森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20140107 1昨年、秋田に行く機会があったのですが、本当はその時数日早めに松山を出て八甲田山白神山地にも行けないものかと画策したのですが、あまりに無謀な行程になるのであえなく断念しました。秋田には『秋田富士』とも呼ばれる美しい山・鳥海山もありますし、一度はゆっくり東北の山にも行ってみたいのですが・・・。ところで、映画『八甲田山』では、白銀の中に凛として佇む巨木たちの姿がありましたが、当然のことながらその存在についてはただの舞台背景として完璧にスルーされ触れられる事はありません。

 

20140107 2映画の中に登場する木って、いくら立派な巨木とかでもほとんど樹種名が呼ばれる事はなく、ただの『』としてしか描かれる事がないように思います。そんな事を気にする人なんて、ごくごく一部の木フェチなんでしょうが(戦争映画で画面の端にチョイ映りするレアな戦車に萌えたり、アクション映画で使われる銃に萌えるガンマニアの心境でしょう)。でも世の中に存在するマイノリティたちのために「この立派なケヤキはニレ科の仲間でなあ・・・」なんて台詞がひと言でもあれば心打ち震えるのですが。

 

20140107 3さて、いよいよ本命の『網走番外地』!今更説明する間でもない名作ですが、公開されたのが私の生まれる前年、東京オリンピックの翌年という事ですので若い方向けにサラッとご紹介。元々実録モノの小説があったのですが、そこから網走刑務所という舞台設定とタイトルだけを拝借して、『手錠のままの脱獄』(名匠スタンリー・クレイマーが監督した1958年の作品で、囚人護送車が田舎町を移動中に、真夜中に転落事故を起こしてしまい白人と黒人の脱獄囚が手錠に繋がれた脱獄するが、人種偏見から反目するふたりが、修羅場を切り抜けていくうちに友情が芽生える・・・という話。トニー・カーティス、シドニー・ポワチエというふたりの名優が演じました)をベースに石井輝男監督が換骨奪胎して作り上げた刑務所映画の傑作なのです。

 

 

20141207 4親分のための傷害事件で懲役三年を言い渡された橘(高倉健)は、前科五犯の権田(南原宏治)たちと網走刑務所にやって来る。房内を仕切る古参囚人たちとの軋轢に耐える橘のもとに、母親が病気で危険な状態であるとの知らせが舞い込む。橘の保護司である妻木(丹波哲郎)を心の支えとしてきたが、囚人たちの脱獄計画に巻き込まれる形で橘も脱走。奇しくも相憎しみ合う権田と手錠でつながれたまま雪の中を脱走し、怒りに震える妻木に追われる事となる・・・というのが大まかなあらすじ。

 

20141207 5最初は看守に反発していた健さんも、やがて怒りのエネルギーを労務作業の森林伐採の斧に込めることになるのです。おお〜、ここにやっと健さんと木の融合を見ました!舞台設定は定かではないのですが、明治時代には刑務所に隣接する最先端の蒸気機関を有する工場で、囚人使役によるマッチ軸の製造が行われていたそうです。その原料確保の森林伐採も行われていたので、もしかすると健さんもポプラシナノキ、エゾマツ、トドマツなどを伐っていたのかも・・・この項、明日完結(予定)。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
Scroll Up