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★今日のかけら・#017【犬槇/イヌマキ】 マキ科マキ属・針葉樹・宮崎産
以前から、造園屋さんが街路樹などの伐採作業しているのを見ると、あのプラタナス手に入らないかなとか、あのカイヅカイブキ捨ててしまうなんてモッタイナイなんて思っていました。当時は造園屋さんの知り合いがいなくて、指を咥えて見守るしかありませんでした。たぶん声をかければ分けていただく事もできたのでしょうが、こちらとしてもどんな木でもどんなサイズでもいくらでも欲しいというわけでもなくて、必要な木だけが必要な時期に欲しいので、迂闊に声をかけてもどうなのかと・・・
それがこの数年でひょんな事から市内の複数の造園屋さんと次々にご縁が出来て、事前にこちらの要望を伝えている事もあって、「今度、前から欲しがっていたOOの木を伐るけどいる?」なんて痒いところに手が届くようなお話をかけていただく事が増えて大変ありがたいのです。そういう木は、小さく割り返して桟積みして数年間天然乾燥させて、大きさに合わせて【森のかけら】や『モザイクボード』等々に加工していきます。先日も、市内の某所で伐採した木を分けていただいたのですが、
その中に『イヌマキ』がありました。これはありがたい!そもそもイヌとかカラスなどの動物の名前が頭につく木というのは、同属の主たる木に対してそれよりも劣るという意味で、その種を卑しんでつけられたもので、イヌマキもコウヤマキに対して同様に耐水力があったりするもののそれよりもやや劣るとしてイヌという言葉が頭に冠されたものだとされています。ちなみにコウヤマキが自生しない地域では、イヌマキの事をマキと呼ぶ場合、あるいはコウヤマキをホンマキと呼んで区別する事もあります。
植物学者・南方熊楠によれば、耐湿性の高きコウヤマキの別名がホンマキであるため、それよりも劣るが同様に耐湿性もあり、葉の形も似ている事からイヌマキの名がついたとされています。万葉集などで使われる古語のマキは、本来「まことの、優れた」という意味のマ(真)であって、スギやヒノキを指し示していたそうなので、少し話は複雑ですがいずれにしてもイヌマキの評価はその命名の由来から考えても決して高いモノではなかったようです。しかし【森のかけら】においては貴重なワンピース!続く・・・
★今日のかけら・#028【鹿子木/カゴノキ】 クスノキ科ハマビワ属・広葉樹・宮崎産
北舞子のモデルハウスの最後にこの木に出会うとは思ってもみませんでした。灰褐色で平滑な樹皮が、成長するにつれ円状に薄片が剥がれ落ち、その跡が白い斑紋となりあたかも鹿の子模様のように見えることから『カゴノキ(鹿子木)』の名前が付けられました。その特徴は大木になるほどにハッキリするといわれていて、25mほどに成長する常緑の高木です。関東以西の本州から四国、九州などの標高600mまでの低地の照葉樹林の中、特に瀬戸内海沿岸部に多く現われるという事です。
愛媛の山中にも多く自生しているらしいのですが、恥ずかしながらこの木が立っている姿をまだ見たことがありません。樹皮に特徴があるからすぐ分かるよと言われるのですが、目にはしていても見えていないパターンだと思います。材としては付き合いが古くて、昔九州から変わった材を持ち込まれていて銘木関係の業者の方がよく扱っておられて、その関係でいくらか仕入れていてその存在はよく知っていました。ただし既に材となっていたため、特徴的な樹皮はお目にかからず。
濃い赤褐色の材として認知していたため、鹿というイメージに結びつきにくかったのですが。その方から教えてもらったのは、稀に木目の中に星柄の模様が出る事があって、それが出たものは銘木的価値が上がり、「ホシカゴ」が変転して「ホシゴカ」と呼ばれるのだと教わりました。それまで名前が変転するという感覚が分かりませんでしたが、いろいろ調べてみると方言名などにおいてはそういうケースも多く、話し言葉として語りやすいように木の名前もドンドン変化しています。
カゴノキについても愛媛では、地域によっては「コガ」とか「コガノキ」と呼んだり(東予、南予の一部地域)、葉の形や樹形の特徴が似ている木の名前を冠して「コガアサダ」、「カゴガシ(樫)」、「コガガシ」などと呼ぶところもあるようです。その材については主に器具や小物細工、鼓の胴、楊枝、薪炭などに使われているようですが、それほど大きな材が採れない事からなかなか建築現場では使われる事は少なく、多くが装飾的な意味合いで使われる事が多いようです。
