森のかけら | 大五木材


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弊社の場合、いつもの善家雅智君を筆頭に周辺の家具職人さんたち加工してもらい、無垢の家具を作っているため、手持ちの材のサイズに合わせた木取りが可能で、かなり短な材であっても結構有効に使えます。だからといって、なんでもかんでも余った端材を継ぎ接ぎにして使っているというわけではありません。例えばこちらの片側折り畳み式のバタフライテーブル。蝶番(ちょうつがい)まで木で作り上げた善家君渾身の一作ですが、天板は蝶番を挟んで木目が通っています。

通常は折り畳まれている天板が跳ね上げられて、ようやく木目が通っていることに気が付くわけですが(蝶番が挟んであるので、指摘されないと木目が通っているのか気づかない人も多数)、こういう部分は材の木取りがソツになろうとも手を抜かず木目を通します。だからといって誰が褒めてくれるわけでもないのですが、そこは無垢家具の勝手なこだわり。以前に両側が折り畳めるタイプを作って、それがご縁でまたご注文をいただいたので、1台は在庫として制作。

片方は折り畳みではなく、引き出しとなっています。通常は、長さ1275㎜ですが、天板を広げると1675㎜になります。普段は2人掛け用のテーブルとしてお使いいただき、お客さんがいらした時に広げてお使いいただければと考えています。大家族が減って、狭小住宅も増えていることから、昔のような大きな1枚板のテーブルはなかなか置けない状況になってきていますので、今後はこういう可動式のテーブルが増えてきそうです。ちなみに幅は795㎜、高さは700㎜。

チョコレート色のグラデーションが人気の北米産のブラック・ウォールナットを使って作っておりますが、数年前よりジワジワト値段が上がって来て現在高止まりしたままで、もともと安くはない材だったのですが、ますます高値の花となりつつあります。そういう木だからこそ、うまく木取りして使わねばコスト高になるので、そこも職人さんの腕の見せどころ!節だってその木の個性ですから、うまく使ってやれば表情のひとつになり味わいも出てくるというものです

このテーブルとは何の関係もないのですが、『バタフライ』というと、『バタフライエフェクト』という言葉がすぐに思い浮かぶのですが(ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで嵐が起こるという気象学の概念で、ほんの些細な出来事が徐々に大きな現象の引き金に繋がっていくという考え方。日本にも『風が吹けば桶屋が儲かる』という似たような考え方がある)、こんな些細なブログの記事がいずれとんでもない大きな注文に繋がって・・・バタフライ・ウォールナット




以前に『モート・レイニーハウス』の主とジューサンケンチクセッケイ石村隆司君が二人でご来店いただき、ダイニングテーブルの木選びをしていただいた話をアップさせていただきましたが、その時選ばれたのが『赤紫の貴婦人・パープルハート』でした。そのテーブルがようやく完成しましたので、改めてここでご紹介させていただきます。加工直後は茶褐色ですが、しばらくするとサーッと鮮やかな紫色に変わっていきます。今回は写真のように5枚の板で幅剥ぎさせていただきました。

脚は黒塗りのアイアンですが、建設関係の会社にお勤めのご主人の友人が制作していただきました。強烈な紫色とアイアンの黒がベストマッチで、パープルハートの紫色が一層引き立ちます。鉄脚という事で、シンプルな作りながら結構な重さ!木であれば、大抵の木でも、どれぐらいの大きさでどれぐらいの重さがあるのか大体検討がつきますが、鉄の場合は見た目を裏切る重さにいつもいつも腰が折れそうになります。この脚も見た目は細く見えるかもしれませんが結構な重さ!

石村君とふたりでどうにか室内に運び込み設置。水平な場所で持つのであればそれほどでもないのですが、縦に起こしたり、不安定な持ち方をするとテーブルの重みが掌に食い込んできます。加工そのものは職人さん(もちろん今回も善家君)に依頼しているので、せめて木選びと納品の時にしっかり関わっていないと、自分にとっても「楽しみどころ」がありませんし、こうやって重さを体で実感する時こそが家具納品の醍醐味なのです。なので納品時に困難を極めれば極めるほど興奮~!

