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本日もまたまた映画『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』』の話。映画の中で漂流を続ける少年とトラは、ある日無人島に辿り着きます。その無人島というのが・・・いつもはマナーを遵守して、公開中の映画のネタバレになるような核心には触れないのですが、今回はここに触れないと木との結びつきが話せないので、これから映画を観ようという方は読まないで下さい。さて、漂流生活の末に少年とトラが辿り着いたのは、食料と水に恵まれ、数万ものミーアキャットの大群が棲む無人島でした。
ところがその楽園のような無人島は、夜になると一変、恐怖の食肉植物の島に変身するのです。つまり食料や水で人や動物達をおびき寄せて、夜になって寝入ったところを食べてしまう人食い島だったのです!何という設定でしょう!『ドクター・モローの島』、『SF巨大物の島』など孤独で逃げ場の無い島ハプニングSF大好き人間として、その設定だけでおかわり3杯はいけるぐらいの美味しいシュチエーションなのですが、その無茶設定すらもそれなりに納得させてしまうのは映像の力でしょう。
ダブルメガネで、3Dメガネのずり落ち感(鼻が低いので)は煩わしかったものの、緻密で美しい映像は、この御伽噺に真実味すら与えてしまうほど。っしかも今回はただの3Dではなくて、愛媛で初めて取り入れられた『IMAXデジタルシアター』という画期的な次世代のプレミアムシアターという事だったので、余計に臨場感を楽しめたのだと思います。メカ音痴には詳しい事は分かりませんが、スクリーンが広角になって自分と一体感が出るような不思議な感覚で迫力満点でした。
さて、食肉生物の島の話に戻りますが、島が人を食べるといっても、漫画みたいに島が暴れだすのではなくて、植物の蔓が巻き付いたり毒性のある棘が刺さったり、水が化学変化を起こして死に至らしめるというリアル(?)な感じなのです。それでも島が人や生き物を襲うという設定は素晴らしい~!それを映像として見せる(決定的瞬間は出ませんが)意欲は、3Dという技術があってこその英断。こういう島が実在するか否かは知りませんが、世界には恐ろしくも不思議な木もあります。その話は明日・・・
昨日に続いて、映画『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』の話。この映画を3Dなのですが(2D版もあり)、比喩や暗喩の受け止め方はひとそれぞれですが、映像として『見せる説得力』というものも大切で、読書や音楽では味わえない感覚表現として、最新技術をうまく取り込むということもひとつの道かと考えます。それに対してあありに過剰に拒否反応を持ってしまうと、ただの言い訳、愚痴にしかならない事もありますので、「見極め」という事が大切になると思います。
木材業界においても、今から20年ほど前に初めて「プレカット」が愛媛県でも本格的に入ってきました。それまでも部分的に機械加工する設備はありましたが、フルオートメーションでわずか1日で家一軒分を加工してしまうシステムには目から鱗が落ちる思いでした。それに対して、年配の大工さんたちは「あんなものは家じゃない!」などとあからさまな拒否反応を示しました。自分達の仕事が奪われるという危機感もあったでしょうし、それまでのすべてを否定されるような気持ちもあったでしょう。
当時はまだ、それなりに新築の着工数もありましたし、大工さんたちも元気な方が多かったので、プレカットが広く県域に浸透するまでにはいくらかタイムラグもありました。当初はいろいろトラブルもありましたが、それも乗り越え、地元の大手、中堅ハウスメーカーが取り入れるようになると加速度的にプレカット率は上がり、ほどなく業界を席巻。あれほど拒んでいた昔気質の棟梁たちも、流れには抗えませんでした。それでも一部の方は時代に取り残される形で廃業されていきました。
プレカットというシステムがどうこういうつもりはありませんが、映画産業における技術革新(3D)も同様に、何か新しい技術が生まれると、それまで使われていた技術が不用になってしまいます。すべての産業がそういう淘汰を繰り返し技術の進歩をはかってきました。伝統的な技術には、システマティクではない手間隙かかるものが多く、その修得にも時間がかかるものが多くあります。個人的にはそういうものが大好きですし、最新モノにはアレルギーのあるアナログ世代です。
5,6年前まではメールも使えませんでしたし(不信感もありました)、パソコンなんてほとんど使えませんでした。今だって、ブログなどの形式の決まったルーティーンをこなしているだけで、ちょっとトラブルがあると大慌てになります。それでも毎日4年も続けていると、指が動きを覚えるもので何とか出来ている状態。古きものの伝統や意義は継承しつつも、時代に合わせて対応する鷹揚さも持ち合わせないと、ただの遠吠えや遺産になってしまう気がします。新しきものもいつかは古きものになる身。それを考えれば、伝統的と呼ばれるものとて、それが生まれたとき、世に出たときは、眩しいほどの輝きを放つ革新的な技術であったのかもしれません。それが長い時間かけて継承され伝統に姿をかえていく。目先の新しさに心を奪われていると本質をも誤ってしまいかねません。一緒にボートに乗っているのは虎ばかりではないのかもしれません。その時、どう対応するのか?!