弊社にあるカゴノキもいわば【森のかけら】用で、長さもせいざい1.5mの小幅な耳付き材。かけらでも作っていなければ買ってもいないサイズです。大きな材は滅多にないと聞いていましたが、好奇心が勝り集めていたので、明石住建さんのモデルハウスで出窓のカウンターに使われた大きな、しかも星柄の現われた「ホシゴカ」に出会った時は驚きました。よくぞまあこれだけ立派なカゴノキがあったものだと。神社のご神木だった樹齢300年の木と訊いてそれも納得。
昨日、アフゼリア属傘下につけられた総称としてアパ、リングワ、ドウシエ、チャンフータなど産出国ごとに違う名前で呼ばれている事をご紹介しましたが、日本の市場でも『アフリカケヤキ』の名前で呼ばれたりしています。それは木目や雰囲気がケヤキに似ているからというよりも、耐久性や耐水性が高く、白蟻に対する耐性も極めて良い事から重構造材や門など屋外施設に利用されるという材の特徴が、ケヤキの代替材として適性があるという事から命名されたのかも。
実物は見たことがないのですが、アパの果実は大きな木質の莢(さや)で腎臓のような形をしていて、基部に写真のように鮮やかな色のついた仮種皮を持つ粒状の種子を持っているとか。何だか巨大な蛍のように見えなくもないですが、こういうカラフルな種を見ていると、純粋にコレクションとして種だけでも集めてみたくなります。マメ科の木は果実が莢をなすことに特色があるのですが、その種の形にもそれぞれ個性があって非常に惹かれます。ちなみにアパはジャケツイバラ亜科。
実際、アパを使う用途の多くは寺社仏閣などの大きな部材が必要とされる現場や耐久性や保存性を求められるカースが多いようです。最近ではウッドデッキなどにも使われているそうですが、私は大きな一枚板でアパと出会った経緯もあって、アパといえばテーブル材という一種の刷り込みのようなものがあります。〔大きな一枚板=重い、硬い=アパ〕という刷り込みから、ついついアパについては消極的になっていて(最終的には完成品を自分が運ぶわけですから)、仕入れも控え目でした。
また昔は既存の出口以外の用途に目を向けられるだけの精神的な余裕もありませんでしたので、アパへの私の認識は随分長い間そのままだったのです。そういう事もあって仕入れてはみたもののあまり触らず長らく眠らせてしまっていたのですが、それが幸いしたのかどうかは分かりませんが、このアパという木は乾燥させるのに長い時間がかかるものの、乾燥するとかなり軽くなるんだという事を実感して驚き!あれほど重たかったアパがすっかり乾いて相当軽くなっていました。
まあ前述したように一族の数種を含んだグループであるため個体差もあり、すべてのアパが同じ特徴ではないでしょうが、おおむね乾燥後の安定性は高いようです。乾いた材を削ると皮革のような匂いがすると知られていますが、実際に削ってみてもそこまで強い匂いは感じませんでした。また、材によっては刃先を鈍化させたり、ビスや釘などの加工を割れを生じやすく、乾燥が甘いとビスや釘の金属を侵してしまうので使用を控えたほうがよさそうです。右の写真はオイル塗装後。
かつては大きな和太鼓はケヤキで作られていましたが、ケヤキの大径木が少なくなってくるとアフリカ産のブビンガが代替材として使われました。そのブビンガも次第に大物の入荷が難しくなり、『アフリカケヤキ』の名を持つアパに注目が集まってきているようです。樹高15~20m、直径1mを越す丸太も珍しくないといわれるアパですが、この木の本来の魅力はマホガニーに似た柾目にあって、『ポッドマホガニー』や『マホガニービーン』という米国における別名がそれを物語っています。乾燥後の軽量化も実感できたことなので、今更ながら再び手を出してみようかなと思うのですが、乾燥を経て使えるようになるに何年かかるか・・・しかし、大径木についてはこれぐらいの長期スタンスで臨んだぐらいで丁度いいのでは。
★今日のかけら・#124 【アパ】 Apa マメ科・広葉樹・アフリカ産
昨日に続いてい一枚板の話ですが、まずはいろいろとまわりくどい話もさせていただきながら、好みや家の造り、バランス、色あい、雰囲気などを絞り、候補となる木に見当をつけて実際に木を見ていただくわけです。倉庫の狭い弊社の場合、普段滅多にお声のかからないような大物については倉庫の奥の方にお眠りいただいており、その都度覚醒していただき陽の当たる場所へと導き出すわけです。そこで何枚か実物をご覧いただき、残念ながらご縁のなかったモノは再び眠りについていただきます。
