森のかけら | 大五木材


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20150404 1先月、ついに石川県金沢市まで北陸新幹線が開通し、新しく始まったNHKの連続テレビ小説『まれ』も石川県能登が舞台になるという事で、一躍石川県に脚光が集まっています。某シンクタンクの試算もよれば、それらの経済効果(直接的な観光客の消費金額、それに伴う雇用・所得環境の改善における二次的な経済波及効果を合わせて)は低く見積もっても400億を越えるのではないかとも言われています。選抜甲子園大会でも福井の敦賀気比高が北陸に初めて紫紺の優勝旗をもたらすなど、どうやら今年は北陸の年になりそうな気配。

 

Exif_JPEG_PICTUREそういう『持っている地域』には相乗りして運をいただくべし。というわけでもありませんが、盛り上がっている北陸・石川県金沢市から先日お客様がお見えになりました。北陸地区かけら特命大使でもある㈱ムラモト村本喜義社長。岐阜の銘木市場や東京のギフトショーなどでもご一緒したりと、このブログでも何度もご登場いただきました。呼吸する羊毛断熱材「ウールブレス」や植物性オイルなどの取り扱いはもとより、木に対する造詣も深く、遂には『流季の家』という家造りまでトータルで展開されていらっしゃる金沢の親分であります。

 

Exif_JPEG_PICTURE特に断熱や自然素材を使う家造りについては一家言を持っておられ、具体的かつ理路整然と語られる論旨展開はとても分かりやすく、ああこういう風に筋道立てて説明しないと理解してもらえないのだなあと、ただただ勢いだけで脱線しまくりの私としてはお手本のように拝聴しております。村本さんが凄いのはそれをただ言葉で語るだけではなく実践が伴っている事。立派な主義主張を掲げる材木屋は世の中に沢山います。環境問題から地域材の活用、木の語り部の継承、木育や木の啓蒙活動、材木屋としての在り方等々、言うは易く行うは難し。

 

Exif_JPEG_PICTUREそれらを次々と実践されているのが村本の兄貴。こういう人が道先を照らしていただけていると後に続く者は大変心強いのです。四国のある材木屋の廃業に伴い、膨大な在庫を一手に引き受けて綺麗に仕舞いをつけられた一件はやがて語り草となると思います。こういう話にありがちな整理屋とは一線を画した、材木屋の男気溢れる関わり方。木に携わった事を後悔してほしくないという一年で、社員の方々と共におよそ一ヶ月にわたり四国に寝泊まりして、巨大倉庫の中で材を整理し、仕分けしまとめ、使える材は使える場面に出すために削り直し、磨き直し、数十年の長きにわたり日の目を見る事がなかった銘木たちは再び眩しい光を浴び津ことになったのですが、その顛末についてはこちらに詳しいです→『高知での製材所整理顛末記

 

Exif_JPEG_PICTUREまあとにかくそんな男気のある兄貴ですが、そのこともあって最近『四国率』が随分高くなっているようで頻繁に四国にお立寄りいただいています。先日もその流れで愛媛にもご来店いただいたのですが、折角なので一緒にお食事しようということになり、テーブルやカウンターなどを収めさせていただいたお店をはしごして、色気の無いオッサンふたりで木について延々と語り合ったのです。私はこういう時間がたまらなく好きなんです。材木の仕事していてよかったなあと心底思える瞬間。そこで出て来るのが地域材の話、石川と言えば・・・明日に続く。




20150330 1サカエドラムさんのドラムは世界中のミュージシャンが愛用されてい て、世界でどういうミュージシャンが使われているかご紹介していただいたのですが、当日参加したメンバーの多くがそういう世界の音楽シーンとは無縁の者ばかり。海外でも販売が主流だったのが、最近日本でも販売するようになったという事で、我々のために分かりやすく日本で愛用されているミュージシャンもご紹介していただきました。ONE OK ROCK(ワンオクロック)、シシド・カフカ・・・残念ながらそれすらも分からない面々・・・え、分からないの私だけ~?!

 

20150330 2ONE OK ROCKというバンドでは森進一と森昌子夫妻の長男がボーカルをしているそうですが、息子がいたとかミュージシャンだったとかすら初耳・・・。後日高校生の長女に話すと、知らないという事の方を驚かれましたが、もう少し視野も広げておかねば木の出口も広がらないと強く実感した次第。それまでドラムに使う木と言えば、メープルなどの広葉樹が主流でしたが、今回スギヒノキなどの針葉樹を使う事になったのは、中田社長井部健太郎君の考える『黄金の森プロジェクト』の考え方に強く共感共鳴したためです。

 

Exif_JPEG_PICTURE折角長い時間手間暇かけて育てた木が、安価な値段でしか販売されず、継続的な森林循環がおぼつかなくなる中で、材に付加価値を与え、誰にも無理や負担やストレスのない皆がHAPPYになれる出口を探そうというW3の構想にご理解をいただき、愛媛の木を使ったドラムが実現。今後安定的な生産を続けるに際しては、まだ改良しなければならない課題はあるようですが、当日飾られたドラムは実に誇らしく見えました。理念は理解できても、本来柔らかい針葉樹が果たして楽器の用材として使えるのかどうか?