先日、相当久し振りに映画館へ!いろいろ慌しい日が続いていたので、どうにか時間を作ってでも暗闇で充電をしなければと駆け込んだのは、『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』。ほとんど前情報を入れることも無く(その余裕すらなく、テレビCM程度の印象だけで)観たので新鮮でした。嗚呼、今時分は映画館で「映画」を観ている~と強く実感させられました。私の場合、やっぱり1月に最低でも1、2本は映画館で映画を観ないと感性が鈍ってしまいます。リフレッシュ出来ました!
この作品の原作が、カナダ人作家のモノで大層な賞を受賞した事も、その監督がオスカー受賞暦のある監督である事も知らず、ただ少年がトラと一緒に漂流するというシュチエーションに純粋に惹かれました。しかもそれが手なずけられたペットのようなトラではなく、人を食料として襲い掛かる凶暴なトラであるというのがいい!逃げ場の無い大海原で、出会ってはいけない2人(ひとりと一匹)が出会うという設定は、深海の石油探索吉から宇宙ステーションまで、古くから映画の定番中の定番。
1月25日から公開されていて、情報もかなり流失しているので今回は内容にも触れますが、動物園を営んでいたインド人家族が、カナダを目指す航路の途中で遭難。救命ボートで命からがら生き延びたのは、骨折したシマウマ、ハイエナ、オラウータン、腹を空かした獰猛なベンガルトラ、そして16歳の少年。その組み合わせが、宗教的、哲学的な意味を帯びると解釈する向きもあるようですが、私は「弱きものは命を失う自然淘汰の縮図」とシンプルに受け止めました。
その「箱舟」の中ですらも、命の重さはすべての生き物に共通であるという人間の理性と恐怖、空腹、孤独と葛藤する少年は姿は感動的でした。CGを多用したことでネガティブな意見もあるようですが、その技法を目的にしてしまう傾向がある中、御伽噺のような本作には不可欠な要素だったと思いますし、個人的には何の嫌味も無く受け入れられました。CGがなければここまでのトラとの競演も猛り狂う激しい嵐も幻想的なシーンの数々も表現できなかった事でしょう。
『イヨココロザシ大学』さんでの木の講座の事を書いていたのですが、思いっきり横道に逸れるぐらいハンドルを切ってしまったので、敢えて脱輪します。あ、授業コーディネーターの二宮那弥さん、心配はご無用。講座当日は観客を巻き込んでの場外乱闘はしませんから!ただし10カウント以内にリングに戻ってくれば、場外へ出るのも許されているのがプロレス、いや材木屋のルール?!どうかジョー樋口、あるいはミスター高橋級の寛大なレフリングをお願い致します。
ちなみに2月の生涯学習センターの私の講座に参加される予定の方で、こちらの講座にも参加しようなどという無謀な事だけは、どうかお控え下さい。同じ話2回聞いても面白くないでしょう。こちらもいっぱいいっぱいですので・・・では脱線します→年200本もの授業を予定されているという事ですので、生徒の立場からの授業をリクエスト。『映画の中の恐怖生物多様性』というテーマはいかがでしょうか?これだとアイデアがいくらでも湧きあがってきますので、いくつかご披露。
まともに戦えばジョーズとグリズリーはどちらが強いのか?キラー・ビーとスウォームはどちらの蜂が怖いか?最強の巨大水棲生物はテンタクルズ(巨大タコ)かザ・ビースト(巨大イカ)か対決。考えるだけでも身の毛がよだつのですが、襲われるとしたらどちらが嫌か対決「スクワーム(ミミズ)VSザ・ネスト(ゴキブリ)」。どちらがまぬけか対決「人を喰う巨大な洗濯用プレス機(マングラー)VS呪われた冷蔵庫(リフレジレイター)」。それから、それから・・・あ、途中から対決とかになってますが・・・(汗)
出てくる出てくる!これはきっと相当な盛り上がりが期待できると思います(本気)。この企画通ったら必ず私は出席します。講師には、藤山〔FLM〕健さん(ブルーマーブル)を推挙しておきます。私の友人だけで5、6人の参加者は見込めます。くだらない?いえいえ、一見くだらなく見える事の中にこそ、物事の本質は隠れています。人生は壮大な暇つぶし。ならば、その暇を真剣につぶしましょう!一心不乱にスクリーンにのめり込んだ40代男の生き様を、これでもかというぐらいに熱く語りましょう!