その作業が今月はやたらと多く、滅多に見る事のない顔ぶれによく出会うことになっています。まあ、自社で在庫している板を見て「懐かしい~」なんて感じるのはどんなものなのかとは思いますが、それも弊社らしくていいかと。さて前置きがすっかり長くなりましたが、その作業の繰り返しの中で最近見かける事の多い木の1つが、アフリカ産の『アパ』。在庫しているのはほとんど一枚板ばかりなので普段は滅多に目にしないのですが、【森のかけら】のチョイスでは常連さんです。
カメルーン、ナイジェリアなどの熱帯西アフリカに分布する「アフゼリア属」の傘下のすべての近縁の樹種を含んだ総称として、『アパ(Apa)』と呼んでいますが、これはナイジェリアでの呼称。コートジボアールでは『リングワ(Lingue)』、カメルーンでは『ドウシエ(Doussie) 』、モザンビークでは『チャンフータ(Chamfuta) 』、あるいは学名の『アフゼリア(Afzelia) 』などの名称で木材市場で流通しています。一族の名称として含んでいる樹種も多いことから材質にはバラつきがありますが見た目の印象は似ています。
心材部分は明るいオレンジ~赤褐色ですが、気乾比重は0.7〜1.0と数値の幅が広く、個体差が顕著です。アパの呼称で流通している材のどれがアフリカのどこの国のどういう種なのかまで調べることもできないため、あくまでも自分が過去に扱ってきた印象に基づくのですが、私の中でのアパのイメージは「とにかく重たくて硬い」というもの。そもそも大きなテーブルサイズの耳付きの一枚板のアパしか扱った事がないため、そういう印象を抱いてしまうのかもしれませんが・・・続く。
これが何の木なのか?それを葉っぱ1枚で見分けられたらさぞ楽しいだろうとは思うものの、私の場合そこまで葉っぱフェチではないので、願わくば葉よりも材で見分ける能力を身に付けたいところすが、こればかりは日々の鍛練で培っていくしか道はなく、その道遥かなり・・・。ところで数あるカエデ一族ですが、その中で葉っぱよりも樹皮で見分けやすいカエデが、この『ウリハダカエデ』です。四国では標高500〜1200mで見かけられるとありますが、もっと低地でも出会えることがあります。
ウリハダカエデという名前で木材市場などにその材が出て来ることはまずありえないと思いますが、山に入ると結構大きな樹を見る事もあるので、もしかしたら今までカエデとして購入していた材の中に混じったいたのかも・・・。【森のかけら】を作り始めた頃は、それほど身近にあると思ってもいなかったので、東北の宮城県から分けていただきました。当時は、よくウリハダカエデなんて断定できるなあなんて感心していましたが、樹皮の特徴さえ知っていれば簡単に見分けられる樹だったのです。
その大きな特徴は、成長して幹が大きくなると濃緑色の樹皮に縦に浅い裂け目が入ってきて、その見た目や色合い縞柄などがマクワウリ(真桑瓜)の果皮のように見えます。それがこのウリハダカエデの名前の由来となっています。特徴の似た木に特徴もよく似た『ウリカエデ』という木もあってややこしいのですが、こちらは落葉中木で大きくなってもせいぜい8m前後。一方ウリハダカエデは大きいものになると20mにも成長するとか。葉は3〜5裂に分かれておとなの掌サイズ。
森の中で緑色の樹肌の木は少ないので、比較的見つけやすい木です。石鎚山に登った時にも標高が上るたびに次々と現われてきて、さぞ鮮やかであろう秋の紅葉の光景が脳裏に浮かびました。さて材としてのウリハダカエデですが、【森のかけら】に使うほどの材しか扱ったことがないため、判断できる材料が少な過ぎて実態がよく分かりませんが、かけらで見る限りは美白で目粗。愛媛県では、色合いが白くて軟質で弾力性があることから、昔この木で白箸を作ったこともあるそうです。
そのため、一部の地域では『シラハシ』とも呼ばれます。全国的にも箸やこけし細工などに利用される事が多いようです。他には、薄く削って経木(きょうぎ)にして笠や篭(かご)などをたり、天秤棒などが知られています。樹皮繊維も強靭で、縄や蓑を編むのにも使われたりします。実は身近に沢山存在する事が分かったウリハダカエデですが、次はどうやってその木を手に入れられるか。いくら山に沢山木があっても、伐る人、運ぶ人、製材する人など人の繋がりが機能しなければ「材」までたどり着きません。
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