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本日も木の賞味期限の話です。流行は繰り返すといいますが、その間に微妙にそのテイストも変わってきます。20年前ならもうほとんど床材はヒノキで決まりだったのですが(あるいはマツ)、それも無節が主流。その後、ヒノキでも節のあるものが好まれるようになりました。私の父の時代ならば、節のあるヒノキの床材なんてきっと邪道だったことでしょう。節の無い立派なヒノキの床こそが成功者の証しとで言わんばかりに、無節絶対主義が少なくともこの辺りでは君臨していました。
それから、家を建てようとする世代がひと世代入れ替わった頃、ようやく節アレルギーから脱して、節のある木がフローリングなどの内装にも友好的に受け入れられるようになりました。それまで節のある木を使えば、余程のマニアか変人のような目で見られた時代が今では懐かしく思えるほど・・・。無節絶対主義は国産材だけに限らず外材にも共通でした。その影響もあって、当時弊社にあった輸入材のフローリングもほとんどが無節でした。そこからしばらく試行錯誤の時代が続く。
その結果、背骨が定まらない時期に仕入れた様々な仕様のフローリングが倉庫に積みあがることに。4mモノの乱幅のメープルとか、12㎜厚みのスポット品とか、19㎜の乱尺サイズとか、150㎜幅の一枚板の限定品とか、若くて好奇心旺盛だったこともありそれはもういろいろな樹種の様々な仕様のフローリングを、売れるアテもなく仕入れたわけですが、それが許されるバブリーな時代でした。その後、そんな勘違い遺産は長い時間をかかけて少しずつ倉庫から姿を消していきました。
ですが、その後も珍しいものにはついつい触手が動いてしまい、折角減ったスペースに新たな変わり者が居座ることに。そんな変わり者たちも、そろそろ後進に道を譲る時が来ております。それはフローリングに限らずいろいろな商品で、自分の中ではまだもう少し賞味期限までには時間は残っているのではなかろうかという思いがないわけでもないものの、さすがに周囲の評価というか呆れ顔も無視することも出来なくなり、不本意ながら賞味期限が完全に終わる前に特売りすることに!詳しくは明日!
食品には賞味期限というものがありますが、木にも賞味期限があります。樹皮のついた原木ならまだしも、板や角材に挽いた半製品やフローリングやパネリングなどに加工した製品であれば、すぐに腐ったりするわけじゃないから、賞味期限なんかないだろう?と思われるかもしれませんが、賞味期限という言葉の定義から考えれば、木にも賞味期限があると言っても決して間違いではないと思っていただけるのではないかと思います。農林水産省によると、消費期限の定義とは、
『開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、おいしく食べられる期限』という事。ただし、賞味期限を過ぎても食べられなくなるとは限りません。その意味から考えれば、木にも「美味しく使ってもらえる期限」というものがあります。長期保存における劣化という事も多少はあるでしょうが、根本的には商品としての『旬』が過ぎてしまうという意味での賞味期限。要は市場に飽きられるということ。特にフローリングなどの製品の方がより深刻です。
無垢の板や角材の場合は、最後の調理方法によって、ずれた時代性を多少は埋めることは可能です。例えば最近ではほとんど需要のなくなった絞り丸太でも、割り返して付加価値の高いクラフト商品にするとか。ただ売れればいいというだけでなく、当初想定していた価格に近い値段で売れるという事が前提となるわけで、そうでなければ意味がありません。なのでずれた時代性を完全に埋めるというのはなかなか難しいことではあるのですが、うまくいけば大化けする可能性もあります。
しかしフローリングなどのように最終商品に加工されているものについては、ひとたびその流れが終わってしまうと、その間に仕様変更や収縮等が発生してしまうリスクもあって、『生きている素材』にとっていつか再来する流行を待つのは酷。この辺りだと、ブラック・ウォールナットやチークのような濃い目の木が好まれる時代があり、その後メープルなどの白系で堅牢な木が流行りました。床材に使える樹種なんて決まっているので、いずれまたそれらが求められる日も来るはずですが。続く・・・
【森のかけら】に代表されるように多様な種類の木を使って商品開発するのが弊社の持ち味なのですが、種類が多いと『欠品』が発生するという宿命がついて回ります。それは単に樹種だけにとどまらず、次々にいろいろな商品を作っていると、(生みの親としてはあってはならない事なのですが)すっかりその存在を忘れてしまっている事もあるのです。存在すら忘れていたということは、当然在庫の把握もあやふや。そういう商品に限って皮肉にも、注文が入ったりするものなのです。
本当は、在庫状況も逐一ホームページの商品紹介コーナーに最新情報の更新をしなければならないのですが、これも商品をむやみやたらに作り上げてしまった反動で、ほとんど更新が追いついておらず、注文したのに在庫がないのか~!とお叱りを受ける日々。先日も久しぶりに『円い森』にお問い合わせが入り、慌てて事務所の二階で在庫を確認。1つの商品が完成すると、無性に数十種類の木で揃えたくなってしまうため、それぞれの商品につき膨大な在庫が埋め尽くしています。