あ、勝手に40代男性限定とかになっていますが・・・女性の方も、若い方も参加OKです。もしこの企画が通った暁には、第二弾として『映画の中のカーペンターの多様性 ~われわれはなぜこうもカーペンターが好きなのか』を、講師・藤田雅彦さん(愛媛県産業技術研究所 技術開発部 主任研究員)で上程します。その後も忍者映画(西嶋先生)、SF映画(坂本先生)・・・と企画も講師も盛り沢山です!これぐらいのパラノイヤ(偏執狂)でなければ、人と違うモノは生み出せませんぞ!学長、是非ご検討を!!※先生方、これは最大級の愛と賛辞です!
年明けにはDVDも発売されるというこの時期に、全国の流れとは大きくずれて、もの凄く地味~にいつの間にかひっそりと短期間だけの単館上映された映画『遊星からの物体X・ファーストコンタクト』。もう松山での上映はないと諦めて、DVDの予約をしておいたのですが、まさかこのタイミングで上映とは・・・。とりあえずこれは観に行っておかねば敬愛するカーペンター師匠に申し訳ないと、何とか時間をやり繰りして映画館へ。薄々予感はあったものの、やっぱり「たったひとりのロードショー」。
人混みの嫌いな私的には好ましい状況だったのですが、映画館サイドの気持ちになると電気代やら暖房代やらなんだか気の毒。週末が勝負とはいえ、収支が心配になってしまいます。さて、肝心の映画の方ですが、いつもの通りストーリーの核心には触れませんが、このブログにも何度も登場した82年のカーペンターの『遊星からの物体X』の前日譚。『プロメテウス』といい、映画界は前日譚という新たな商売のタネを見つけたようですが、見境がないとオリジナルの名を汚すことになります。
カーペンターの作品そのものも、51年のハワード・ホークス版『遊星よりの物体X』のリメイクではありますが、完成度からしてもこれはもはや別モノ。高校時代にスクリーンで前作と衝撃の出会いを経験した者としては、観る前から「絶対に前作には適わない!」という圧倒的な自信(?!)を持ち、わざわざそれを確認するために本作と対峙し、やっぱりそうだろうとその出来栄えに逆の意味で溜飲を下げるというひねくれた心理状態での鑑賞。語るほどにカーペンターの賛辞の言葉しか出てこない・・・。
CGなどの技術面がいくら飛躍的に進歩しようともカバーできないものがあります。また、そんなもので簡単にカバーできてはいけないものが映画にはあります。南極基地という極限空間での窒息しそうな閉塞感も、凍えるような吐息と汗ばむ恐怖、誰も信用出来ない疑心暗鬼の孤独、一切余計な台詞もカットもない緊張感溢れる演出と、不安感を煽るエンニオ・モリコーネの絶品のスコア。敢えて私はカーペンターの作品をオリジナルと呼びますが、オリジナルの偉大さを再認識させられたという点では意義があったかも。誰が何と言おうとも、愛すべきB級SF映画にしてまぎれもないカーペンターの最高傑作!!『ファーストコンタクト』、挑んだ相手が悪かった。
南極基地と言えば、今月下旬から来年の3月下旬にかけて、新居浜市にある県総合科学博物館専門学芸員の川又明徳さんが、第54次日本南極地域観測隊のメンバーに自治体職員としては初めて選ばれました。川又さんの専門分野である地衣類調査をされます。川又さんには、以前同施設に展示するための『森のかけら・スペシャルコンプリート版』をご購入していただいた際に大変お世話になりました。『森のかけら』にも大いに興味を示していただき、『モッタイナイものづくり』とは別の研究者の視点の鋭さ、熱意には大変感銘を受けました。
川又さんはとても情熱のある方で、きっと南極でも大きな成果をあげられえる事だと思います。無事ご帰還の際には、是非その栄誉を讃える記念の『南極のしるし』を作らせていただきたいところです。そのためにもどうか、川又さんには、氷河の下に巨大な未確認物体を見つけても決して油断せぬように進言を申し上げます。奴等は10万年前からそこに潜んでいて地球征服を狙っております。くれぐれもお気をつけて、まずは『遊星からの~』で事前勉強をなさっておいて下さい。!それではご活躍祈念しております。
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