森のかけら | 大五木材


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20100905 久万の山から生まれいずる①今週の土、日は久万高原町で過ごしました。愛媛木青協の8月例会が、月遅れで4日に久万高原町で開催されました。今年度の会長の井部健太郎君(久万造林)をはじめ、現在3名の久万高原町の仲間が愛媛木青協に所属しています。いつもは役員会や例会を松山市で開催していますが、折角各地域から会員が参加しているので、順番に各地域で開催しようという事で、今回は工場見学と併催での実施です。まずは、久万林業を代表する久万広域森林組合の父野川工場を見学させていただきました。

20100905 久万の山から生まれいずる②愛媛木青協関係の記事では常に「お酒」が付いて廻っていますので、ただ集まってお酒を飲んでいるだけのような印象を与えているかもしれませんが、実は真面目にこういう研修や勉強会も熱心に開催しております。全国では会員の減少が深刻な問題となっていますが、会員増強の掛け声も大事ですが、会そのものの活動に魅力がなければ、人は集まらないと思います。また自ら進んで参加して何かを得ようとしなければ、いつまで経ってもお客さんでしかありません。こういう機会を大切に利用せねば。

20100905 久万の山から生まれいずる③今回の久万広域森林組合のような大きな工場でも、愛媛木青協という名前があれば気軽に見学させていただく事が出来ます。若手の参加が少なかったのが少し残念でしたが、鈴木部長の熱心な説明に参加者はかなり食いついた質疑応答がなされました。さて、説明の後は実際に工場を見学へ。約1、5カ月分の原木在庫が山罪されていましたが、改めて見ても愛媛の山に木は良いと思います。その目の詰まり具合も、素性の良さも、全国でもトップクラスの品質であると胸を張れるレベルだと思います。

20100905 久万の山から生まれいずる④しかもこの原木は、特別に良い物だけを選別した原木ではなく、俗に「小曲がり材」と呼ばれる、少し曲がった原木が中心なのです。なので厳密に見れば、少し曲がりはあるものの、それでも木そのものの質は高いです。この工場そのものが「小曲がり材」を製材する事を想定して作られた製造ラインなのです。なので、通常の製材工場では見ることのない特別な設備が並んでいます。この素材から主に、住宅に使われる「間柱」を製造されています。間柱というのは文字通り、柱の1/3の厚みで柱と柱の間に立てて使う物です。

20100905 久万の山から生まれいずる⑤以前は大きな公共物などに使われる大断面の集成材も製造されていましたが、不況の影響もあって大規模な公共事業も減っており、現在では集成材の生産はかなり減らしているようでした。その分、汎用性の高い「間柱」に集中して生産されているようです。3000X105X30㎜、120X30㎜を中心に概算で月に20万本ほど生産されている計算でしたが、物凄い量です!だいたい35~40坪程度の1軒の住宅で使う間柱が、200本ぐらいですから、約1000軒分という事になるでしょうか。

20100905 久万の山から生まれいずる⑥こちらの工場で作られた間柱は、県内はもとより東は新潟まだ届けられているようです。四国と四国以外での比率は半々という事でしたが、四国の多くは愛媛木青協の会員でもある加藤祐一君の務める住友林業フォレストサービスさんで販売されているとの事でした。久万の山の中にあった物から出てきた物がどうして販売されているか、以前は物の作り方ばかりに注目が集まっていましたが、その先の出口に携わるメンバーが増えてきて、物の見方も少しずつ変わりつつあります。




本日は北海道は旭川産の【】の木を製材しました。以前にこのブログでもアップしましたが、桂は私にとっても思い出深い特別な木です。しかし残念ながら、松山周辺で桂が出材される事はほとんどなく、木材市場でも目にする機会はありません。ですので一般の方はもとより、木材業者でも取り扱った事のない方が多いのではないかと思います。『桂は木綿の肌触り』という言葉がありますが、触る以前に見た目でもその質感が伝わってきます。木綿の言葉通り、反発のない素朴な触感はいつまでも触れていたいほど。

その桂ですが、この辺りでは認知度が低いものの、お月様との話などをさせていただき、その触感を試していただくと、惚れこんでどこかに使いたいという方も多いです。少し前までは、桂のテーブルサイズの1枚板も結構入荷していましたが、今はさすがに数も減りました。その分、中径木を片耳付のままで製材したような挽き材が人気で、それをカウンターに使われたりされています。生地のままだと淡い感じに映ると思いますが、植物性オイルを塗ると鮮やかで深みのある緋色になります。これがまた美しい!派手さこそないものの控えめな品の良さが出ています。

その桂を何に製材しているかというと、こういう物(右画像)に小割りしています。長さはおよそ1000~1200㎜、幅は40㎜前後、厚みは10㎜前後という小さくて薄い板状の物が数十枚。これから更にドンドン割っていきます。このサイズから分かると思いますが、建築材ではありません。弊社では桂の木は、住宅以外の使う事の方が圧倒的に多いのです。そのきめ細かさから彫刻材としても不動の人気がありますが、やはり『彫り』との相性は抜群です!何といってもその触感は魅力ですから、是非手に触れるところで使っていただきたいです。