新しい商品ができると嬉しさのあまり、売れるかどうかも考えずについ作りすぎてしまうので、新商品が出来るたびに在庫が急増してしまい、さすがに最近は必要最小限の在庫しかしないようにしているのですが、小心者の私としては、また『欠品不安症候群』が発病しまいかと、山のような在庫を前にしてすらも不安がいっぱいなのです。更に悪いことに、それで飽き性だということもあって、出来た商品を辛抱強く売っていく事が出来ず、次々と新しいことに目移りしてしまうのです。
だから、【森のかけら】なんて私の中では信じられないくらい賞味期限の長い商品なのです。それは、種類こそ240種と多いものの、ただの35㎜角であるというシンプルさゆえに飽きがきにくかったということと、お陰様で定期的にご注文が入るため、存在を忘れるという事がないからかもしれませんが・・・。まあ、そういう反省もあって、このあたりで昔に作った商品で、あまり動いていないモノについては、不本意ながら特別価格でのセールをして整理をしていこうかと考えております。
本日も『廻縁』の話。造作材の切り込み隊長的な役割を果たしてきた廻縁ですが、無垢材から集成材に移行して数年が経過。新しい部材が使われるようになる背景には、住宅の仕様変更という現場事情に合わせて、供給メーカーの出現や安定した流通システムの確立などがあります。機動力のある集成材メーカーの奮闘よって、一時は完全に無垢から廻縁市場を奪った集成材でしたが、供給の切れ目が縁の切れ目。相次ぐ集成材メーカーの倒産などによって、供給安定に翳りが見え始めると・・・
もう一度無垢に戻ってくると思うのは早計で、和室の減少から廻縁そのものが不要になり、更に塩ビシートなどの登場により、廻縁というポジションそのものが無くなることに。かつては材木屋の忙しさのバロメーターとも呼ばれた廻縁でしたが、その名を伝票に書くことが無くなって久しい。これはあくまでも弊社及び弊社周辺における廻縁の変遷であって全国的な話ではありませんので誤解なきよう。という事で、弊社の倉庫の中にも、かつて売れ筋であった廻縁たちが沢山残ったまま。
舞台を失った部材はもはやいくら値段を下げようが売れません。しかも丸身が付いていたりするものですから、他の部材への転用も効きにくく、不本意ながら長らく倉庫の中で埃をかぶっておりました。それが先日思わぬ注文が舞い込みまして、丁度この丸身のある廻縁が対応できる用途だったもので、ここぞとばかりに値段を下げてお使いいただくことに。廻縁であれば、8帖の部屋でも4mモノが4本あれば足りるのですが、格子材に使われるという事で、一気に大量の廻縁が出ることに。
丸身の付いた廻縁の丸身を落として角材に加工すると格子材に変身。昔からの習慣で、その名前の付いた材はその名前の用途として売らなければならないという呪縛があったものですが、最近はこうしてどんどんと別の用途に生まれ変わって倉庫から巣立っています。これなんかまだ建築関係材の範疇ですが、まったく別の用途になって、しかもそちら側で売る方が数倍も高い値段で売れたりすることもあって、いままでいかに非建築材分野で木を売ることに怠慢であったか反省するばかりなのです。
家を建てる材料の中に、天井と壁の取り合いに用いられる部材に『廻縁(まわりぶち)』と呼ばれる造作材があります。言葉で説明するよりも実物の写真を見れば、「ああ、あれか」と理解されると思います。私がこの業界に入った頃は、松山においては廻縁といえば圧倒的にヒノキが主流で、借家などだとスギ、あるいは米栂(ウエスタン・ヘムロック)でした。そしてそれは1軒の家には必ず使われるモノであって、私たち材木屋にとっても廻縁は重要なマストアイテムの1つでした。
全国的にどうなのかは分かりませんが、私などは材木製品市場においてもセリの始まり、つまりセリの露払いは廻縁という認識でいたほど、なければならない部材で、当然弊社でも毎回市場では仕入れて在庫を買い足さなければならず、それなりに在庫も抱えておりました。サイズでいうと、松山周辺で多かったのは45✕45㎜、あるいは40✕50㎜、大きくて立派な家だと45✕55㎜か60✕60㎜なども使ったもので、それぞれに3m、4mがあるわけなので結構な数になります。
更にその品質においては、丸身が無い「特一(等)」あるいは「テッキリ」、少し丸身の付いている「上一(等)」あるいは「ちょい丸(身)」、大きな丸身のある「二等」あるいは「オオマルミ(大丸身)」など、マストアイテムゆえにその仕様も多岐にわたり、わずかな形状の差によって価格差がつけられていました。セリを見ていても、A材木屋は高くてもいつもテッキリ狙い、B材木店は安い二等狙いなどと、仕入れる廻縁によってそれぞれの材木屋の個性が見えてくるほどでした。
仕入れてきても常に動いていた廻縁ですが、徐々にその立ち位置にも変化が見られるようになりました。弊社においては、まず最初の変化は、無垢材から集成材への移行でした。狂わない、反らない、そして加工の必要がないという特徴(実際には仕様によっては反りなども出るのですが、ここでは割愛)を備えた集成材が、タフな外来種がデリケートな在来種を駆逐するがごとき勢いで勢力を拡大し、あっという間に市民権を獲得。無垢から集成材になれど廻縁のマストアイテムの座は揺るがず。しかし・・・続く。
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