森のかけら | 大五木材


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20110120 ハマーハウスの選択・・・1①昨年の事になりますが、また1軒素敵な家が完成しました。以前から少しずつご紹介させていただいていた、ワンズ㈱さん設計・施工のH様邸です。まだお若いHさんご夫婦と始めてお会いしたのは数ヶ月前。どなたが来られようとも、いつも通りの木の話しか出来ません。家造りの真髄に触れるような立派な話も出来ません。木の好きな材木屋の他愛もないお話ばかりですが、それでもご夫婦とも熱心に聴いていただきました。家造りでもっとも大切なのは信頼関係です。形も何もない所からモノを生み出す仕事です、信頼関係がなければこれほど恐い事もありません。しかしこういうものって相性も大事です。ありがたい事に、ハマーさん(H様のハンドルネーム)ファミリーとの相性はバッチリでした!既に楽しい家造りの予感がありました。完成した新居の前で家族の記念撮影。

 

 

20110120 ハマーハウスの選択・・・1②今回もたくさんの樹種の無垢材を使っていただきました。あまりに多くて1度では紹介し切れませんので、数回に分けてご紹介させていただきます。まずは、ハマーさん家族も悩みに悩まれていたフローリングから。こちらが塗装前の状態。ウクライナ産の150㎜の幅広のホワイトオークです。ホワイトオークについては、以前に【今日のかけら】でご紹介しましたが、その時は研修旅行で行った焼酎工場の樽の話になってしまい、材の特徴などに触れていなかったように思うので、改めてホワイトオークについて。

 

20110120 ハマーハウスの選択・・・1③上の画像は施工直後で、まだ塗装していませんのでやや茶褐色に見えますが、植物性オイルを塗装するとこんな感じに仕上がります。カメラで撮ると、照明の種類にもよりますが、かなり暖かみの感じられる色合いになります。この商品は、ラスティック・グレードという選別で、全体的に色ムラがあり、柾目・板目込み、小さな端節(はぶし)、カスリも込みというかなりワイルドな貼り上がりになります。そもそもオークは、「キング・オブ・フォレスト」とも呼ばれるぐらいですから、男性的イメージの強い雄雄しい材ではあります。

 

20110120 ハマーハウスの選択・・・1④オイルを塗ると、水分を吸収してやや毛羽立ちがありますが、先日の『オニグルミ』の時にも言ったように、私はやや荒めで触った時にしっかりと『木』を確認出来る肌触りが好きです。フローリングにおける節は、そこにかつて枝があった名残です。床板がまだ森林の一部であった頃、は風や雪、雨などと烈しく格闘し、なんとか折れずに生き延びようと木がもがき苦しみ、そこに木のエッセンスが凝縮され、板に削ると『縮み』や『変杢』が現われ、人はそれを己の人生に重ねたりして特別な思いで愛でます。人生にも節目節目があるように、木にも生きた証しが残っています。節の具合からその木が森で立っていた時の姿を思い巡らせし、自然素材を使う事の醍醐味と喜びを感じられます。材を選ぶときには、その人の人生感も知らず知らずのうちに反映されてくるのだと思います。威風堂々、ホワイトオークの力強さはハマーさんの心意気!

 

 

20110120 ハマーハウスの選択・・・1⑤見た目だけで選んだという人だって、潜在的にその材と同調する感覚的なものがあったはずです。住まい手の中に抽象的にあったものを工務店さんなり設計士さんが具象化し、棟梁たちが作り上げていくのが家造りですが、おおもとの「設計図」は住まい手の頭と心の中にあります。「こう建てたい」ではなく、「こう住みたい」が家の雰囲気や匂い、質感、たたずまいなどとして現われてきます。「家族でこう暮らしていきたい」と願うハマーさん一家の強い思いが隅々にまで反映されています。そのご夫婦の思いを、しっかりと子ども達も肌で感じていて、子どもたちなりに楽しんでいるのも素晴らしい。何度も足をお運びいただき、打ち合わせをさせていただきましたが、深刻にならずに真剣に家造りを楽しんでいらっしゃる様子がよく伝わりました。選ばれた一つ一つの部材から、ハマーさんご夫婦の信念と覚悟が見えてくるのです。




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