森のかけら | 大五木材


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庭の『ナツメ(棗)は直径100㎜足らずの小さなものでしたが、そういえば以前に造園屋さんから大きめのナツメをいただいていました。結構大きめの木で、芯割れしないようにすぐに板に挽いて乾燥させることにしたのですが、それからすっかりその事を失念していました。いろいろな木をいただいたりするのですが、何はともあれ乾燥させない事には使えないので、板にしてから数年は放置するのですが、その時に空いているスペースに適当に置いてしまうので、ついついその存在を忘れてしまうのです。

今回、庭のナツメを伐ったのでその事を思い出しました。記憶の糸を手繰り寄せているのですが、倉庫のどこの置いたか思い出せません。どこかに置いてあるはずなので探しますが、うまく乾燥できていれば『新・森のかけら』に加える事が出来るかもしれません。いただいたナツメが通直ではなかったので、長いモノは取れませんが、そこそこの大きさがあったので『かけら』には十分なサイズです。樹皮は軟らかくてポロポロと剥がれたのですが、材そのものはよく目が詰まっていて結構硬め。赤身と白太の差がはっきりしています。

まだ実際に加工していないので仕上がりの触感とか匂いとか具体的に分かりませんが、その用途として茶器や仏具などの工芸品として珍重されたきたという事なので、使い込むとそれなりの風合いや光沢がが生まれるのだと思います。他にもその硬さと粘り強さから木櫛にも利用されてきたようで、中国などでは高級櫛として人気も高いようです。悲しいかな自分では櫛を必要としなくなったので、売っていても気に掛けることが無かったのですが、今後は『出口』として櫛にも目を向けることにします。その他にナツメにどんな用途があるのか探っていたら、『ヴァイオリンのフィッティング』に使われるとありました。

楽器に疎い私はフィッティングと聞いても何なのか分かりません。それで調べてみると、『弦を緩めたり締めたりする木栓のような木の突起物、ペグ4本一組と、反対側で弦を一括で据え付ける木の板のテールピースと、それを最終的に本体に一箇所でお尻につっこんでいるエンドボタン、顎を乗せる部分、顎当ての事』とありました。文字通り演奏する際に楽器を調整するための器具のようですが、ナツメ以外にも少し硬めのいろいろな木で作られているようです。こういう専門的な特殊な出口についての知識が浅く恥ずかしいのですが、先人の木の特質を見極める眼力とその工夫には恐れ入るばかりです。




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