森のかけら | 大五木材


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20140627 1広葉樹の出口の広さについては以前もご紹介しましたが、これだけ豊かな森林背景を持つ秋田の地には、その木材を使った多くの工芸品もあります。中でも有名なのがサクラの皮を使用した『樺細工(桜皮細工) 』です。角館の樺細工は、俸禄だけでは暮らしていけなかった下級武士の手内職として生まれたもので、天明の頃、凶作、飢饉が続き、元手のかからない山の桜の樹皮を剥いで作り始めたのが起源とされています。それが現在では年間数十億にも及ぶ基幹産業に成長

 

 

 

Exif_JPEG_PICTURE 折角角館まで来ているので、田鉃産業さんから車で数分のところにある武家屋敷にも立ち寄ってみました。武家屋敷通りには、樺細工などの工芸品を扱う店が軒を連ねていました。角館の桜は、青森の弘前公園、岩手の北上展勝地と並んで『みちのく三大桜の名所』のひとつと呼ばれる名所ですが、およそ400本もある枝垂れ桜が、4月中旬から5月上旬の開花期には、われ先にと美を競うよう咲き誇るのです。立派な桜のうち162本は国の天然記念物に指定されています。

 

 

 

Exif_JPEG_PICTURE生憎もうすっかり桜の季節は終わっていましたが、むしろそのお陰で桜の立派な幹や枝ぶりはよく観察出来ました。武家屋敷通りにはサクラ以外にもカエデやナラなどの木々も植えてありましたが、通りは青々とした新鮮な緑に包まれて風情のある情景です。日本の美しき木造文化の伝統と矜持が今に継承され、映画『たそがれ清兵衛』のロケもされたのも納得の趣きがあり、時代劇の中にタイムスリップしたような感覚に襲われます。

 

 

 

Exif_JPEG_PICTURE 全国各地の産地に行っても、ほとんどが駅と工場の往復で、観光名所などに行く暇もないのですが、今回は少しだけ時間がありましたので町並みを駆け足で散策(それでも30分程度ですが)。樺細工の茶筒を購入しようと思ったのですが、欲しかったサイズが想像以上に高額であったため懐具合と相談して心のカメラに留める事にして、もうひとつの手軽な角館のイタヤカエデのイタヤ細工『左馬』を購入。伝統工芸の歴史を応援するためにはそれなりの対価を払う覚悟も必要・・・

 

 

20140627 5ちなみに秋田は戦国末期に、佐竹義宣が徳川家康によって国替えを命じられ、常盤国から秋田へ移住して初代の秋田藩主になった歴史があるのですが、町中に佐竹家の家紋『五本骨扇に月丸』が掲げてありました。義宣は、豊臣政権時には家康や前田利家らた並び六大将と呼ばれ、後に家康が『今の世にまれに見る律義者』と詠んだほどの名将ですが、『森のしるし・器材文様家紋』で佐竹家の家紋を作る際に資料調べをしていたこともあって、秋田が随分身近に感じられました。ご縁の種にどこにもある。

 




20140524 1昨日に続いて家紋のネタですが、以前に映画『清州会議』が公開された時に、秀吉や勝家、丹羽秀長、池田恒興など主要登場人物たちの家紋をセレクトしてガチャポンにセットして映画館のロビーで販売させていただきました。こういう時代劇ですと、まず間違いなく場面のどこかにはいずれかの家紋が登場しますから、物語のテーマや家系にちなんでセレクト出来ます。昔に比べて身近ではなくなりつつある家紋ですが、実は意外な所でも現在の日常生活の中で使われています。

 

 

20140524 2例えば今巷で盛り上がっているワールドカップ。日本代表のエンブレムは、ご存じ三本足のカラス『八咫烏(やたがらす)』。その由来については今更説明するまでもないでしょうが、日本の神話によると、神武天皇が東征に向かった際に、太陽の化身・八咫烏が現れ熊野国から大和国へ向かう道中の道案内をして勝利に導いたとされ、縁起が良い事から熊野那智大社のシンボルとなりました。日本サッカー協会では昭和6年から、この八咫烏をシンボルマークに採用しています。

 

 

20140524 3ちなみに八咫烏の「咫(やた)」というのは、は長さの単位の事で1咫は約180mm。になります。本来、咫は「あた」と読み、「八咫」は「やあた」が「あた」に転じたもので、とても大きいという意味があるそうです。つまり八咫烏は非常に大きな三本足のカラスという事。また八咫烏が太陽の象徴であることから、二(本足)という数字が、陰陽五行思想において陰数で太陽にふさわしくなく、陽数である三がふさわしいと考えられ、三本足の姿になったそうです。

 

 