 

Exif_JPEG_PICTURE音に関する専門的な知識は皆無ですが、楽器部材として木の収縮は正しい音を出すための致命的な欠陥になる事ぐらいは分かります。そのため収縮を抑え、材の強度をるための圧縮加工を行います。これはスギ、ヒノキのフローリングなどにも行われている技術です。まずはこの前提条件があって針葉樹がドラムの部材に使えるようになったのですが、敢えて手間のかかる加工を経てもなお、愛媛の木、W3の考え方を支持しようとしていただく中田社長にはただただ頭が下がるばかり。我々は敬愛の念を込め「師匠」と呼ぶことに・・・

 

Exif_JPEG_PICTUREこの会議はただ単に楽器という出口を考えるというものではなく、こういう機会を通じて森の事や木の事、そして人のつながりの事などを考えていく、話し合いことこそが理解者、協力者を増やし、それぞれの中にそれぞれの黄金の森の構想を抱かせることにつながっていくのではないかと思うのです。世代が近いという事もあって初対面にも関わらず、師匠には夜遅くまで懇親会にもお付き合いいただき、非常に親密にお話をさせていただき感謝、感謝。師匠のお言葉は私の琴線も激しく揺らし、考えていた木の楽器造りにも火が点いたのです




Exif_JPEG_PICTURE 昨日の話の続きで、木や森を『経済価値』だけで考えるのではなく、『生命価値』の観点から考えると、途端に森が無限の可能性を持つとんでもない大きな資源であることに改めて気づかされるのです。それは緑のダムであり、美しい花が咲き競う舞台であり、どんぐりなどの収穫場であり、虫や鳥や獣の終の棲家、大気の巨大な循環装置、暮らしの様々な道具を与えてくれるドラえもんのポケット等々、それぞれの関わり方によってその恩恵は計り知れません。今更改めて言うような話ではありませんが、材木屋としては欠けていた視点。

 

Exif_JPEG_PICTURE今までの大木至上主義(主にスギヒノキなどの建築用材向けの針葉樹)が崩壊し、新たな建築資材が台頭してくる中、先人たちが苦労して植えられた木に対して不平不満を言っても仕方がないので、考えるべきは新たな視点、物差しで森を考える事だと思うのです。大変前置きが長くなってしまいましたが、そういう観点で森や木をどう活かしていくか、いやどう使わせていただくかを考えようとしたのが今回開催された『音と森との交流会』。従来とは別の切り口で愛媛の木が楽器の部材として関わっていくことができないものか?

 

Exif_JPEG_PICTUREそのためにお招きした楽器の専門家がゲストスピーカーの㈱サカエリズム楽器中田栄蔵社長。サカエリズムさんは1925年創業の老舗で、世界のトップ10に入るドラムメーカー。多くのドラムメーカーが海外に生産拠点を移す中で、MADE IN JAPAN にこだわり、80年以上の継承されて職人が作るドラムは世界中のミュージシャンに愛されています。井部君からは半年ほど前に、久万の木を楽器に使えるかもしれないので協力をという話をもらっていて、それから試行錯誤を重ねてようやく目途が立ち、そのドラムを携えて中田社長降臨!

 

Exif_JPEG_PICTURE井部君の呼びかけに集まった気に携わる仕事をする十数人の男女。その多くが愛媛木材青年協議会の現役会員とOBでしたが、その昔は建築素材にあらずんば木にあらずとまで言えばオーバーですが、建築部材こそが木の王道という時代があり、畑違いともいえる楽器用材にこれだけ関心を持つメンバーが増えたことも嬉しく思う一方、現状の深刻な事態が透けて見えます。さて司会進行は、W3の事務局を務める才媛・竹森まりえさん。井部君の挨拶の後、満を持して中田社長からまずはドラムについて、楽器と木についてのお話。この話更に更に明日へ・・・




Exif_JPEG_PICTURE昨日紹介した『W3-C』で開催された『音と森との交流会』。井部健太郎君とは数年前から一緒に木材の新しい出口を探してきました。【森のかけら】などを通じて、従来の建築材・家具材以外の新しい森の出口を作って行こうと試行錯誤していた私と、従来の林業経営に疑問を抱き、自分らしい、久万の山らしい持続可能な林業が出来ないものかと模索していた井部君の方向性が重なり、幾度となく話をしてお互いの出口を確認したりアドバイスし合ったりしてきました。長い時間をかけて構築されたのが『黄金の森プロジェクト』。

