森のかけら | 大五木材


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弊社の倉庫に木を探しに来られて、ご案内させていただく時に強いインパクトを与えることのできる木がいくつかあります。例えば、世界で一番重たい木(リグナムバイタ)や、世界遺産の木(屋久杉)、日本でもっとも重たい木(イスノキ)といった、「世界」や「日本」という知的好奇心をそそられるランキングワードで語られる木などです。一方、決して珍しくはないものの一般の方があまり触れる機会が少ない事から、紹介すると予想以上の反応をしていただける木が幾つかあります。

代表的なモノとしては『ニッケイ(肉桂)』。見た目は何の変哲も無い板ですが、その樹皮を剥ぎ取ると、そこからは鼻腔を刺激するシナモンの甘い香りがして、多くの方が驚かれます。そういう風に、見た目的にはインパクトは無くとも、ひと皮剥くと実は・・・的な木は、木の面白さや奥深さを端的に伝えることが出来ることから、私としてはマストアイテムとして欠かせない存在。そういう意味では、この『キハダ(黄蘗)』という木にも、いつもお世話になっております。

材の詳しい特徴や名前の由来については、以前に『今日のかけら』で書かせていただきましたので、そちらをご覧いただきたいのですが、一見すると何の特徴も無い薄汚れた木にしか見えないかもしれませんが、そのコルク質の樹皮を強めに剥ぎ取ると、鮮やかすぎる「黄色」が現れます。あまりの鮮やかさと、元の茶褐色の板の差から、「え~っ!?」という反応を得ることの出来る木です。ハゼノキニガキも黄色い木ですが、それらは材面が黄色いのですが、キハダは内皮部分のみ。

材面は、多少黄色身を帯びてはいるものの、ややくすんだ緑黄褐色といったところで、内皮のような鮮烈な黄色は現れません。経年変化では茶褐色になりますので、キハダという名前に過剰に期待してはいけません。あくまでも厚いコルク質の樹皮の内側が黄色いというだけです。このキハダですが水質に強い事でも知られていて、流し場の板などにも利用されています。それらの特徴を活かして、今回住宅の玄関建具にお使いいただいています。詳細につきましては、完成後に改めてご紹介させていただく予定です。




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