20140524 4八咫烏の神話性は縁起のいい家紋とし受け入れられ、代表的なところではあの雑賀衆が使っていたとされています。雑賀衆といえば、歴史好きにはたまらない、戦国無敵に最強鉄砲軍団!雑賀衆とは、現在の和歌山県北部周辺で、地縁によって結びついた一揆集団として15世紀頃に現われましたが、戦国時代には鉄砲で使った高度な軍事力を擁し、名だたる戦国武将たちと戦いながらむ連戦連勝を誇った傭兵軍団。それを率いたのが銃の名手にして戦の天才・雑賀孫一

 

 

20140524 5信長とも3度にわたり衝突し、信長の心胆を寒からしめた恐るべし軍団なのですが、その雑賀衆を収めていたのが鈴木家といわれ、その家紋や旗印など八咫烏が使われています。雑賀衆の無敵の強さが八咫烏の神話性をより高めているのかもしれません。その八咫烏は、動物紋第一弾として『森のしるし』でも作っています。鳥のデザインは意外に多く、普通のカラスの紋もいくつかあります。では、これからの日本代表の健闘を祈って、『八咫烏のしるし』おひとついかが?!

 




20140523 1歴史に興味のある方にとってたまらない『歴史人』というかなりマニアックな雑誌があります。隠された歴史の闇やエピソード、戦法や武具、人脈や家系などをこれでもかと深く掘り下げて紹介する歴史マガジンで、正当な歴史だけでなく、歴史の裏話大好きの歴史マニアの琴線に触れるような紙面作りです。実は私もそんな愛読者のひとり。ときどき家紋についての特集もされていて、弊社で作っている『森のしるし』の家紋シリーズではいろいろと参考にさせていただきました。

GE DIGITAL CAMERA社歴の長い材木屋になると、ご先祖様がOO家お抱えの材木商であったとか、OO家御用達などという由緒ある家柄の方もいらして(県外の話ですが)、職業柄『歴史の話』には目がないという材木屋も結構多いのです。100年生の木を使えば、100年は持つような家を作っていただきたいし、そういう意味でも木は『歴史に寄り添う素材』であると思います。時間の経過をこれほどまでに内に取り込み、それが味わいとなって表に現れるのも木ならではの特徴だと思います。

20140523 3そんな歴史的背景を持つ『家紋』を商品化した『森のしるし』ですが、ドンドン新しいシリーズが出来てきているのに、サイトでの更新がすっかり疎かになってしまっていたので、本日改めて整理しました。戦国武将シリーズは既に大三弾まで完成していましたが、新たに『明治維新』シリーズ①と②、動物家紋シリーズ、植物家紋シリーズ、器材・文様シリーズ、そして独断と偏見で『愛媛に多い家紋』シリーズも加えました。まだまだ今後も不定期ながら増やしていくつもりです。

20140523 4店頭では1個からの販売をしておりますが、ネットでは各シリーズごとに10個セットでの販売とさせていただいております。店頭での1個売りは、増税にも関わらず価格据え置きの(!)¥200(税込で頑張っておりますが、ネット販売の場合は、送料の兼ね合いもありますので、送料・消費税込で10個セット¥2500にて販売させていただいております。お陰様で戦国家紋は歴史好きな方や男子に好評で、イベントなどを通じて順調に売れています。

20140523 5戦国武将家紋の中で、売れ筋は何と言っても信長・秀吉・家康の御三家。後を追うのが真田幸村、武田信玄、伊達正宗あたり。愛媛の宇和島藩は、独眼竜の長子・伊達秀宗は治めた土地柄という事もあって、伊達家には特別の思い入れがある方も多いのです。本家の家紋『仙台笹』と宇和島の紋は微妙に違うのですが、伊達家の紋として購入される方が多いようです。また、大河ドラマで人気の黒田官兵衛は旬でもあるのでしょうが、『藤巴』自体が愛媛にも多いようで自宅用としても売れています。そんな『森のしるし』ですが、歴史好きな方に少しでもご縁が広まりますようにという思いで、『歴史人』の6月号(6/12発売予定)に1ページですが広告を掲載させていただきました。マニアックなコンプリーターの出現、待つべし、待つべし!!




