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今年のお盆の里帰りは、子供たちの強い要望もあって、こどもたちだけひと足先に実家に帰省。散々プールで遊ばせてもらったにも関わらず、私たちが帰省した翌日も結局川遊びに行く事になりました。この夏は、お隣の四万十市の江崎川で国内観測史上最高気温41.0度が観測されるなど、田舎=涼しい図式は崩壊。クーラーの効いた部屋で寝転がっていたい気分でしたが、それが許されるはずもなく定番の川に行ったのですが雨不足で水量激減!
四万十川でも水量が減って、あまりの暑さに川も生温く鮎の捕獲量も減っているそうですが、こちらの川の温度もいつもの冷え冷えではありませんでした。いろいろな場面で過去の常識が通用しなくなっていってきています。住宅の工法などを見ていても、金物工法や断熱システム、使用部材の劇的な変化など年々変わり行く家作りの現場に接すると、ベニヤの裏に図板を1枚書いただけでトントンと棟梁がゲンノウを振るっていた時代は古き思い出の中。
過去の記憶を美化して足踏みしていても仕方の無い事ですが、家作りに関わらずおじいさん、おばあさんの生活の知恵が通用しないほどのシステム上の変化、気象の変化は、積み上げてきた過去の経験を全否定するようで一抹の寂しさもあります。科学技術の向上、発展は過去のさまざまな謎や不思議を解明してくれますが、いわゆるダークサイドが明るくなってしまえばいいというものでもないはず。何だかよく分からない闇や薄暗さも絶対必要な存在。
見えてはいけなかったものや、あえて見ない事で成り立っていて約束事や連帯意識のようなものまですべて白日のもとに晒されて、OかXのに二者択一を迫られているようにも感じます。この数年、ずっと来ているこの光景ですが、いつまでこの姿を保っている事でしょう。子供たちが川遊びをするという事でありがたいことに兄が事前に道の草刈りをしてくれていたのですが、故郷の森の風景は年々弱っています。いろいろな要因が複雑に関わりあってその解決方法は容易に見つかりません。
田舎の山は手入れがされず、年々倒木は増え、森は痛み老いています。バチが当たる、お天道様が怒っている、山の神が泣いている、そんな言葉も背景の自然からひっぱり剥がされ白日のもとに晒され軽んじられ、そこにある森とは別物として論じらます。せめてここで無邪気に笑う子供たちだけでも、目の前にある自然とて人の手が加えられて何とか維持されているという事に無関心や無反応でいてほしくないと思うのです。失ってしまっては二度と戻らないもの・・・
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