本来の家具屋さんって営業と配達は当然分離していてもっとスマートなものかもしれませんが、最後にお客さんの喜ぶ顔を見れないなんてモッタイナイにもほどがある!その瞬間に出会えなければ、この仕事の意義そのものがなくなってしまうような気すらしてしまうので、遠方に宅急便等で納めさせていただく場合は何とももどかしいのです。かつて、「色合いがどぎつ過ぎてこんな色の木が一般住宅で売れるか~!」と罵倒した大工さんがいましたが、道極めればそこに友あり

現在、弊社にはこのパープルハートの薄板(厚み25㎜前後、長さは2m~2.6m程度、幅は100~250㎜前後)が200枚前後あります。中南米原産ですが、現地ではウッドデッキに使われるほど(モッタイナイ!)硬質な木であるため、結構反りやねじれ、歪みもありますが、その色彩のインパクトは他の木の追随を許しません。小口から見ると長年の埃や汚れで薄汚く見えますが、「ボロは着てても心は錦」ではありませんが、ひと削りすれば美しくも妖しい赤紫の衣をまとった貴婦人がそこに現れます。

 




20150609 1何らかのつながりがあるとか、誰かが誰かを引っ張ってきたというわけでもないのに、不思議とこの数年で木工職人、家具職人、木工作家など木でモノを作る事を生業(なりわい)としたいという若者(まあ中には若者と呼ぶには少しとうがたった方もいますが)が私の周辺で急増2、3年で7、8人ものクラフトマンが看板を掲げて木の仕事に就かれています。地元愛媛出身で、県外で修行してから戻ってきた人や、これらか木の仕事で飯を食っていこうと一念発起して業界に飛び込んだ人。

 

世代も環境も背景もそれぞれですが、愛媛、特に松山周辺で家具や木工の仕事をするとなると、繋がる糸はおのずと限られてくるので、そのうちに多くの人が弊社に足を運んでいただき、どうしてこの仕事を始めようと思ったのか、これから何を作っていくのか、仕入や販売はどうするつもりなのか、等々いろいろな話しをさせていただきました。目的や目指す方向に多少の相違ははあれ、木を生業として木で生きて行こうとする仲間が身近でひとりでも多く増えるというのはありがたい事です!

 

まあ道は決して平坦ではないと思うものの、予測不能でだからこそオモシロイとも言えるわけでは、「今の時代大変だけど・・・」なんて言うつもりはありありません。商売敵が増えたなんて了見の狭い考え方ではなく、木のモノを愛媛で供給できる窓口が増えたと考えて、いい繋がりで保てればいいと思います。そんな中で堅実に開業の道筋を歩んできた人もいます。それが、池内一豊君のウッドワークかずとよを弟子抜けしてこのたび今治市玉川町に自分に工房をオープンさせた馬越崇永君。

 

20150609 4先日、師匠の池内君をはじめ職人仲間(ZEN FURNITURE善家雅智君、Wood Studio YUU土居勇真君、前田清幸さん、K’crafts川上陽介君)と私の6人で、馬越君の工房にお邪魔しました。松山市内から車でおよそ40~50分と、結構な距離があり、かなり山中に奥行った人気の感じられない寂しいところなのですが、遅くまで機械が大きな音を立てる加工場の宿命。むしろ加工場としては望ましい環境です。工房の名前は、家具と自分の名前の馬越が合体した『カグマ製作所』。

 

20150609 5職人同士ってプライドが高い人が多くて、案外横のつながりがないことが多いのですが、このメンバーは前田さんを別格として年齢が近い事もあり、互いの仕事を尊重しないながら非常に良好な連携が出来ています。馬越君は椅子などを中心に家具などの制作を手掛けていくという事で、弊社もいずれ無垢の椅子の加工をお願いしたいと思っています。まだ完全に機械などの設置が終わっているわけではないようですが、そのうちこの工房からも賑やかに木を削る音が聞こえてくることでしょう。ガンバレ馬ちゃん!




