~70mmぐらいまでに耳付きのまま板に挽き分けて、そのまま天然乾燥で乾かすこと数年。3m~5mまでおよそ80数枚の耳付きのモミが倉庫の中で永い眠りについておりましたが、その間はただひたすらに乾かせる期間ですので、乾燥が不完全でも自分で乾かせるという業者の方向けには販売する事が出来ませんでした。乾燥の見極めが出来たのが今年の春頃の事でした。

 

Exif_JPEG_PICTURE3〜5mの耳付き板で、しかも幅は広いものになるとおよそ1m強もありましたので、それなりに保管場所も必要となり、販売が出来るまでは社員からも厄介者扱いされていた可哀想なモミ・・・それも仕方ありません。だってこういうものって明確な販売の見通しがあるから仕入れるのではなく、仕入れておいてから販売機会を探していくものですから、相手が見つかるまでは確かに無用の産物のように思われるかもしれません。ただ私には、明確な販売先は見えてはいなくとも売れる、売り切れる確信はありました。

 

Exif_JPEG_PICTUREこういう大きなサイズの一枚板というのは、そこに今すぐ販売できる現物があってこそ商談が出来るモノだと考えています。自分の所に無くても、取引先にあるのならば連れて行けばいいとか、画像を送ってもらえればいいと言われる方もいらっしゃるかもしれませんし、そういう商売をされている方もいらっしゃるでしょうが、それは私のスタイルではありませんし、そうしたくもありません。いつ売れるとも分からないような材を、それでもじっと辛抱して持っておく覚悟があってこそこういう板を売る資格があると信じています

 

20141202 4いつ売れるとも、いつ出会いがあるとも分からないこそ、その千載一遇のチャンスにお互い真剣になれるのだと思いますし、売る方にだってそれなりに責任感や気概も湧くというもの。そういう販売見通しの立たない材を在庫するスタイルが過剰在庫、資金の固定化と敬遠される傾向にあるからこそ、それをやり切るところにも光があたるわけで、お陰様で80数枚あったモミも、残すところあと10数枚にまで減りました。しかし残っているものの中には、幅1mクラスがいくつもありますので、最後まで息が抜けません。

 

Exif_JPEG_PICTURE本当はお買いあげいただいた1枚1枚について、どうのように料理されたか追跡取材までしたいところなのではありますが、一度私の手を離れてしまえばそれはもうお買いげいただいた方のもので、あまり深入りするのも失礼な話。大きさが大きさだけに、その多くは店舗のカウンターなどに利用されたらしいのですが、客としての再会を楽しみにさせていただきます。それらモミの端材たちも、【森のかけら】や『モミのこだま』として多くのひとの掌のぬくもりとなっています。失う寂しさに負けてまた次を買ってしまう・・・嗚呼。

 




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