少しサイズ違いの数百枚の小割り材が出来ました。触感が温かいという事は、軽軟という事ですから製材や加工は実に楽です。節もほとんどないような良質な原木でしたが、節そのものもそれほど硬くはないので、サクサク削れるという感じです。その分、傷やダメージを受けやすいので、テーブルなどに加工しても、最終納品まではひと時も気が抜けません。ただ誤解なさらないで欲しいのは、決してそれが桂の欠点ではないという事です。改めて、『木は決して人間のためだけに生まれてきたわけではないのですから

片耳付の板を挽くわけですから、最後には右の画像のような耳の付いた三角形のような物が残る事になります。小割りする時は、なるべくロスが出ないように複数の商品を合わせて木取りします。一気に挽けば速く出来ますが、効率よりも『モッタイナイ』重視の会社なので、使える物はギリギリまで使いたいのです。まだこれでも【森のかけら】が1個ぐらいは取れそうに思われるかもしれませんが、桂は辺材部分に青染みが入りやすく、この三角もその影響を受けた物ばかりです。これでも使える用途があればまとめて廉価にてお分けするのですが。

さて、この薄板が何になるのかというと、この後複数の工程を経て、最終的にはこの『木札ストラップ』に生まれ変わります。右から2番目の列が『』です。この木札ストラップは、『木言葉書』などでお世話になっている、小松町の『レーザー工房・絆』の辻さんが製作されています。左の画像の物は極小サイズですが、他に大中小と全部で4種類あります。もうすぐ各地で秋祭りが始まりますが、祭りシーズンこそが木札の晴れ舞台!各地区からまとめて数10個単位でのご注文も入るようです。いろいろな樹種で試しましたが、桂がもっとも人気です。これを見た木材関係者の方はすぐに、「m3(換算)で幾らになる」とソロバンを弾いて、その桁違いの数字(!)に驚かれますが、もうそういう机上の計算で事を評価されるのは、あまりに実態と乖離していて止めた方がいいと思います。誰にでも通用する単位でないと、実体が見えにくくなってしまいます。

 




20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ⑤ワークショップでは、白土棟梁(白土建築工房も同じテーブルでしたが、さすが木の匠!茶色い形を木の幹に見立てての作品作りです。もうこのお方の頭の中には、家造りの事しかありません。また、その作品にも棟梁らしい遊び心が溢れておりました。手前では娘達が黙々と作業に励んでおります。定員50名という事でしたが、見る限り定員オーバーの親子で溢れておりました。その中にお父さんは3、4名でしたが、私はこういう作業は大好きですので、子供をほったらかしにして作品製作に没頭してしまいました。子供の頃、こういう仕事をする人になりたかったものでした。

20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ⑥皆さん、その形をうまく利用して玄人はだしの作品を作られておりました。かなりレベルが高い方の集まりなのか、高知の芸術レベルが高いのか?私の作品はこちら。与えられた形は、中央のテーブルが横に立ったような形(赤)と右の鳥人間の隣の瓶のような形(赤)の2つ。なんともしょぼい形ですが、形を作ったのは我が息子!悩んだ末に考えたのが、古代の象形文字に見立てた色鮮やかな作品。タイトルは『あたらしいことば』です。夢中人なって作り上げました。やっぱり、モノづくりは楽しい~!

20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ⑦参加者1人ずつ丁寧に皆の前で発表していただくのですが、その時の駒形さん の眼差しがまた優しいのです。アートに批評は要りません、どう感じるかなのだと思いました。あまりに丁寧に皆さんの作品をご披露いただくので、帰りの飛行機の時間が迫るほどでした。私の拙作にも優しいコメントと素敵な笑顔をいただきました。男性の参加者が少なかったので、何度もお声をかけていただき、ありがとうございました。家内のお供ではありましたが、お陰ですっかり駒形ワールドにはまってしまいました。

20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ⑧イベントも盛況のうちに幕を閉じ、ちゃっかりサインもいただき、図々しくも娘の夏休みの自由研究の批評まで(!)していただきました。更に片付けのお手伝いをしていると、一緒に写真を撮りませんかと思わぬ僥倖!牧野植物園+駒形ワールドの2本柱で、子供達にとってもこれ以上ない夏休みになったと思います。親の方が楽しんだかもしれませんが、それも我が家に生まれた宿命なのです。それにしても龍馬、龍馬と騒がれる高知ですが、もっともっと楽しく面白い所たくさんあります。ビバ、高知! 