20150606 1大きな一枚板のテーブルやカウンターに対する問い合わせやご注文については、見えざる波長のようなものがあって、まるで一枚板が一枚板を引き合わせるかのような不思議な軌道が繰り返されます。あくまでも弊社における私の感覚ですが・・・。それでたまたま今、久々にその波が来ていて、日々リフトで狭い倉庫の奥の方から一枚板を出したり引っ込めたりの作業をしているのですが、大きなサイズは奥に詰め込んでいて普段はあまり目にしないのですが、ここ最近よく目が合う木について。

 

20150606 2まず一枚板でテーブルとか作りたいというお話をいただくと、打ち合わせとしてはサイズから入る事になるわけですが、無論一枚で天板となるわけですので、継ぎ足したりする事が出来ず、ここにあるものの中で希望サイズに適うものを探すという事になります。一般的なテーブルサイズというと、大体長さが1800〜2000㎜、幅が800〜900㎜、高さ700〜720㎜というところです。ザックリ平面で考えると3×6サイズのコンパネを少しだけ大きくした感覚という事になります。

 

20150606 3それだけの大きさとなると、一枚板としてもかなりの大物になります。逆に言えば、一枚板でテーブルとして使う場合においてはこれぐらいのサイズは必要になるという事で、それ以下のサイズのものは、カウンターや幅剥ぎする用途になるという事。零細材木屋の弊社の場合、これぐらいのサイズが何百枚でも揃っていて樹種もより取り見取りです、なんていうわけにはいかず、枚数も樹種も限定されてしまいます。しかもビシビシの高級銘木からは縁遠いひと癖もふた癖もある連中ばかり

 

20150606 4そんな事を承知でご相談いただく方だからこそ、持てる力のすべてを使い対応させていただき、単なん物売りになってはいけないと思うのです。狭い倉庫の中であれこれお話させていただきながら埃まみれの木と「会話」していただき、「木を選ぶ」ということにいかに意味や意義を感じていただくか、また納品後についてもその木の背景にあるドラマを知っていただきどれだけ愛着を持っていただけるか、そこにしか弊社のような零細材木屋の生きる道は残されていないと思うのです。明日に続く・・・




Exif_JPEG_PICTURE弊社においては、耳付きの1枚板としてはもっとも人気のある木の1つとして、世代や性別を越えて安定した支持を受けるのがモンキーポッド』。過去にもこの木については『今日のかけら』などでも触れてきましたので、そのユニークな名前の由来や特徴についてはそちらをご覧いただければと思います。この木の最大の特徴は、なんといっても故意に着色でもしたのではなかろうかと思われるほどにクッキリした心材(濃茶~黒縞)と辺材(黄白色)の鮮やかなコントラスト!

 

モンキーポッドの他にもアパとかイロコ、パドックなど新材と辺材のコントラストが際立つ木はあるものの、濃淡の境界がとぼけていたり、芯材の色合いにパンチがなかったりと、ここまで気持ちがいいぐらいに明快なものはやはり希少でしょう。ダイナミックで雅趣溢れる木目も説明不要でストレートに木の醍醐味が伝わってきます。考えてみればモンキーポッドの魅力ってこの「分かりやすさ」ではないかと思います。その魅力を言葉で語らずとも見てさえもらえれば納得、理解できる木

 

7今回オフィステーブルとして選んでいただいたのは、濃いチョコレート色の生地の中に黒い縞柄が連続する瘤のように現れたモンキーポッド。長さ2400×幅900〜 ×厚み  mmの大物ですが、弊社倉庫でお眠りになられていた期間も半端でなく長いので、そのサイズと見た目ほどには重たくありません。若い間は成長が早く、成長するとそのスピードは緩慢になります。そのため大きさの割には比較的乾燥も速く、先に挙げたアパイロコなどに比べても扱いやすい木と言えます。

 

気乾比重は平均して0.56程度。そんな強い個性の塊・モンキーポッドにどういう脚を合わせるかが今回の鍵でしたが、いろいろ悩んで選んだのが「アフリカン・ウォールナット」の異名を持つ『ラボア』。乾燥が甘い間は、その強烈な獣臭に苦しめられましたが、しっかり乾いてしまえばその匂いもかなり薄れました。匂いさえ解消できれば、濃い茶褐色で癖も少なく扱いやすい木です。写真はテーブルを裏側から写したものですが、植物性オイルを塗れば天板ともいい感じに馴染みます。

 

もともとの板が大きかったので、テーブルを木取りした残りで耳付きのダイナミックな電話台を作らせていただきました。こちらも脚材はラボア。ラボアを仕入れた時に、どういう場面で使えばいいのか悩んでいましたが、思いがけずモンキーポッドとの相性の良さに光明が見えました!ただ問題は、そういうチャンスに反してモンキーポッドの在庫が少なくなってきている事。どの木にいつスイッチが入るのか分からないので、いろいろな木持っておくしかない・・・在庫減らず!




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