森のかけら | 大五木材


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先月の中旬あたりから急に家具の注文が殺到しております。もともとのキャパシティが小さいので、納期が重なってしまうとあっという間にアウトになってしまいます!お声をかけていただくのは大変ありがたいのですが、納期を守れなくご迷惑をかけてしまっては元も子もないので、泣く泣くお断りすると、それでも待つからという奇特なお方もいらっしゃって本当にありがたいのですが、最近そういう〔特殊〕な方が増えてきているような気がします。それはそれで、実に商売冥利に尽きる事なのですが、そういう方ばかり増えると、先日「特別こだわりのない普通の者なのですがよろしいでしょうか?」という方が見えられて、逆にこちらが恐縮してしまいました。勿論普通の方大歓迎です!というか、それが当然で、店も普通の方を相手にさせていただいているのですが、あまりに自分でも「変な」とか「変わった」、「馬鹿な」などの形容詞を使いすぎてしまったのか、本当に「変な」お客様が、後でいろいろ「変わりっぷり」を宣伝していただいているのか・・・。お陰で、どんどんディープなお客様がお越しになられて、ごく普通の方が肩身を狭くされるというとんでもない事態になりつつあります。その事態を、内心喜んでいるわけですが・・・ふふふ・・・。

2階の展示室(そんな格好のいいものでもありませんが)が出来た時から、木にこだわった方に集まっていただけたらいいのにという思いはありましたが、あれから10数年、想定以上の『かなりマニアックな木フェチの巣窟』となりつつあります!もうこうなったら行くとこまで行くしかないです、『かけら道』を極めて行きたいと思います。

 

ところで、家具に使う樹種の幅もどんどん広がっています。普通の良識ある材木店や家具屋では、まず提案しないような材でも、使えると判断すれば平気で提案しますので、変わった樹種が陽の目を浴びております。そもそも家造りも、里山の木で建てていたのですから、この木は使える使えないというのは(木の特性を無視した使い方は論外ですが)、過去に実績がないとか、あまり使っている人がいないとかいう外的な要因によるところが大きいのではないでしょうか。柔らかい堅いという特徴はありますが、その特性をよく理解していれば決してトラブルになることもないと思います。

CA343913材によっては、大きな割れが入っていたり、節が抜けて裏まで貫通していたり、青い染みが出ていたり、変色していたり、腐りがあったり、傷があったり、虫穴があいていたり・・・それは生き物の事ですから、同じ物はありません。それら全てが個性です。普通では避けられるコンディションですが、弊社ではむしろそれが売りみたいな物ですから、そういう材がたくさんあります・・・そんな膝に傷のあるような木ばかりともいえますが。しかし、わざわざうちを選んで来ていただく方というのは、そういう変わり物や傷のある物にも温かい眼差しを向けていただける「心の大らかな人」ばかりなので、それでも何とか商売を続けさせていただいております。

 

 

CA343912今回も加工させていただいたのは、ザックリ割れの入った1枚。それを面白い個性と見るか、傷や欠陥と見るかは、その人次第なのですが、この板は遊び心のある方の所にもらわれました。割れの部分は触っても危なくないように滑らかに加工しています。『契(ちぎ)り』も入れて、これ以上割れが広がる事もありません。なかなか味のある1枚です。中国産の『ナツメ』ですが、日本のそれとは別種です。画像は無塗装ですが、この後で植物性油を塗ります。塗装すると、赤褐色が更に鮮やかに映えます。こう見えても乾燥がしっかりしているので、大人一人で楽に持てます。森で生きた時間と同じくらい長く使っていただきたいと思います。




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