 

Exif_JPEG_PICTUREそれは単に林業とか自分の所有する山の事を考えるのではなく、山を取りまく自然環境全体、ひいては町やひとなどコミニュティ全体の事を考えて、自分がする事が全体のプラスになる方向に向かう事。数十年という長い時間をかけて行われる林業は、カイワレ大根のような即席栽培とは違い、数十年の間に激変するであろう経済事情やライフスタイルにすら耐えていかねばならない宿命にあります。しかしそれは翻れば流行に流されない絶対的な普遍価値を持ち、万人に受け入れられる素晴らしい資源でもあるという事です。

 

20150328 4その森が成長する長い年月、それを見守るひとはどう成長してきたのか?戦後植林された木は70年という歳月を経て、立派な大木に成長して今まさに実りの収穫を迎えようとしています。しかし現状は、植林した先人達の願いとは少し違う状況にあります。立派な大木を育てれば付加価値がついて高価な値段で取引されるという暗黙のルールは、人口減少による住宅着工数の激減、CLT(Cross Laminated Timber)などの技術開発により必ずしも大型物件に大木が必要とされなくなりつつ中で、大木至上主義は崩壊しつつあります。

 

Exif_JPEG_PICTURE大きな木は小さく加工できるが、小さな木は大きくできない』というのが大木至上主義の根幹をなすものでしたが、それはあくまでも大木が必要とされ、そこに価値が見出されていることが前提でした。そこには供給と需要のバランスがあり、希少な広葉樹においては今でも広葉樹では大木至上主義は生きています。大木だけでなく、かつて永遠に継続されると思っていた住宅分野における木の価値観(特に構造部材)は大きく変わりつつあります。その中で材木屋が木に対する価値をどういう風に作っていくかという事が大切になります。

 

Exif_JPEG_PICTURE私は木の価値には2つあると考えています。上述したのが『経済価値』と考えるならば、時代や経済状況いかにが変化しようとも決してぶれるこのとないのが生命に対するピュアな『生命価値』。数十年も生きた生命に対する敬愛の念であり、大きなる物に対する畏怖の念、それは貨幣価値ではなく地道に時間を重ねた日々の中で生まれてくる感情。それは時代が変わろうとも決して変わる事のないひとの生き方、付き合い方、繋がり方とも共有するものです。その物差しで森を考える事は生き方そのものを考える事に繋がっていきます。更に明日へ・・・




20150327 1盟友・井部健太郎君が中心となって活動している『久万高原環い和いわい(Waiwaiwai)コミュニティ推進協議会』(以後W3)では、さまざまな勉強会や交流会が開催されています。先日も『音と森との交流会』が開催され私も参加させていただきました。これは井部君の標榜する『黄金の森づくりプロジェクト』の一環で、愛媛県産材の新たな出口を求めるために、楽器作りに愛媛の木が使えないものか、また楽器に使われる木の特性とはいかなるものか、楽器と木の相性はなどについて専門家を招いて学ぼうという企画です。

20150327 3ところでまずその交流会が開催された場所についてですが、以前にもこのブログで軽く紹介したことのある井部君の会社(久万造林)の製材工場跡地。それまで行っていた自社での製材を止めて、植林や伐採など森林管理の仕事に専化したため不要となった工場を大胆に改造。屋根付きの広い工場をW3のコンセプトに合わせて木工やクラフト体験の出来る工作スペース、イベントや展示会など多目的に使えるオープンスペースなどに区切りました。

 

20150327 2その中の1つ、ミーティングや会議、研修会などに利用できてココロと身体にやさしい料理も楽しめるレンタルスペース(W3-C)が先行してオープン。各スペースごとに利用テーマがアルファベットで表されていてこちらのスペースはCafeのC。もともとは久万林業の代名詞でもあった『磨き丸太』などを保管する倉庫だった場所でした。もともと木造の建物だった場所に、化粧梁を架けて、床と壁を貼り、改めて木の香り溢れるスペースに大変身!

 

Exif_JPEG_PICTURE新たに建てられた3本の柱には、名残りの磨き丸太が使われています。床には久万高原町産の30㎜厚みのフローリングが使われています。調理するための本格的な厨房、久万産の大きなイチョウの木を繋いで作った特製カウンターも備え付けられ、まさに森のカフェ!井部君のイメージを具現化させたのは、K′craft川上陽介君。随所に癖のあるアイアンなど異素材も使われ、懐かしさと新しさが入り混じった不思議な空間に生まれ変わりました。さてここで一体何が語り合われるのか?この話、明日に続く・・・




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