森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

4月このブログで紹介した、幅1mの一枚板のアフリカ産『ラボア』ですが、良縁がありまして早々に旅立っていきました。最近一枚板のテーブルが人気で、来店して実物を見てみたい等の問い合わせが多くあります。初めて弊社を訪れられる方の場合は、いきなり大物ではなく希望よりちょっと狭めのサイズから案内します、ちなみにこれぐらいのサイズだとこれぐらいの価格ですよ、という「サイズによるバリュー感」を知ってもらってからご希望サイズの板をご案内します。

大体幅が800㎜ぐらいの一枚板を求めてご来店される方が多いのですが、弊社にはいわゆる『銘木』と呼ばれるような高級な一枚板はほとんどありません。幅は広くとも大きな割れがあったり、傷があったり、虫穴があいていたり、大きな節があったりするような、森で生きた証しがガッツリ刻まれた材がほとんどです。私自身が、素直に育った無傷の完成度の高い木よりも、ひと癖もふた癖もあるが磨けば(語れば)唯一無二の宝物になる(かもしれない)木の方に惹かれるから、そういう木を好んで仕入れしています。

なのでサイズの割りには比較的安く感じる木が多いと思うのですが、それで調子に乗って「幅1mでもいいんだけど~」なんて軽口を叩くお客様用に『戒め』として見せるために買ってたのがこのラボアでした。部屋が広いから1mぐらいあっても大丈夫なんだけど~、なんて聞くと普通は、「ありがとうございます。それだったらこちらを~」と大歓迎モードになるのが普通だと思うのですが、ひねくれ者の偏屈材木屋と致しましてはそうはならないのです(笑)。

「直径1mの木になるまでどれぐらいかかってると思ってんねん!簡単に1mなんて口にするな!」と(口には出しませんよ、さすがに)いらついてしまうのです(大木には相応の敬意を払うべきの意識強すぎ。商売人としては完全にNG!)。幅が1mを越えるという事は長さもそれなりにしないとバランスが悪くなるので、最低でもこれぐらいになりますよと。実際のスケール感を体感してほとんどの方はさすがにこれは無理~となって、私は溜飲を下げていつものセレモニー終了~(笑)。明日に続く・・・

先日の『都市林業』でうちにやって来てくれたのは、戦前生まれのカキ(柿)の木。松山市内の個人にお宅の庭にあったのですが、事情があって伐採したものの一部です。持ち主の方は90歳を越える高齢の方なのですが、その方が生まれた時にさる方からお祝いにいただいた苗木を大切に育てられたもの。庭木なので几帳面に剪定を繰り返して大きくなり過ぎないように管理してきたので、直径は300㎜にも満たないものの小口を見れば恐ろしいほどの密度!90年の月日が凝縮されています!

木の大きさと時間は比例すると思い込みが強くて、直径の小さな木は若いと考えがちですが、木の大きくなるスピードは樹種や環境によって大いに異なります。学校や公園などによく植えられているメタセコイアはブクブクと太るので、見かけは大きいものの年輪幅は非常に粗くて、以前作った『森のかけら』だと35㎜の幅の中に年輪が1本しか入らないなんてこともありました。寒冷地で育つ木は太くなくても中身がギュッと締まっていてよく目の詰まった材が得やすい傾向にあります。

このカキは、高齢のカキの木にありがちな洞や腐りもほとんどなくて、余程大切に手入れされてきたのだろうという事が伺えます。近くの農家の方からも伐採したカキの木を分けてもらう事が増えて、昔はなかなか手に入れる事が出来ずに苦労していましたが、今はお蔭様で『森のかけら』用の素材としては充分な量が集まりました。ただしカキの場合は、そこから先の歩留まりが極端に悪いので安心は出来ません。手に入ったら早めに小割角に製材して、桟をいれて天然乾燥させます。

しかしカキはねじれやすい傾向があるのと、そもそもそれほど大きく通直な材が得れるわけではないので、乾燥中にねじれや反りが出てしまいます。折角タンニンが浸出してていい感じに黒くなっている部分が割れたり、フルーツウッドの宿命である虫による食害も少なくありません。最終的に乾燥して使える部分は僅かになる事が多いのですが、この戦前生まれのカキに木の素性もよくて食害は見られません。このままうまく乾燥すれば、念願だった『(90年ものの)カキのりんご』が作れるかも!

オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  
Scroll Up