森のかけら | 大五木材


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さて、昨日の『ホンジュラス・ローズ』だけでなく、他にもいろいろな無垢材を使っていただいています。こちらは手洗い場のカウンターに使っていただいた『クスノキ』の耳付き板。豪快な根杢部分をそのまま使っていただきました。クスノキはクスノキ科の広葉樹で、広島の厳島神社の赤い大鳥居に使われていることでも分かるように、水に対しても強い対抗性を持つ木ですが、あまり過信してはいけません。水周りに使う場合については、それなりの対応(例えばウレタン塗装を施すとか)をしておかねばなりません。

左側の笠木にはワンズさんの現場ではお馴染みの茶褐色のグラデーションが美しい『ブラック・ウォールナット』。その足元にチラリと写り込んでいるのは、これもワンズさんではフローリングの定番『チャイニーズ・メープル』のラスティック・グレード。節、入り皮、カスリ、筋、条、色ムラ、など豊かな表情をガッツリと取り入れた等級の商品です。メープルそのものは、バスケットボールのコートやボーリング場のフロアーに使われるほど堅牢で滑らかな素材ですが、濃淡の激しいラスティック・メープルには更にナチュラル感が加味されます。緑褐色かかった部位も含まれるので、全体的に暗い雰囲気になるのではと心配される方もいらっしゃいますが、左の写真のようなたっぷりと採光が確保された部屋で使っていただければ何も問題ありません。子供部屋などには欠かせないアイテム。

さらに1階の床には、『ブラック・ウォールナット』の120mm幅のソリッド・フローリング。長さ1820mmを4~5枚のピースでジョイントした一般的なユニフィンガージョイント(UNI・FJ)のフローリングに対して、1820mmが無垢1枚になっているモノを『ソリッド』とか『OPC(ワンピース)』と呼びます。多少白身が含まれていますが、1枚モノのブラック・ウォールナットは存在感抜群!茶褐色の色合いから硬い印象を持たれるかもしれませんが、見た目とは裏腹にその触感は優しくデリケート。

以前から問い合わせが多く、人気のあったブラック・ウォールナットのフローリングですが、決して安いモノではありません。まだ無垢材に覚醒する前は、合板の安価なフローリングも扱ったりしていたのですが、その頃は1坪が1万円以上もするようなフローリングなんて夢のまた夢。坪単価が5~6000円程度の安価な複合フローリングを販売していたため、当然そういう高級志向のお客さんもいませんでしたし、ただただ単価競争の中で『安いもの』を追いかける日々。無垢材を提案するなんて知識も情報も余裕もありませんでした。結局、自分のお客さんは自分が作るという事。どういう人をお客さんに、ファンにするのか、どういう店にするのか、結局自分の意志次第。自分がどういう道を歩みたいのか明確な信念もなかった当時の事を思うと、このソリッドのブラック・ウォールナットを見る目にも何やら感慨深い思いが込み上げてくるのです。



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