森のかけら | 大五木材


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ケンポナシの色目は淡黄白色とも橙色とも表現さえますが、個体差にはバラつきがあって弊社の在庫しているケンポナシはどちらかというと濃い茶褐色。昔の書物には、「ケンポナシ、箸となすべく白くして美なり」の記述もあるぐらいなので、色合いは比較的淡いのが標準的なのかもしれませんが、なにしろ私自身も使用実績が少なく詳しく言及できません。主な伝統的な用途としては、床板落し掛けなどの装飾的なものから、家具器や盆、指物、器具、彫刻材などが挙げられます。

 

森のかけら】の中のケンポナシも、この在庫の中の一部を利用しています。そのケンポナシのかけらを見て、「こんなのケンポナシじゃない!」なんて鬼の首でも取ったように仰る輩もいらっしゃいますが、それぐらい色味や材質に個体差があるということでしょう。実際木目の詰まった部分と、荒い部分では確かに印象は随分違って見えます。例えばこのケンポナシなどのように、がよく現れるのですが、その部分には入皮が巻き込まれ、非常に複雑な表情を醸し出しています。

 

ケヤキタモクリヤマグワなどの代替材にされることもあるいいながら、変な話ですが流通量が少ないことと寸法的な問題もあって、弊社においては代替材とされるケヤキやクリ、タモなどと比べても高価となります。一般的に言われる「相場」とか「標準的な価格」というのは、あくまでも相対的なものであって、絶対的なものではありません。かつては何に使っても惜しくはないと至る所で頻繁に使われた安価なラワンも、今ではすっかり高級材になったように時代の推移で状況は激変。

 

このあたりの現場で「ここはケンポナシでお願いします」なんてオファーはまずありえませんので、余程こだわりのある施主さんが出現するか、こちらからの提案が通るような事でもなければなかなか陽の目を見ることがありません。こういうものって、縁を呼んでくるもので、この事をアップした途端にケンポナシが欲しいとか、是非ともそれでお願いしますって人が現れるという法則があったようななかったような。という事でいうまく実例が出れば改めて報告したいと思います。




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