20131130 1.bmp弊社で作っている木製マグネット(こういう表現が適当なのかどうか分かりませんが、適当な言葉が見つからないので)『森のしるし』も、戦国武将に始まり、明治維新の英傑まで随分と種類も増えましたが、やはり愛媛県内のイベントで販売するというTPOを考えて、「愛媛に多い家紋」も作成。以前から、「うちの家紋があれば買うのに・・・」と言われて悔しい思いをしてきましたので、イベントに合わせて作ってみましたが、好評のうちに自宅の紋が受け入れられました。

 

20131130 2 .bmp「愛媛に多い家紋」といっても、当然地域性の偏りもありますので、統計+私の独断と偏見で、10個の家紋を新たに製作しました。その10個とは、「抱茗荷(だきみょうが)」、「折敷に縮み三文字(おしきにちぢみさんもじ)」、「下がり藤」、「渡辺星」、「丸にあげ上(じょう)の字」、「大内菱」、「折敷きに三文字」、「丸に二引(にびき)」、「剣片喰(けんかたばみ)」、「(たちばな)」。ちなみに我が高橋家は「折敷に縮み三文字」ですが、高橋姓がどこもこの紋というわけではありません。

 

20131130 3 .bmp同様にそれぞれの紋の代表的な苗字はあるものの、〔OO姓=OO紋〕という確固たる公式があるわけではありません。なので、「うちはOOという苗字だけど、何の紋?」と尋ねられても、OOという苗字の場合OO紋のケースが多いですが、というぐらいしかお答えできません。家紋のある商品を扱うようになって感じたのは、案外皆自分の家の家紋に興味関心が薄いという事。知ってはいても漠然としたり、丸があったかなかったかとか割合記憶があやふやな事が多いようです。

 

20131130 4 .bmpまあ今の時代、自宅の家紋を意識するのは家を建てた時に、床の間の天袋のガラスに紋でも入れる時(それも昨今は和室が無くなってますが)、または結婚式や葬式(お墓なども含めて)などの冠婚葬祭などの場合でしょう。考えてみれば、実生活の中で自宅の家紋の事を意識する機会なんてそうそうあるものではありません。遥か戦国時代の英傑たちの家紋には思いを馳せても、自分の家の紋には無頓着。う~ん、何だかこれって何かだか・・・

 

20131130 5 .bmp森(自然環境)と身近な木のモノとの関係に似てはいまいか?世界遺産の屋久杉や御神木には大層興味があって、そのわずかなコンディションすらも話題となるものの、同じ「木」から生まれた割り箸などについては関心が薄い。あまりに日常から身近にあり過ぎて、それがかつて森の中に居て、鳥や虫たちに終の棲家を提供していたものであうという事をすっかり忘れてしまったかのように・・・無関心は、ものの本質すらも遠ざけていってしまう・・・。アンテナ畳むべからず!

 




20131126 1 .bmpこの数ヶ月、大好きな映画に行けない日々が続いていましたが、このたび堂々と仕事中に映画の話を持ち込めることに!それが、11月9日に全国東宝系映画館で封切される三谷幸喜監督の『清須会議』なのです。歴史好きな方には常識ですが、清須会議とは、天正10年に天下統一を目前に無念の死を遂げた織田信長亡き後の後継者を決めるため、信長の重臣たち一堂が清洲城に集まり議論を交わすという、およそ戦国時代らしくない「合議のいくさ」の事です。

 

20131126 2 .bmp映画は会議前後の5日間が舞台となっています。三谷監督が書かれた小説「清須会議」をベースにしていて、大筋では史実に忠実ではあるものの至る所に三谷節が折り込まれている内容だという事です。三谷ファンの私としては公開が非常に楽しみなのですが、それが弊社の仕事と何の関係があるのかというと、先日紹介した「森のしるし」との家紋つながり。清須会議に参加する重臣たちはそれぞれに家紋があり、それは武将たちのもうひとつの顔。

 

20131126 4 .bmp特に清須会議の主な登場人物たちの家紋は個性的かつ有名なものが多いので、その家紋を見るだけで誰の紋なのか分かるほど。ならばこの歴史的イベントを家紋で表現しようと作ったのが、「森のしるし・清須会議の主役たち」バージョン。織田信長、豊臣秀吉、前田利家、柴田勝家、丹羽長秀、池田恒興、黒田官兵衛、滝川一益、前田玄以、堀 秀政の10人。「森のしるし」を作り始めた頃から、有名な合戦などをそれぞれの家紋を組み合わせる構想はありました。

 

20131126 3 .bmpただ組み合わせて自己満足していても仕方がないと周辺から冷たい視線を浴びる中、捨てる神あれば拾う神あり。ガチャポンなどの産業機械器具卸売業をされている㈱マキシム愛媛牛嶋社長がそのお人。私の妄想に輪をかけたような同方向の感性をお持ちの方で、話がトントン拍子に進み「清須会議」上映の松山市内の映画館のロビーにこの家紋の入ったガチャポンを設置していただくことになりました。さあ、いざ家紋の戦場に出陣ですぞ~!1回¥200、目指せ!コンプリート。




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