20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ①先日のブログで高知県立牧野植物園の事について触れましたが、この高知行きは2つの目的があり、その1つが私の希望で牧野植物園でした。午後からは、家内の希望の「コッコ・サン」のイベントです。ちょうど牧野植物園とイベント会場が近かったので、時間ギリギリまで植物を観察していて、イベント会場には滑り込みセーフで到着。本日のイベントというのが、造本作家の駒形克己さんをお招きしての「絵本がうまれる」講演会と午後からのアートペーパークラフト・ワークショップで、午後の部から参加させていただきました。

20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ②駒形克己さんは、静岡県生まれの造本作家さんであり、デザイナーさんですが、その活動範囲が膨大過ぎて、何をどう説明してよいか分からないので、ご自身のHPをご覧下さい。日本だけでなく世界でも幅広く活躍されていらっっしゃいます。恥ずかしながら私が駒形さんのお名前を初めて拝見したのは、つい最近の事です。コッコ・サンと白土棟梁からプレゼントしていただいた1冊の素敵な本によってです。本の名前は『Little tree』。ページをめくるたびに成長する木が季節のうつろいに合わせて立体的に浮かび上がってくるのです。

20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ③こんな繊細な物語を紡がれる方はどんな人なんだろうかという興味もあり(失礼!)、参加させていただきましたが、まあ驚くほど物腰も柔らかく控えめでとても気さくな方でした。今日のNHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」でも、梶原善(最高!)扮する乾さんが、仕事が激減して落ち込む水木しげるを、「本物は残る」と励ます場面がありましたが、私などが言うのも僭越で失礼な事ですが、やっぱり「本物」は違います!虚勢が一切ありません。そういう方だから、ああいう作品を作れるのでしょう。作品同様にお人柄も素晴らしい!

20100902 駒形克己さん・ひとつがふたつ④そのワークショップも実に楽しいものでした。テーブルを囲んで5,6人が1つのグループになるのですが、好きな色紙を1枚選んで、無作為に適当な形(あまり形を意識しないモノ)を2つ切り出します。それをグループ内で交換します。どんな形が自分に来ようとも文句を言ってはいけません!与えられたその2つの形を見て、それを1部に使って別の色紙とペンで何かを作るというモノでしたが、これが意外に難しい。過去のお手本作品を見させていただくと、いずれも着眼点の面白さに圧倒されます。芸術家は実は市井の中に静かに埋もれているものなのでしょうか。明日に続く




20100901 耐えがたきを耐え①今日から9月というのに、今週の天気予報では最高気温35℃の予想が続いています。暑い夏はもう1ヶ月ほど続きそうです。昼間にたっぷり汗をかいて、寝る時にはエアコンをかけない生活なので寝汗も相当で、考えてみれば1日に相当量の水分を放出しておりますが、そのせいか夏バテには無縁の8月でした。水分の補充は泡の出るものやお猪口でと思われているかもしれませんが、自宅ではほとんどアルコールを飲まないので、もっぱらお茶か水類です。それも健康でいられる秘訣かも。そういう事で9月も冷や汗と夏汗をたっぷりかかせてもらいます。

20100901 耐えがたきを耐え②さて、暑いのは悪い事ばかりでもなく、塗装がよく乾きます。弊社の倉庫では、桟積みして天然乾燥させている木材も多いのですが、まあ驚くぐらいのスピードで乾燥が進んでいます。生材は急激な乾燥によって割れや収縮が発生しないか心配になるほどです。場合によっては、含浸性の割れ止めの塗料を塗ったりします。桟積みして上から加重も掛けますが、素性の良くない硬めの広葉樹などの暴れは抑えられません。木もあまりの暑さに暴れたくなる気持ちでしょう。

20100901 耐えがたきを耐え③森のかけら】も一部は自社で塗装しているのですが、こちらも板と同様にドンドン乾きます。冬場や梅雨時は塗装しても乾くのに結構時間がかかるため、納期がタイトな時などは「速く乾いてくれ~!」とヤキモキさせられますが、この季節はその心配がありません。風もあまり強いと砂や埃も運んで来るので良し悪しですが、風もほとんど穏やかで、暮らすには厳しいですが、塗装環境としてありがたいです。まあ、あまり暑いと下を向いて作業していると汗が材に落ちてきてますので、それは困るのですが。

 

20100901 耐えがたきを耐え④会社の敷地に植えているもあまりの暑さに数枚の葉が枯れています。木や花にとっても厳しい環境である事に変わりはないのでしょうが、動く事の出来ない彼らは黙々と受け入れるしかありません。この環境変化に自分が耐えられなくとも、次の世代に種をつないでいこうという強い意志が、新たな適合種を産み出していくのかもしれません。木として立っている時には何の自由もないのですから、伐採され板になった時にはその思いが抑えられなくなってなじれたり反ったり暴れるのでしょうか。それならせめて自由にさせてやりたい気持ちもありますが、それではこちらが暮らしていけないので、抑えて固めて水分を奪っていくのですから、考えれば残酷な事を強いているのかもしれません。木から板になり家具になる最後の最後まで何の不平不満を言わない木材の爪の垢でも煎じて飲んで酷暑を耐えていきましょうか。




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